営業転職を20代で成功させる完全ガイド|未経験・異業種でも内定を取る方法

20代未経験から営業に転職する方法|成功のコツを解説

営業転職を20代で成功させる完全ガイド|未経験・異業種でも内定を取る方法

20代で「営業に転職したい」と思っても、何から始めればいいかわからない人は多い。志望動機の作り方、職種の選び方、面接でよく聞かれること——調べれば調べるほど情報が散らばり、結局何も動けていないのが現実だろう。


この記事では、営業転職を20代で成功させるために必要なことを一本にまとめた。未経験からでも通用する準備の方法から、20代ならではの強みを活かした面接対策、入社後に結果を出す動き方まで、具体的に解説する。


「営業 転職 20代」で調べているあなたが求めているのは、精神論ではなく実際に使える行動の手順のはずだ。その期待に応える内容を用意した。読み終わったときに「今日から何をするか」が明確になるよう構成している。


まず、なぜ20代が営業転職に最も適した時期なのかから説明する。


20代が営業転職に有利な理由と、まず知るべき職種の全体像


採用市場のデータを見ると、営業職の転職者の中で20代は圧倒的に採用されやすい層だ。理由は単純で、ポテンシャル採用が機能する年齢だからだ。30代以降は「即戦力かどうか」が最優先になるが、20代はそれよりも「伸びしろがあるか」「素直に育てられるか」が評価軸になる。


転職市場全体で見ると、20代前半は第二新卒枠(新卒入社後3年以内)が適用される企業が多く、20代後半でも「若手層の育成枠」として別管理されていることが多い。この構造を理解することが、転職活動の戦略を正しく立てる第一歩だ。


20代が持つ3つの構造的な強み


20代が営業転職で持つ強みは、次の3点に集約される。


  • 可塑性(かそせい)の高さ:会社の営業スタイルや商材知識を1から吸収できる。30代以上は前職の癖が邪魔をすることがあるが、20代はその心配が少ない。「前の会社ではこうだった」という先入観が薄いため、企業の教育投資が効きやすい。
  • 体力・行動量:法人営業では訪問数や架電数が成果に直結する場面がある。特に新規開拓営業では、1日に何件アプローチできるかが重要な指標になる。若さによる行動量は、短期的な結果を出すうえで武器になる。
  • 長期育成コストを回収できる:企業は採用・教育コストを長期間で回収する。採用コストの相場は1人あたり50〜100万円とされており、その投資を回収するには在籍期間が長いほど有利だ。20代なら在籍期間が長くなりやすく、企業側のROI(投資対効果)が高い。

未経験でも通用する理由


営業経験がなくても採用されるのは「未経験可」の求人が多いからだけではない。企業が未経験者を採用するのは、「余計な習慣がない状態で育てたい」という戦略的な理由がある。特に、商材知識がゼロの方が先入観なく顧客目線に立てるため、教育しやすいと考える営業マネージャーは多い。


また、前職が異業種であることが逆に強みになるケースがある。たとえば医療業界出身者が医療系SaaSの営業に転職した場合、競合の営業担当が「商品は知っているが現場はわからない」状態なのに対して、現場感覚を持った提案ができる。業界知識はゼロから覚えさせるよりも、すでに持っている人材を採用する方が早いと判断する企業は多い。


転職のタイミングは「早ければ早いほど有利」が原則


20代は24歳・25歳を境に求人の質と量が変わり始め、28歳を超えると「若手枠」から外れる企業が増える。経験がなければ「第二新卒枠」で動ける24歳前後が最も選択肢が広い。逆算すると、「情報収集だけして動かない時間」そのものがコストになっている。


「もう少し今の会社でスキルをつけてから転職しよう」と考える人も多いが、営業職に転職したいなら今すぐ転職した方がいい場合がほとんどだ。理由は、今の職場でついているスキルが営業スキルでないなら、待てば待つほど転職後のスタートは変わらないからだ。それよりも、1日でも早く営業の現場に入って実践経験を積む方が、3年後の差は大きい。


営業職の種類を正しく理解する——職種選びで将来が決まる


「営業に転職する」と一口に言っても、営業には複数の種類がある。この分類を理解せずに転職活動を始めると、入社後に「こんな仕事だと思っていなかった」というミスマッチが起きる。まずは職種の全体像を把握することが先決だ。


BtoB営業とBtoC営業の違い


最初に理解すべき分類が、顧客が「企業」か「個人」かという違いだ。


項目 BtoB営業(法人営業) BtoC営業(個人営業)
顧客 企業・組織 個人・家族
商談期間 数週間〜数か月 即日〜数日
単価 高い(数十万〜数億円) 低〜中(数万〜数百万円)
意思決定者 担当者・上長・経営者の複数人 本人・配偶者など
向いている人 論理的思考・長期関係構築が得意 即決力・感情共感力が高い
代表的な業種 IT・SaaS・広告・製造業 不動産・保険・自動車・通信

20代の転職でどちらを選ぶかは「キャリアの方向性」次第だ。BtoB営業はスキルが汎用化しやすく、将来マーケティングや事業開発に転換する足がかりになる。BtoC営業は成果が出やすく、インセンティブで早期に高収入を狙える反面、扱う商品によっては顧客との信頼関係よりも数字を追うことが優先されやすい。長期的なキャリアを考えるとBtoB営業を選ぶ人が多い。


新規開拓営業とルート営業の特徴比較


同じ法人営業でも、新規顧客を開拓するか、既存顧客を担当するかで業務内容は大きく変わる。求人票を見るときにこの分類を確認しないと、入社後に想定外の仕事内容に直面する。


  • 新規開拓営業:ゼロから案件を作る。テレアポ・飛び込み・Web商談など、架電・訪問がメインになりやすい。成果が見えやすく、インセンティブが高い企業が多い。精神的なタフさと行動量が求められる。20代でいちばん成長速度が速いのはこのタイプの営業だ。
  • ルート営業:既存顧客への定期訪問・追加提案がメイン。関係構築力やヒアリング力が重要。新規の比率が低いため精神的な負荷は低めだが、成長スピードは個人の意欲次第で変わる。安定したペースで働きたい人に向いている。

インサイドセールスという選択肢


近年急増しているのがインサイドセールス(内勤営業)だ。電話・メール・Web会議を使って顧客とコミュニケーションし、案件を商談化する役割を担う。訪問がないため体力的な負荷が低く、マーケティング寄りのスキルも身につく。


SaaS企業やIT系企業への転職を考えているなら、まずインサイドセールスから始めてフィールドセールスに移行するルートも有効だ。インサイドセールスはデジタルツール(CRM・SFA・MA)を使いこなす能力が求められるため、テクノロジーへの適応力が高い20代には向いている。将来的にマーケティング職やカスタマーサクセスへの転換もしやすい。


職種の選び方を誤らないために——よくある失敗パターン


職種の理解と並行して押さえるべきが「失敗パターン」の把握だ。20代で営業転職に失敗する人には共通した特徴がある。準備不足ではなく「方向性のズレ」が原因であることがほとんどで、事前に知っておくだけで避けられる。


「なんとなく高収入そう」で選ぶ落とし穴


営業職が高収入というイメージは半分正しく、半分は誤りだ。インセンティブで高収入になれるのは「特定の商材×特定の環境」に限った話で、ベース給与が低く設定されている求人も多い。固定給とインセンティブの割合、インセンティブの発生条件と上限の有無を必ず確認すること。


求人票の「年収例:800万円」は上位数%の実績であることが多い。「年収例」ではなく「平均年収」と「中央値」を確認するのが正しい。面接で直接聞けない場合は、口コミサイト(OpenWork・転職会議)で実態を確認してほしい。


自己分析なしに「営業向き」と判断する


「コミュニケーションが好きだから営業に向いている」という判断は危険だ。営業で成果を出すのはコミュニケーション能力だけではない。顧客の課題を発見するヒアリング力、提案を組み立てる論理構成力、案件を適切に管理するパイプライン管理力が要求される。「好き」と「できる」と「成果が出る」は別物だと理解した上で自己分析をやり直すことが必要だ。


自己分析のポイントは「これまでの仕事で周囲から評価されたこと」を棚卸しすることだ。評価されたということは、その行動が再現性を持つことを意味する。「なぜ評価されたか」を深掘りすると、自分の強みの本質が見えてくる。


エージェントに丸投げしてスキルの棚卸しをしない


転職エージェントは求人を紹介する機能に特化しているため、「あなたの強みを活かせる職種はこれです」という判断を鵜呑みにしてはいけない。自分のスキルと経験を言語化する作業は自分でやる必要がある。エージェントはその後の求人紹介と選考対策に使うものだ。


自己分析を終えた後でエージェントに相談すると、エージェントも「この人は何が強みで何を求めているか」を把握できるため、的外れな求人を紹介されるリスクが下がる。


1社に絞って選考を進める


営業転職では複数社を同時並行で進めるのが原則だ。1社に絞ると落ちたときに精神的なダメージが大きく、次の行動が遅れる。また、複数社の面接を経験することで、自分の志望動機や強みの伝え方が洗練されていく。最低でも3〜5社を同時進行させること。


さらに、複数社から内定を得ることで「交渉力」が生まれる。1社からしか内定をもらっていない状態では年収交渉が難しいが、「他社からも内定をいただいている」という状況は、条件交渉において有利に働く。


20代が営業転職で評価される職務経歴書の書き方


職務経歴書は、面接の前に選考担当者があなたの「仕事の結果」と「思考パターン」を判断する唯一の材料だ。未経験や短期職歴があっても、書き方次第で評価は大きく変わる。書類選考の通過率は平均で20〜30%程度とされており、書き方の差が直接的な結果の差になる。


経験を「数字」に変換する技術


営業職の職務経歴書で最も効果が高いのは、実績の数値化だ。営業経験がなくても、これまでの仕事に数字はある。次の例を参考に、自分の経験を数値化してみてほしい。


  • 「接客業でリピーターを増やした」→「接客担当30名中、月間リピート率1位(23%)を6か月継続」
  • 「アルバイトでシフトを管理した」→「10名のシフト調整を担当、欠員率を前期比40%改善」
  • 「プロジェクトを期限内に完了した」→「5名チームのWebサイト構築を3週間前倒しで完了」
  • 「クレーム対応を担当した」→「月平均15件のクレームに対し再発防止案を提案、翌月件数を40%削減」

重要なのは「どのくらい」「どれだけ改善したか」「何人の中で何位だったか」という数値の軸を持つことだ。数値がない場合は、「期間」「頻度」「対象人数」で代替できる。


営業未経験者が使える「転用できるスキル」の見つけ方


営業に直接関係しないと思われるスキルも、切り口を変えれば営業力に変換できる。下記の対応を参考に自分の職歴を見直してほしい。


前職の経験 営業で活きる側面
飲食・接客業 顧客ヒアリング力・クレーム対応・瞬時の状況判断・ニーズの先読み
事務・バックオフィス 書類作成・スケジュール管理・社内調整力・正確性
エンジニア・技術職 技術理解力・論理的説明能力・ITリテラシー・要件定義力
教育・医療・福祉 傾聴力・信頼関係構築・課題発見力・継続支援の経験
企画・マーケティング 提案資料作成・市場分析・プレゼン力・数値管理

志望動機の「型」を覚える


営業転職の志望動機は、次の型で書くと説得力が出る。


「過去の経験 → 気づいた強み → 営業での活用イメージ → 御社でやりたいこと」


例:「前職の接客業で、お客様の潜在的な要望を引き出すヒアリングに力を入れてきた結果、リピート率が店舗内で最上位になった。この経験から、顧客の課題を掘り下げて解決策を提案することにやりがいを感じると気づいた。御社のSaaSプロダクトは顧客の業務改善に直結する提案型の営業スタイルであり、自分のヒアリング力を最も活かせる環境だと判断した。入社後はまず商材知識を徹底的に習得し、1年以内にチームの平均受注率を超えることを目標にしている。」


抽象的な「人と話すのが好き」ではなく、具体的なエピソードと論理の流れを持った志望動機を作ること。志望動機は「なぜ営業か」「なぜその業界か」「なぜその会社か」の3層構造で考えると整理しやすい。


職務経歴書を書く前にやるべき棚卸し作業


書く前の準備として、次の3つを紙に書き出すことを推奨する。


  1. これまでの仕事で「うまくいったこと」のリスト:どんな小さな成功でも書き出す。後から数値化できるものを探す。
  2. 周囲から「ありがとう」と言われた場面:自分では気づいていない強みが見つかることが多い。
  3. 転職後に「何を達成したいか」の具体的なイメージ:3年後の自分の姿を明確にすると、企業選びの軸が決まる。

営業転職の面接で差がつく準備と答え方


営業職の面接では、「この人は顧客に自社の商品を売れるか」という視点で見られる。面接官は実際に採用後の姿をシミュレーションしている。答えの内容だけでなく、話し方・構成・熱量も評価対象になる。


よく聞かれる質問と答え方の原則


営業転職の面接で頻出する質問と、それぞれの答え方の原則を整理する。


質問 評価のポイント 答え方の原則
なぜ営業を選んだのか 本気度・根拠の有無 過去の経験から導いた理由を話す
ノルマが達成できないときどうするか 自己対処能力・根性論依存か否か 具体的な行動を分解して説明する
なぜ当社なのか 企業研究の深さ・他社との比較軸 競合と比較した上での選択理由を伝える
自分の強みを教えてください 自己認識の精度・再現性の有無 エピソード+結果+再現性で話す
どのような営業スタイルが得意か 営業への理解度・自己分析力 具体的な場面を想像して答える
今後のキャリアビジョンは 長期在籍意欲・成長意欲 3〜5年の具体的な目標を語る

「逆質問」で差をつける方法


面接の最後に設けられる逆質問の時間は、自分の本気度と思考力を示す最後のチャンスだ。「特にありません」は最悪の回答で、「御社の強みは何ですか」という検索すればわかる質問も評価を下げる。


評価が上がる逆質問の例:


  • 「入社後、最初の3か月で目指すべき状態を教えていただけますか」
  • 「営業チームの中で最も成果を出している方の特徴を教えてください」
  • 「現在のチームが抱えている一番の課題は何でしょうか」
  • 「入社した方が想定外だったと感じることはどのような点でしたか」

逆質問は「自分が企業を選ぶ立場」でもあることを示す時間だ。受け身に見えず、入社後の姿を真剣に考えていることが伝わる質問を用意しておくこと。


模擬商談・ロールプレイ対策


SaaS企業・広告代理店・不動産などでは面接中にロールプレイを課されることがある。「今から私が顧客役になります。自社の商品を売ってください」という形式だ。ここで評価されるのは「売れる力」ではなく「ヒアリング力と構成力」だ。


対策のポイント:


  1. まず顧客の状況・課題・ゴールを確認する(聞く姿勢を最初に示す)
  2. 課題に対してどう解決できるかを論理的に説明する(根拠と数値を交える)
  3. 次のアクションを明確にして商談をクローズする(「次回〇〇をお送りします」)

事前にその会社の商品・サービスを調べておき、「もし顧客に提案するなら」と思考実験をしておくだけで準備の差は歴然になる。ロールプレイが得意な人は、普段から「この商品を知らない人に説明するなら」という訓練をしている。


20代・営業転職で狙うべき業界と企業の見極め方


同じ「営業転職」でも、入る業界と企業によって成長速度・収入・キャリアの方向性が大きく変わる。20代の転職は「今の収入」よりも「3年後5年後に何者になっているか」で選ぶ方が長期的に有利だ。どの業界・企業を選ぶかの判断基準を持っておくことが重要だ。


20代営業転職で成長できる業界トップ3


経験が少ない20代が入って成長しやすい業界の条件は、「教育体制が整っている」「成果が数値で見えやすい」「マーケットが拡大中で機会が多い」の3点だ。この条件を満たしやすいのが以下の3業界だ。


1. IT・SaaS業界
法人向けのクラウドサービスやシステムを販売する営業職。商材の単価が高く、成果報酬型の給与体系が整っている企業が多い。未経験採用も活発で、IT知識は入社後に身につけられる環境が整っている。将来的にカスタマーサクセス・マーケティング・事業開発へのキャリアチェンジもしやすい。国内のSaaS市場は年率15〜20%で成長しており、業界全体として採用意欲が高い状態が続いている。


2. 人材・HRTech業界
求人広告・人材紹介・採用支援ツールの販売。企業の採用課題に対してソリューションを提案するスタイルで、顧客企業の人事担当者や経営者と話せる機会が早期から得られる。コンサルタント的な要素が強く、ビジネス全体の理解が深まりやすい。一方で、成果主義が強い環境が多く、数字へのプレッシャーに慣れる必要がある。


3. 広告・デジタルマーケティング業界
Web広告・SNS広告・SEOなどの領域で、企業の集客課題を解決する提案をする。デジタルマーケティングの知識が身につき、その後の独立・フリーランス・インハウスマーケターへのキャリアパスが広い。クライアントが多様なため飽きにくく、常に新しい知識を吸収できる環境だ。


避けるべき求人の特徴


20代で転職活動をするとき、以下の条件が重なる求人には注意が必要だ。1つだけなら問題ない場合もあるが、複数当てはまる場合は精査が必要だ。


  • 常時大量募集:離職率が高く、常に補充が必要な状態を示している。採用人数と組織規模のバランスを確認する。
  • 固定給が最低賃金水準:インセンティブ頼みの設計で、成果が出るまでの生活が苦しくなる。初年度の見込み年収を具体的に確認すること。
  • 研修が「OJTのみ」と記載:体系的な教育体制がなく、放置される可能性が高い。特に未経験者は入社後に誰がどう育ててくれるかを確認必須。
  • 「やる気のある人歓迎」が強調されすぎる:スキルより根性を求める職場環境の可能性がある。
  • 残業時間が「なし」または「80時間以上」の極端な記載:実態と乖離している可能性がある。入社者の口コミで確認を。

企業の見極めに使える3つの確認軸


  1. 離職率・平均在籍年数:転職会議・OpenWorkで確認。平均在籍2年以下の企業は、離職理由が何かを面接で直接聞くのが有効だ。
  2. マネージャーの年齢層:若手マネージャーが多い会社はキャリアアップの速度が速い傾向がある。面接時に「営業部門のマネージャーの平均年齢を教えていただけますか」と聞いてみるといい。
  3. 採用人数と組織規模のバランス:組織規模30名に対して年間20名採用などは補充採用の可能性が高い。「今年の採用目標は何名で、うち何名が増員分ですか」と確認する。

転職後に営業で結果を出すための最初の90日間


内定を取ることがゴールではない。入社後に成果を出せるかどうかで、その転職が本当に成功だったかが決まる。最初の90日間の動き方が、その後の評価と給与に直結する。多くの転職者が「最初の3か月を何となく過ごしてしまった」と後悔している。


入社初月にやるべきこと


入社後の最初の1か月は「観察とインプット」の期間だ。自分のやり方を持ち込むのではなく、まずその会社の勝ちパターンを理解することに専念する。ここで自分のやり方を通そうとする人は、3か月後に「空回り」している状態になりやすい。


  • 成果を出しているトップセールスの商談に同席させてもらい、トーク・資料・フォローのパターンを記録する
  • 商材の強みだけでなく「弱み・競合に負けるポイント」を早期に把握する
  • CRM・SFAなどのツールの使い方を完全に習得する(後回しにすると情報が蓄積されない)
  • 社内の意思決定フローと自分が動かせる裁量の範囲を確認する
  • チームのメンバーと1対1で話す機会を作り、職場の人間関係と暗黙のルールを把握する

2〜3か月目の目標設定の方法


インプット期間が終わったら、自分なりの「仮説と検証」のサイクルを作る。結果だけを追いかけると成長が遅くなる。行動量と質を両方管理することが重要だ。


具体的な手順:


  1. 1週間の商談数・架電数・提案数を目標として設定する(行動指標)
  2. 週末に振り返り、何がうまくいって何が機能しなかったかを記録する
  3. マネージャーに「この仮説でアプローチしています。フィードバックをください」と能動的に持ちかける
  4. 結果指標(受注数・受注率)と行動指標のどちらがズレているかを特定する
  5. 改善した仮説で次週を実行し、サイクルを繰り返す

このサイクルを続けると、3か月後には「なぜ売れたのか・なぜ売れなかったのか」を自分で説明できるようになる。この状態になることが「営業が身についた」ということだ。


20代のうちに身につけるべき3つのスキル


営業の仕事をしながら意識的に鍛えておくべきスキルがある。これらは営業職以外のキャリアにも転用できる資産になる。30代になってから学ぼうとすると、実践量で差がついてしまう。


  • ヒアリング設計力:顧客が「本当に困っていること」を引き出す質問の設計力。SPIN話法(状況・問題・示唆・解決)などのフレームワークを実践で使えるようにする。「どんな課題がありますか?」という漠然とした質問から始めず、「現在〇〇という状況でよろしいでしょうか?」と状況確認から入る訓練をすることが鍵だ。
  • 数字を使った説明力:感情的な訴求だけでなく、ROIやコスト削減額・時間短縮など数値で価値を説明できるようになる。「導入により月5時間の作業削減が見込まれ、人件費換算で年間36万円の削減になります」という形で話せると、決裁者の判断を後押しできる。
  • パイプライン管理能力:商談の進捗をステージ別に管理し、次のアクションと確度を自分で把握できる状態を保つ。これはマネジメントポジションへの近道でもある。「今月の着地がどうなりそうか」を常に逆算できる思考習慣が身につく。

よくある質問(FAQ)


Q1. 営業未経験で20代でも採用されますか?


採用される。特に第二新卒(卒業後3年以内)の時期は、企業が「育てること」を前提に採用する枠が用意されていることが多い。重要なのは「なぜ営業をやりたいのか」という動機と、「これまでの経験から営業に活かせるスキルがあるか」を具体的に説明できることだ。エントリーシートや職務経歴書の書き方を工夫するだけで通過率は大きく変わる。また、転職エージェントを活用することで、未経験者の採用実績が豊富な企業に絞って応募することもできる。


Q2. 20代の営業転職で年収はどれくらいになりますか?


業界と企業によって幅がある。SaaS・IT系の法人営業では初年度400〜500万円、2〜3年後には600万円以上も現実的な数字だ。不動産・保険のBtoC営業はインセンティブ比率が高く、成果次第で1年目から高収入になるケースもある一方、固定給が低い企業も多い。平均値に惑わされず、「固定給×インセンティブ条件×達成率の実績データ」を企業に直接確認することが重要だ。転職で年収を上げるには、給与交渉のタイミングと複数の内定を持った状態で交渉することがポイントになる。


Q3. 転職エージェントは使うべきですか?


使うべきだが、使い方に注意が必要だ。転職エージェントは無料で使え、非公開求人の紹介・書類添削・面接対策のサポートを受けられる。ただし、エージェントは求職者が内定を承諾したときに成果報酬を得るビジネスモデルのため、自分の希望よりもマッチング数を優先した提案をする場合がある。複数のエージェントを使い、自分で求人も探しながら、最終判断は自分でするのが正しい活用法だ。エージェントに「自分のキャリアの方向性を決めてもらう」のではなく「方向性は自分で決めて、求人紹介と選考対策をサポートしてもらう」という使い方が正解だ。


Q4. 現職が忙しくて転職活動の時間が取れません。どうすればいいですか?


時間を「作る」のではなく「切り捨てる」という発想に切り替える必要がある。転職活動に必要な実質的な工数は、書類作成に3〜5時間、面接1回に2時間程度だ。平日の昼休みと週末の2〜3時間を確保するだけで並行して進められる。「忙しくて動けない」状態が続くなら、それ自体が今の職場環境を変えるべきサインだと捉えるべきだ。なお、有給休暇を使って面接に行くことは法的に問題なく、現職に転職活動を報告する義務もない。


Q5. 異業種からの営業転職でも大丈夫ですか?


異業種からの転職は、むしろ武器になることがある。たとえば医療職出身者が医療系SaaSの営業になるケースや、教育業界出身者がEdTech企業の営業になるケースは、業界知識が競合他社との差別化ポイントになる。「前職の業界経験×営業スキル」の掛け合わせで、採用担当者が「この人でないといけない理由」を作れる。転職先の業界との親和性を意識して求人を選ぶと通過率が上がり、入社後に知識を0から吸収する負担も軽減される。


まとめ:20代の営業転職は「準備の質」で決まる


この記事でお伝えしたポイントを整理する。


  • 20代は営業転職に最も有利な時期。ポテンシャル採用が機能し、選択肢が広い。迷っている時間がコストになっている。
  • 営業職の種類(BtoB/BtoC、新規/ルート、インサイドセールス)を理解してから求人を選ぶ。種類を間違えるとミスマッチが起きる。
  • 失敗するパターンは「なんとなくの志望動機」「自己分析不足」「1社に絞った選考」。事前に把握しておくだけで避けられる。
  • 職務経歴書は数値化と「転用できるスキルの言語化」が鍵。未経験でも書き方で評価は変わる。
  • 面接では逆質問とロールプレイ対策まで準備する。準備量が評価の差に直結する。
  • 入社後の最初の90日間で行動指標を設定し、仮説検証のサイクルを作ること。ここで差がつく。
  • SaaS・人材・広告マーケティングが20代の成長環境として最も適している。業界選びを戦略的に行うこと。

転職は情報収集だけしていても前に進まない。書類を1枚作る、エージェントに登録する、面接を1回受ける——その最初のアクションが、3か月後の自分の立ち位置を変える。20代の今だからこそ動ける選択肢がある。それを使い切ることが、キャリアを自分でコントロールするということだ。


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この記事の執筆・監修

大林 諒

株式会社Nexly 代表取締役

未経験からの転職支援に特化した転職エージェント「Re:WORK」を運営。求職者一人ひとりに寄り添ったキャリア支援を行い、長く働けるホワイト企業への転職を実現しています。

運営会社
株式会社Nexly
許可番号
有料職業紹介事業 28-ユ-301343
取扱求人数
44,692件以上

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