転職中のバイトはOK|失業保険は週20時間未満・申告必須、転職活動との両立のコツ

転職中・転職活動中(退職後から入社までの転職期間や、内定後の入社待ちを含む)にアルバイトをすること自体は問題ありません。気をつけるのは2つだけで、在職中なら今の会社の副業の決まり、退職後に失業保険(雇用保険の基本手当)を受けるなら働いた日と収入をハローワークに必ず申告することと、週20時間以上の働き方にしないことです。この2つを守れば、バイトで生活費をつなぎながら転職活動を続けられます。
この記事では、在職中・退職後・失業保険の受給中など状況別にバイトをしてよいかの結論、失業保険を受けながら働くときのルールと申告のしかた、税金と社会保険の扱い、転職活動と両立しやすいバイトの選び方とシフトの組み方、面接での説明のしかた、内定後のバイトの辞め方までをまとめます。
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転職活動中にバイトはしていい?状況別の結論
バイトをしてよいかどうかは、法律ではなく「今どの段階にいるか」で注意点が変わります。まず自分がどこに当てはまるかを確認してください。
| 今の状況 | バイトしていい? | 気をつけること |
|---|---|---|
| 在職中に転職活動している | 就業規則で副業が認められていればできる | 副業が禁止・許可制か確認する。住民税の額で副収入が会社に分かることがある |
| 退職後で、失業保険の手続きはしない | できる | 健康保険・年金を自分で切り替える。働く時間が長いとバイト先の社会保険に入ることがある |
| 失業保険の手続き後、待期の7日間 | できるが避けたほうがよい | 働いた日は待期の7日間に数えられず、受給の始まりが遅れる |
| 給付制限の期間中(自己都合は原則1か月) | できる | 働いた日と収入は申告が必要。週20時間以上で長く働く契約は就職扱いになる |
| 基本手当を受けている期間 | 条件つきでできる | 週20時間未満にする。1日4時間以上働いた日は支給されず、4時間未満でも収入によって減額される |
| 内定が出て入社を待っている | できる | 受給中ならハローワークに就職を申告する。転職先の副業の決まりも確認する |
有給消化中にバイトを始めるのは避ける
退職日の前に有給休暇を消化している期間は、まだ前の会社に在籍しています。就業規則で副業が禁止されていればその期間も対象になり、バイト先で社会保険に入る働き方なら2つの会社の手続きが重なります。バイトを始めるのは退職日の翌日以降にしておくと安心です。有給消化中の過ごし方は有給消化中の転職活動と次の仕事の始め方で詳しく説明しています。
いちばん間違えやすいのは、失業保険の手続きをした後です。「少しだけなら言わなくていい」「給付制限中は自由に働ける」と思い込んで申告しないと、不正受給と判断されることがあります。次の章から、段階ごとのルールを順に説明します。
失業保険をもらいながらバイトするときのルール|待期・給付制限・受給中
失業保険(雇用保険の基本手当)は、仕事をしたい気持ちと能力があるのに仕事に就けていない「失業の状態」の日に支給されます。そのため、バイトで働いた日は、その日の扱いを申告で区別する仕組みになっています。手続きをした後の流れに沿って見ていきます。
バイトを始める前に確認しておく3つのこと
- 所定給付日数:基本手当を受けられる日数。自己都合などで辞めた65歳未満の人は、被保険者期間10年未満なら90日、10年以上20年未満なら120日、20年以上なら150日
- 受給期間:受け取れるのは原則として離職日の翌日から1年の間。バイトで支給日が後ろに繰り越されても、この1年を過ぎた分は受け取れない
- 基本手当日額と賃金日額:受給資格者証に書かれている。4時間未満のバイトの減額を計算するときに使う
この3つが分かると、バイトをどのくらい入れても手当を取りこぼさないかを自分で判断できます。
待期の7日間は働かないのが基本
ハローワークで求職の申込みをして受給資格が決まった後、失業の状態にある7日間は基本手当が支給されません。これを待期といいます。ハローワークの案内では、待期中に仕事をして失業の状態でなかった日は待期期間に含まれないとされています。待期中にバイトをすると、7日間が終わるのが遅れ、その後の給付制限や支給の始まりも後ろにずれます。待期の7日間だけはバイトを入れないようにしましょう。
給付制限中のバイトも申告が必要
自己都合で退職した場合、待期の後に給付制限があり、その間は基本手当が支給されません。厚生労働省の案内では、退職日が2025年4月1日以降なら給付制限は原則1か月です。退職日からさかのぼって5年の間に、正当な理由のない自己都合退職で2回以上受給資格の決定を受けている場合(今回が3回目以降)と、重責解雇の場合は3か月になります。離職日前1年以内や離職後に対象の教育訓練を受けた場合は、給付制限が解除されます。
給付制限中は基本手当が出ていないので、バイトをしても手当が減ることはありません。ただし、働いた日と収入は次の認定日に提出する失業認定申告書に書く必要があります。また、週20時間以上で31日以上続く見込みの働き方をすると「就職した」と扱われ、その後の基本手当を受けられなくなることがあります。給付制限中でも、週の労働時間は20時間未満に抑えておくのが安全です。
受給中は「1日4時間」と「週20時間」で扱いが変わる
| 働き方 | ハローワークでの扱い | 基本手当はどうなる |
|---|---|---|
| 1日4時間以上働いた日 | 就職・就労 | その日は支給されない。支給されなかった日数分は後の認定期間に繰り越され、受給期間内なら受け取れる |
| 1日4時間未満働いた日 | 内職・手伝い | その日の分は支給されるが、収入額によって減額、または支給されない |
| 週20時間以上で31日以上の雇用見込みがある | 就職(雇用保険の被保険者になる働き方) | 実際に働いていない日も含めて就職している期間とされ、受給できない |
| 契約期間7日以上・週20時間以上・週4日以上 | 就職 | その契約で働いている期間は受給できない |
4時間未満であっても、雇用保険の被保険者になる働き方の場合は就職・就労として扱われます(失業認定申告書の注意書き)。「週20時間ちょうど」は20時間以上に入るので、目安は週19時間までと考えてください。
4時間未満で働いた日の減額の計算
1日4時間未満のバイトで収入があった日は、次の計算で基本手当が減るかどうかが決まります。控除額は毎年8月1日に見直され、2026年8月1日からは1,429円です(厚生労働省、2026年7月31日発表)。
- その日の収入から控除額1,429円を引く
- 1の金額に基本手当日額を足す
- 2の合計が賃金日額(離職前6か月の賃金合計÷180)の80%を超えたら、超えた分だけ基本手当が減る
- 1の金額だけで賃金日額の80%以上になる場合、その日の基本手当は支給されない
厚生労働省の資料にある例では、賃金日額7,000円・基本手当日額5,201円の人が、28日間のうち2日、内職で合計6,000円の収入を得た場合、1日あたりの減額は〔(6,000円÷2−1,429円)+5,201円〕−7,000円×80%=1,172円です。その認定期間の支給額は、5,201円×26日+(5,201円−1,172円)×2日=143,284円になります。短時間のバイトなら、手当がゼロになるわけではないことが分かります。
アルバイトをしたときに失業保険の金額がどう変わるかは、失業保険の金額と給付日数の記事でも触れています。
失業認定申告書へのバイトの書き方と、申告しなかったときの処分
失業の認定は、原則として4週間に1回の認定日に、失業認定申告書を出して受けます。バイトをした場合は、この申告書のカレンダーに働いた日を記入します。
申告書に書くこと
- 就職・就労した日(原則1日4時間以上働いた日)は、カレンダーのその日に「○」を付ける
- 内職・手伝いをした日(原則1日4時間未満の日)は「×」を付ける
- 内職・手伝いで得た収入の額と、収入があった日を書く。収入がまだ支払われていなくても、働いた日は記入する
- 求職活動の欄に、その期間の応募や職業相談の実績を書く
日払いのスポットワークや、在宅のデータ入力のように働く日がばらばらになるバイトは、申告漏れが起きやすいです。働いた日・時間・収入をスマートフォンのメモやカレンダーに毎回残しておくと、申告書を書くときに迷いません。書き方で迷ったら、認定日にハローワークの窓口で確認してください。
バイトは求職活動の実績にならない
基本手当を受けるには、認定対象期間中に原則2回以上の求職活動の実績が必要です(ハローワークの案内。最初の認定日は1回)。給付制限が3か月の人は、原則3回以上です。バイトで働いたことは求職活動にはならないので、別に応募や職業相談の実績を作る必要があります。転職エージェントなどの職業紹介事業者での職業相談も、申告書に書く欄があります。
申告しないと「3倍返し」になることがある
ハローワークの案内では、不正受給が分かると、不正のあった日以降の基本手当が一切支給されなくなり、受け取った額の返還を命じられます。さらに、不正に受け取った額の2倍以下の金額の納付(いわゆる3倍返し)を命じられることがあります。「少額だから」「現金でもらったから」という理由で書かないのは避けてください。
週20時間以上働くなら就職扱い|再就職手当はもらえる?
バイトでも、週20時間以上で長く続く働き方になると、ハローワークでは「就職」として扱われ、基本手当はそこで止まります。そのとき気になるのが再就職手当です。
再就職手当は、基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1以上あるうちに、安定した職業に就いた場合に支給されます。主な条件は、待期の満了後の就職であること、1年を超えて勤務することが確実であること、原則として雇用保険の被保険者になることなどです。給付制限がある人は、待期満了後1か月の間はハローワークか職業紹介事業者の紹介で就職した場合に限られます(ハローワークのリーフレット)。
つなぎのバイトは、雇用期間が短かったり更新の見込みがはっきりしなかったりして、「1年を超えて勤務することが確実」に当たらないことが多いです。以前は、再就職手当の対象にならない働き方で就職した人向けに就業手当がありましたが、2025年4月1日に廃止されました(厚生労働省)。そのため、基本手当を受けている人が長時間のバイトに切り替えると、手当が止まるだけで何も受け取れないことがあります。受給中に働く時間を増やしたいときは、先にハローワークで扱いを確認してください。失業保険の仕組み全体は転職と失業保険の記事で詳しく説明しています。
在職中に転職活動しながらバイトをするときの注意点
今の会社に在籍したまま転職活動をしていて、収入を増やすためにバイトを考えている場合は、まず就業規則の副業・兼業の決まりを確認します。副業を禁止または許可制にしている会社で無断で働くと、懲戒処分の理由にされることがあります。
確認する場所と聞き方
- 社内ポータルや人事のページにある就業規則で「副業」「兼業」「二重就業」の項目を探す
- 雇用契約書や労働条件通知書にも書かれていることがある
- 人事に聞くときは「副業の申請方法を確認したい」とだけ伝えればよく、転職活動中であることまで話す必要はない
在職中のバイトで起きやすいトラブル
| 起きやすいこと | 原因 | 避け方 |
|---|---|---|
| 会社に副業が知られる | 翌年の住民税が給与から天引きされる額で、本業以外の所得に気づかれることがある | 副業を禁止している会社ではそもそもバイトをしない。許可制なら申請する |
| 本業の取引先や同僚に見られる | 職場の近くの店や、同じ業界のバイトを選んだ | 勤務地と業種が本業と重ならないバイトを選ぶ |
| 疲れて本業も転職活動も手につかない | 平日の夜や土日をすべてバイトで埋めた | 週の合計労働時間の上限を先に決めておく |
| 秘密保持・競業の問題になる | 本業と競合する会社や、本業の情報が役に立つ仕事を選んだ | 同業他社でのバイトは避ける |
在職中は給料が出ているので、バイトで収入を足すより、平日の夜と休日を書類作成や面接に回したほうが転職は早く決まりやすいです。どうしても収入が足りない場合だけ、本業に影響しない短時間の仕事にとどめましょう。副業しやすい仕事の考え方は副業OKの職種と注意点でも紹介しています。
転職中のバイトの税金・社会保険・扶養はどうなる?
バイトの収入は給与所得なので、金額によって所得税や住民税がかかります。失業保険の基本手当は課税されません(雇用保険法第12条)が、バイトの収入は別に数える必要があります。2025年と2026年に税と社会保険の基準が続けて変わっているので、古い「103万円」「月8.8万円」の情報のまま判断しないようにしてください。
| 項目 | 今の基準 | 転職中に気をつけること |
|---|---|---|
| 所得税 | 給与収入だけなら、2025年分は160万円以下、2026年分は178万円以下でかからない(国税庁) | 退職前の会社の給与とバイトの収入は合算して考える |
| 住民税 | 所得税とは別の基準で、より低い収入からかかることがある | 前年の所得で決まるので、退職した翌年も納付が続く |
| 年末調整・確定申告 | 12月にバイト先に在籍していれば、そこで年末調整を受けられることがある | 年の途中で退職して年末に勤め先がない場合は、確定申告で源泉徴収された税金が戻ることがある |
| バイト先の社会保険 | 週20時間以上・従業員51人以上の企業・学生でない(2026年10月1日に月8.8万円の賃金要件は撤廃) | 加入すると国民健康保険・国民年金から切り替わる |
| 家族の健康保険の扶養 | 年間収入130万円未満(19歳以上23歳未満は150万円未満、60歳以上は180万円未満) | 失業保険を受けている場合は、基本手当日額3,611円以下が目安 |
短時間のバイトでも社会保険に入ることがある
日本年金機構の案内では、2026年10月1日から、短時間で働く人の健康保険・厚生年金の加入要件のうち「月額8.8万円以上」の賃金要件がなくなりました。今は、週の所定労働時間が20時間以上、勤め先の従業員数が51人以上、学生ではない、という要件を満たすと加入します。従業員数の要件も2027年10月から段階的に引き下げられる予定です。社会保険に入れば国民健康保険料と国民年金保険料を払わなくてよくなりますが、失業保険を受けている人にとっては週20時間以上の働き方は就職扱いになるので、その点も合わせて考えてください。
退職後の健康保険と年金は自分で切り替える
会社を辞めると、退職日の翌日に会社の健康保険と厚生年金の資格がなくなります。次の会社に入るまでの間は、次のどれかを選びます。
- 国民健康保険に入る:住んでいる市区町村で14日以内に届け出る
- 前の会社の健康保険を任意継続する:退職日の翌日から20日以内(郵送は20日以内に必着)に申請し、最長2年続けられる。退職日まで続けて2か月以上加入していたことが条件。保険料は会社負担分も自分で払う
- 家族の健康保険の扶養に入る:収入の要件を満たす場合
年金は、退職日の翌日から14日以内に市区町村で国民年金の第1号被保険者への切り替えをします(日本年金機構)。失業中で保険料を払うのが難しい場合は、国民年金保険料の免除・猶予の申請ができるので、窓口で相談してください。
アルバイトしながら転職活動を両立するバイトの選び方とシフトの組み方
両立できるかどうかは、バイトの種類よりも「面接の日程に合わせてシフトを動かせるか」で決まります。面接は平日の日中に入ることがあり、選考が進むと続けて次の面接が入ることもあるからです。
バイトを選ぶときの基準
| 基準 | 確かめること |
|---|---|
| シフトの融通 | シフトの提出が1週間単位か。急な休みの代わりを探す仕組みがあるか |
| 働く時間帯 | 平日の午前か午後のどちらかを必ず空けられるか |
| 体力の負担 | 面接の前日に疲れが残らないか。立ち仕事や夜勤が続かないか |
| 通勤時間 | バイト先から面接会場まで無理なく移動できるか |
| 辞めやすさ | 内定が出たときに、2週間ほどで辞められる雇用契約か |
転職活動と両立しやすいバイトの例
| バイトの種類 | 両立しやすい理由 | 気をつけること |
|---|---|---|
| 単発・日払いのスポットワーク | 働く日を自分で選べる | 失業保険の受給中は、1日ごとに申告が必要になる |
| 倉庫の軽作業・仕分け | 短時間のシフトが多く、1日単位で入りやすい | 早朝・夜間は生活リズムが崩れやすい |
| イベント設営・試験監督 | 土日中心で平日の面接と重なりにくい | 開催日が決まっているので、繁忙期は日程が限られる |
| コンビニ・飲食の短時間シフト | 求人が多く、近所で探しやすい | 人手不足の店ではシフトを減らしにくいことがある |
| 在宅のデータ入力・文字起こし | 移動がなく、空いた時間で作業できる | 働いた日と時間を自分で記録しておく |
応募したい職種に近いバイトを選ぶのも一つの方法です。たとえば販売・接客の正社員を目指すなら販売のバイト、物流の仕事を目指すなら倉庫のバイトを選ぶと、面接で「現場の流れを知っている」と話せる材料になります。バイト先で正社員登用の制度がある場合もありますが、登用の時期や条件は会社ごとに違うので、それだけを当てにせず転職活動は並行して続けましょう。正社員経験がない人の進め方はフリーターから正社員になる方法にまとめています。
シフトの組み方の目安
| 状況 | バイトの量の目安 | 理由 |
|---|---|---|
| 失業保険を受けている | 週20時間未満、できれば1日4時間未満の日を中心に | 週20時間以上の働き方は就職と判断されることがあり、4時間以上働いた日は基本手当が出ない |
| 失業保険を受けていない(退職後) | 週3〜4日・1日5〜6時間程度 | 平日の日中に面接の枠を2〜3つ空けられる量。フルタイムに近づくと書類を作る時間がなくなる |
| 在職中 | 原則しない。するなら休日の短時間だけ | 就業規則の制限があり、転職活動の時間を削ることになる |
1週間のスケジュール例(退職後・失業保険なしの場合)
| 曜日 | 午前 | 午後 |
|---|---|---|
| 月 | 求人探し・応募 | バイト(13〜18時) |
| 火 | 面接の枠として空ける | 面接の枠として空ける |
| 水 | 職務経歴書の見直し | バイト(13〜18時) |
| 木 | 面接の枠として空ける | 企業研究・面接準備 |
| 金 | バイト(9〜14時) | エージェントとの面談・応募 |
| 土日 | どちらか1日だけバイト、もう1日は休む | |
バイトの面接で確認しておきたいこと
- 週の勤務日数と1日の時間の下限(「週3日以上」などの条件がないか)
- シフトの提出の締め切りと、提出後に変更できるか
- 雇用期間の定めと、辞めるときは何日前に伝えればよいか
- 週の労働時間が20時間以上になる契約か(失業保険と社会保険の両方に関わる)
- 給与の締め日と支払日(失業認定申告書に書く収入の時期を把握するため)
シフトを組むときは、平日のどこかに丸1日空ける日を作ることと、バイト先に最初から「転職活動中で、面接が入ったら休みを相談したい」と伝えておくことが大切です。最初に伝えておけば、急な面接でも休みを頼みやすくなります。
転職までの期間はどのくらい?バイトでつなぐお金の考え方
転職活動にかかる期間は、応募の数や職種によって大きく変わります。何か月かかるかの目安や早く決めるコツは転職活動にかかる期間の記事にまとめているので、ここではバイトでどこまでつなぐかの考え方を整理します。
毎月いくら足りないかを先に出す
- 家賃・食費・通信費・保険料・年金・住民税など、毎月出ていくお金を書き出す
- 退職後は、健康保険料・国民年金保険料・住民税を自分で払うことになるので、その分も入れる
- 失業保険を受ける人は、受け取れる時期と月の目安額をハローワークで確認して収入に入れる
- 「出ていくお金−入ってくるお金」が、バイトで埋める金額になる
- その金額を時給で割って、1か月に必要な労働時間を出す
たとえば毎月5万円足りず、時給1,200円のバイトなら、1か月に約42時間、週10時間ほど働けば埋まる計算です。必要な時間が分かると、「足りないから働けるだけ働く」という状態を避けられ、転職活動の時間を守りやすくなります。
失業保険を受けるか、バイト中心でつなぐか
| 選び方 | よいところ | 気をつけること |
|---|---|---|
| 失業保険を受けながら短時間のバイトをする | 手当とバイトの両方で収入を作れる。早く就職すれば再就職手当の対象になることがある | 週20時間未満に抑え、毎回申告する。認定日や求職活動の実績づくりに時間を取られる |
| 失業保険を受けずに、バイトを多めに入れる | 働く時間の制約がなく、申告の手間もない | 働く時間が長くなるほど転職活動の時間が減る。受給できる権利を使わないことになる |
受給の手続きをせずにいると、受給期間(原則、離職日の翌日から1年)が過ぎて受け取れなくなります。迷う場合は、まずハローワークで受給資格と手当の額を確認してから決めてください。求人検索や手続きの予約に使えるハローワークの求職者マイページを作っておくと、窓口に行く回数を減らせます。退職してから活動するか在職中に決めるかで迷っている段階なら、在職中と辞めてからの転職活動の比べ方も参考になります。
バイトを増やしすぎないための目安
転職活動が長引くと、不安からバイトの時間を増やしたくなります。ただ、バイトの時間が増えるほど応募や面接の準備の時間が減り、さらに長引くという流れに入りやすくなります。週の転職活動の時間が極端に減ってきたら、バイトを減らすか、応募書類の作成や求人探しを転職エージェントに手伝ってもらうことを考えてください。
転職活動中のバイトは面接でどう説明する?例文つき
退職後にバイトをしていたことを隠す必要はありません。生活のために働きながら転職活動を続けていたことは、計画的に動いていた説明になります。面接官が知りたいのは、バイトの中身よりも「その期間に何を考え、どう準備していたか」です。
空白期間を聞かれたときの例文
「前職を退職した後は、生活費のために週3日ほど物流倉庫でアルバイトをしながら、転職活動を進めてきました。アルバイトでは入荷から出荷までの流れを経験し、物流の仕事を正社員で続けたいという気持ちが強くなりました。残りの時間で応募先の研究と職務経歴書の見直しを進めてきました」
応募職種とは関係のないバイトだった場合の例文
「退職後は、平日の面接に合わせやすいよう、シフトの融通が利く飲食店でアルバイトをしていました。お客様の待ち時間を減らすために、ピークの前に仕込みを終える段取りを店長に提案したことがあります。事務職でも、先回りして準備する働き方を活かしたいと考えています」
履歴書・職務経歴書に書くか
短期間のバイトは履歴書の職歴欄に書かなくてもかまいません。空白期間が長くなる場合や、応募職種に近いバイトをしていた場合は、職務経歴書に「アルバイト(〇年〇月〜現在)」として簡単に書いておくと、面接で説明しやすくなります。空白期間の説明全体の組み立ては空白期間の説明方法と例文を参考にしてください。
内定が出たらバイトはいつ辞める?辞め方とタイミング
辞める日は、内定を承諾した直後ではなく、入社日の1〜2週間前を目安にするとちょうどよいです。入社までに健康診断や入社書類の準備、場合によっては引っ越しがあり、直前まで働いていると準備が慌ただしくなるからです。バイト先にとっても、シフトの穴を埋める時間が必要です。
内定後から入社までの間に、新しくバイトを始めてもいい?
内定が出たあと、入社日までの空き期間に新しくバイトを始めることはできます。ただし、次の4つは先に確認してください。
- 入社日が決まっているか。短期や日払いなど、入社日の前に終わる契約にします
- 転職先の副業の決まり。入社前の内定者に適用されるかは会社によって違うので、人事に聞いておきます
- 失業保険を受けている人は、就職日の前日までは失業の認定を受ける立場なので、働いた日と収入の申告を続けます
- 働く時間。週20時間以上で長く続く働き方は就職と扱われ、1日4時間以上働いた日は基本手当が支給されません。入社前のつなぎなら週20時間未満にしておくと安全です
入社までの期間が数日から2週間ほどなら、新しいバイトを探すより、入社書類や健康診断、引っ越しの準備に使うほうが現実的です。生活費が足りないときは、すでに働いているバイトの最終出勤日を入社日の1〜2週間前に置いて、収入の途切れを短くする方法もあります。
辞めるまでの順番
- 内定を承諾し、入社日が確定する
- 内定承諾の当日か翌日に、店長などシフトの責任者に「〇月〇日で辞めたい」と伝える
- すでに入っているシフトは、代わりが見つかるまでは基本的に出る
- 入社日の1〜2週間前に最終出勤日を設定する
- 制服・鍵などを返し、源泉徴収票を受け取る方法を確認する
バイト先への伝え方の例
「店長、少しお時間いいですか。転職活動をしていた件で、正社員での就職が決まりました。〇月〇日から新しい会社に入るので、〇月〇日の勤務を最後にさせていただきたいです。それまでのシフトは、決まっている分はきちんと入ります。急なお願いになってしまい申し訳ありません」
シフトの締め切りがある職場なら、次のシフトを出す前に伝えるのが礼儀です。
理由は「正社員での就職が決まったため」で十分で、転職先の社名を伝える必要はありません。反対に、内定が出る前にバイトを辞めるのは避けてください。選考が長引いたり内定を辞退したりすると、収入のない期間が延びます。
失業保険の受給中に内定が出たら
基本手当を受けている途中で就職が決まったら、ハローワークに就職を申告します。厚生労働省のQ&Aでは、就職日が次の認定日より前の場合、原則として就職日の前日に来所して申告するよう案内しています。そこで就職日の前日までの失業の認定を受けます。
正社員として就職し、支給残日数が所定給付日数の3分の1以上残っていれば、再就職手当の対象になることがあります。支給額は「基本手当日額×支給残日数×60%」(3分の2以上残っていれば70%)で、計算に使う基本手当日額には上限があり、2026年8月1日からは離職時60歳未満で6,745円です。申請は就職日の翌日から1か月以内です。求職の申込みより前から内定していた会社への就職や、辞めた会社への再就職は対象外です。
バイトをしながら転職活動を続けている人は、内定の連絡が来た時点で、入社日・認定日・バイトの最終出勤日を一緒に確認しておくと手続きが漏れません。
入社後もバイトを続けたいとき
入社後もバイトを続けるつもりなら、入社前に転職先の就業規則で副業の扱いを確認します。許可制なら入社後すぐに申請し、禁止なら入社日までに辞めます。同業のバイトや、転職先の取引先に関わるバイトは、許可が出にくいので早めに整理しておきましょう。内定から入社までの流れは内定から退職・入社までの流れにまとめています。
週の労働時間と加入の関係は、雇用保険の加入条件で詳しく書いています。
よくある質問
Q. 失業保険をもらいながら週何時間までバイトできますか?
週20時間未満が目安です。週20時間以上で31日以上続く見込みの働き方は就職と扱われ、基本手当を受けられなくなります。20時間ちょうども「以上」に入るので、週19時間までと考えてください。週20時間未満でも、1日4時間以上働いた日はその日の分が支給されず、4時間未満の日も収入によって減額されます。
Q. 給付制限中なら自由にバイトしていいですか?
働くことはできますが、働いた日と収入は申告が必要です。また、週20時間以上で長く続く働き方をすると就職と扱われ、給付制限が終わった後の基本手当を受けられなくなることがあります。2025年4月1日以降に自己都合で退職した人の給付制限は原則1か月なので、その間だけ長時間働くよりも、転職活動の準備に時間を使うほうが損は少ないです。
Q. 単発や日払いのバイトでも申告が必要ですか?
必要です。1日だけの仕事でも、現金で受け取った場合でも、働いた日と収入を失業認定申告書に書きます。申告しないと不正受給と判断され、返還に加えて最大2倍の納付を命じられることがあります。
Q. 転職活動中にバイトをしていたことは、内定先に伝える必要がありますか?
入社前に辞めるバイトなら、伝える義務はありません。面接で空白期間を聞かれたら、生活費のために働きながら転職活動をしていたと正直に話して問題ありません。入社後も続ける場合は、転職先の副業の決まりを確認し、必要なら申請します。
Q. バイトしながらの転職活動は不利になりますか?
バイトをしていること自体で不利になるとは限りません。気をつけたいのは、シフトを優先して面接の日程を先延ばしにしたり、応募の数が減ったりすることです。平日の日中に面接の枠を残し、応募書類の準備時間を週の中で確保しておけば、両立はできます。
Q. 失業保険の受給中に、バイト先から正社員にならないかと誘われたら?
正社員として雇用保険に入る働き方に変わるなら、ハローワークには就職として申告します。1年を超えて勤務することが確実で、支給残日数が所定給付日数の3分の1以上残っているなど条件を満たせば、再就職手当の対象になることがあります。ただし、求職の申込みより前からそのバイト先で働いていた場合などは扱いが変わることがあるので、雇用契約を結ぶ前にハローワークで確認してください。
Q. 在職中に副業禁止の会社でバイトをしたらバレますか?
翌年の住民税が給与から天引きされる額で、本業以外の所得に気づかれることがあります。発覚した場合に懲戒の理由にされることもあるので、副業を禁止している会社ではバイトをしないのが確実です。収入が足りないなら、転職先が決まるまで支出を見直すほうが安全です。
まとめ|転職中のバイトは「申告」と「時間の上限」を守れば続けられる
- 転職中のバイト自体は問題ない。在職中は副業の決まり、退職後は失業保険のルールに気をつける
- 失業保険の手続き後は、待期中・給付制限中・受給中のどの段階でも、働いた日と収入を申告する
- 週20時間以上・31日以上の見込みの働き方は就職とみなされる。1日4時間以上働いた日は基本手当が出ない
- バイトの収入にも税金がかかる。社会保険・扶養の基準を超えないかも確認する
- シフトは平日の日中に面接の枠を残し、毎月足りない金額から必要な時間を逆算する
- 内定が出たら入社日の1〜2週間前を最終出勤にし、受給中ならハローワークへ就職を届ける
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