前職ではどのような仕事をしていましたか?
大学の理学部数学科を卒業後、東京都内の学習塾で約3年間、数学・理科の講師として働いていました。中学生・高校生を対象に、個別指導と集団授業の両方を担当していました。特に「なぜそうなるのか」という本質的な理解を重視した授業スタイルを得意としており、生徒からの評価も高かったと思います。
大学時代から独学でPythonを触り始め、趣味でデータ分析のコードを書いていたことが、プログラマーへの転職を考えるきっかけになりました。「数学の論理的な思考力を活かしてコードを書く仕事をしたい」という気持ちが、塾講師を続けながら徐々に膨らんでいきました。
転職を考え始めたきっかけは何ですか?
塾の仕事は好きでしたが、「プログラミングをもっと深く学んで、プロとして働きたい」という思いを抑えられなくなってきたことが転職を考えたきっかけです。特に大学時代に学んだ数学の知識が、アルゴリズム設計やデータ構造の理解に直結すると感じるようになり、「自分はエンジニアとして向いているかもしれない」という直感がありました。
また、塾講師の給与水準は決して高くなく、独立して教室を持つか転職するかという選択肢を考えたとき、IT業界での年収アップと成長環境への期待が大きかったことも理由の一つです。27歳という年齢も「未経験エンジニアとして採用してもらえる最後のチャンスかもしれない」という焦りを感じていました。
転職活動を始めたとき、不安はありましたか?
最大の不安は「実務経験がない」という点でした。趣味でPythonを書いてはいましたが、チーム開発の経験はゼロ。Gitを使ったバージョン管理も知識はあっても実際の業務経験はありませんでした。「独学レベルのスキルでIT企業の選考を通過できるのか」という疑問が常にありました。
もう一つの不安はチームでの雑談やコミュニケーションです。塾では生徒・保護者とのやりとりはできるのですが、同年代の職場での雑談や飲み会といったインフォーマルなコミュニケーションがどちらかというと苦手で、IT企業の職場環境に馴染めるかという心配もありました。
どのように求人を探しましたか?
転職サイトで「未経験エンジニア」「第二新卒エンジニア」などのキーワードで検索しました。SES(システムエンジニアリングサービス)系の求人は多くヒットしましたが、「どの会社がしっかりスキルを育ててくれるのか」「SESと自社開発の違いは何か」という判断が難しく、情報収集から始めました。
転職エージェントに登録しようと思い、複数に問い合わせた中でRe:WORKに登録しました。教育・塾業界出身者のIT転職事例があると知り、自分と近い境遇の人を支援してきた実績に期待しました。
Re:WORKを選んだ理由は?
Re:WORKのエージェントとの面談で、「数学科出身でアルゴリズムへの理解が深い人材はエンジニアとして非常に需要が高い」と言われたことが、Re:WORKに任せると決めた理由です。また「塾講師としての論理的な説明能力は、コードレビューや技術的なドキュメント作成で直接活きる」という具体的な例示も納得感がありました。
「SESか自社開発か」という判断についても、丁寧に違いと各メリットを説明してくれ、「最初のキャリアとしては自社開発でじっくりスキルを積める環境を選びましょう」とアドバイスをもらえたことで、方向性が明確になりました。
エージェントとのやりとりで印象的だったことは?
ポートフォリオ(自作のプログラム作品)の作り方について、具体的なアドバイスをもらえたことが印象的でした。「数学のアルゴリズムを実装したPythonプログラムに加えて、GitHubで公開して面接官に見せられる形にしましょう」という提案を受け、転職活動期間中の2ヶ月間でポートフォリオを3本仕上げることができました。
「チームでの雑談が苦手」という私の悩みに対しても、「IT企業はコミュニケーションが苦手でも活躍できる人が多い環境。技術力があれば、まず認められる」という言葉が、気持ちをとても楽にしてくれました。「無理に外向きになる必要はない」という視点は、目からウロコでした。
面接ではどのようなことを聞かれましたか?
IT企業の技術面接では「フィボナッチ数列のアルゴリズムを説明してください」「再帰とループの使い分けをどう考えますか?」といった技術的な質問がありました。数学科出身ということもあり、論理的に説明できる自信があり、ここは手応えを感じました。
「なぜ塾講師からエンジニアに転職しようと思ったのですか?」という質問には、「数学の本質を教えてきた経験が、アルゴリズムを理解する土台になっています。今後はその論理力をコードで表現するプロとして働きたい」と答えました。面接官から「ユニークな経歴ですね。塾での指導経験はコードレビューにも活きそうです」とコメントをいただきました。
内定が出たときの気持ちは?
15社に応募して7社が書類選考を通過、面接が5社、内定が2社という結果でした。「思ったより多く落ちた」という感覚もありましたが、最終的に志望度の高い自社開発の企業から内定をもらえたことで、全てが報われました。
ポートフォリオを頑張って作り込んだことが、技術力のアピールとして機能したと実感しています。エージェントのアドバイス通りに動いて正解だったと心から思いました。年収は280万円から400万円への大幅アップとなり、IT業界への期待をより強く感じました。
現在の仕事内容を教えてください
現在はWebアプリケーション開発会社でバックエンドエンジニアとして、主にPythonとDjangoを使ったAPI開発を担当しています。入社後6ヶ月は先輩のコードレビューを受けながら、実務でのチーム開発の流れを学びました。
「教える力がコードレビューで活きている」とまさに感じる場面が多くあります。後輩や同僚のコードについて、「なぜそのアプローチを選んだのか」を一緒に考えながらフィードバックする場面で、塾講師時代に培った「相手が理解できるように説明する力」が自然に出てきます。チームからも「ryoさんのレビューはわかりやすい」と言ってもらえることが増えてきました。
転職前後で生活はどう変わりましたか?
年収が280万円から400万円に上がり、生活的な余裕が生まれました。塾講師時代は残業が多く、夜遅くまで採点や授業準備をしていましたが、今はフレックスタイム制で自分の生活リズムに合わせて働けます。また、リモートワークの割合も高く、通勤時間が大幅に減りました。
プログラミングの勉強が「趣味」から「仕事」になったことで、学ぶことの充実感が格段に上がりました。休日に技術書を読んでいても苦痛ではなく、むしろ楽しい。「好きなことを仕事にするってこういうことなんだ」と実感しています。
転職して大変だったことはありますか?
チーム開発のルールや文化に慣れることが最初の壁でした。Gitのブランチ戦略、コードレビューの作法、設計ドキュメントの書き方など、一人で趣味でやっていたときとは全く異なる「チームの決まりごと」がたくさんあり、最初の2ヶ月は覚えることが多くて大変でした。
また、予想通りではありましたが、雑談や飲み会といった非公式のコミュニケーションは今も少し苦手です。ただ、チームメンバーが技術の話なら打ち解けやすい雰囲気を作ってくれているので、「技術の話なら話しやすい」という自分に合ったコミュニケーションスタイルを見つけられています。
これから転職を考えている方へメッセージ
「文系・未経験だからエンジニアは無理」と思っている方も多いかもしれませんが、数学や論理思考が得意な理系出身の方はエンジニアへの適性が十分あります。塾講師・教員・研究職など、「論理的に考えて人に伝える仕事」をしてきた方は、エンジニアリングの世界でも強みになります。
ポートフォリオを作る、GitHubを使ってみる、まず小さなアウトプットを出すことが最初の一歩です。Re:WORKの求人一覧には、未経験エンジニアを歓迎する自社開発企業の求人も掲載されています。「やってみないとわからない」という気持ちを大切に、一歩踏み出してみてください。