バックオフィスとは|経理・人事・総務・法務の仕事内容と年収を比較

バックオフィス職の年収比較|経理・人事・総務・法務

「バックオフィスって、なんとなく地味なイメージがある」

「でも安定していそうだから、転職先として考えてみたい」

そんな気持ちで検索してきた人に向けて、この記事を書いた。


バックオフィスは、地味どころか企業の根幹を支える極めて重要な職種だ。経理・人事・総務・法務——それぞれが会社の屋台骨を担い、いずれも専門性を磨けば年収600万円超えも十分に狙える。


この記事では、バックオフィスの定義から始まり、主要4職種の仕事内容・年収・キャリアパス・向いている人の特徴まで、転職を検討するうえで必要な情報をすべて網羅する。読み終えるころには、「どの職種が自分に合うか」「転職に向けて何を準備すべきか」が明確になるはずだ。


バックオフィスとは何か——フロントオフィスとの違いから理解する


バックオフィスとは、直接売上を生み出さず、会社の内部機能を支える部署・職種の総称だ。英語の"back office"(後方部門)から来ており、顧客と直接接しない管理系の業務全体を指す。


対になる言葉が「フロントオフィス」だ。営業・販売・マーケティングなど、顧客に直接向き合って売上を作る職種がフロントオフィスにあたる。


フロントオフィスとバックオフィスの違い


項目フロントオフィスバックオフィス
役割収益を生み出す事業運営を支える
顧客接点あり(顧客・クライアントと直接対話)なし(社内向け業務が中心)
代表職種営業、マーケター、販売スタッフ経理、人事、総務、法務
評価軸売上・受注数などの数値正確性・効率性・コンプライアンス遵守
安定性景気の影響を受けやすい景気に関わらず必要とされる

バックオフィスの本質は「縁の下の力持ち」だ。売上を直接作らないが、バックオフィスが機能しなければ、会社は1日も回らない。給与計算が止まれば社員は離れ、法務チェックがなければ契約リスクが膨らみ、経理が崩れれば資金繰りは破綻する。


バックオフィスに含まれる主な職種


  • 経理・財務:お金の流れを管理する。日次・月次・年次の会計処理、決算書作成、税務申告、資金調達など
  • 人事・労務:人材採用・育成・評価制度の設計・給与計算・社会保険手続きなど
  • 総務:社内インフラの管理。オフィス環境整備、備品調達、社内規程の管理、株主総会対応など
  • 法務:契約書の作成・審査、コンプライアンス管理、訴訟対応、知的財産管理など
  • 情報システム(IT):社内インフラの構築・保守、セキュリティ管理、DX推進など
  • 経営企画・IR:中期経営計画の策定、予算管理、投資家向け情報開示など

このうち、転職市場で最も求人数が多く、未経験からでも参入しやすいのが経理・人事・総務の3職種だ。法務は専門性が高いぶん、経験者には高い報酬が期待できる。


【職種別解説①】経理の仕事内容・年収・キャリアパス


バックオフィスの中でも、転職市場での求人数が最も多い職種が経理だ。「お金の番人」として、企業の財務状況を正確に把握・報告することが最大のミッションになる。


経理の主な仕事内容


  • 日次業務:仕訳入力、現金・預金管理、請求書・領収書の処理
  • 月次業務:月次決算、売掛金・買掛金の管理、月次報告書の作成
  • 年次業務:年度末決算、財務諸表(損益計算書・貸借対照表・キャッシュフロー計算書)の作成、税務申告書の作成
  • その他:予算実績管理、内部監査対応、監査法人対応

経理の仕事は「数字が合うことが前提」の世界だ。1円のズレも見逃さない正確性と、締め切りを絶対に守るという規律が求められる。


経理の平均年収と年収アップの道筋


厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」によると、経理職の平均年収は約450万円だ。MS-Japanの調査では平均524万円、中央値470万円という数字も出ている。


キャリアステージ年収目安
20代・一般経理スタッフ300〜400万円
30代・経理リーダー450〜600万円
40代・経理マネージャー600〜800万円
経理部長・CFO800万〜1,500万円

経理で年収を上げる最も確実な方法は、資格取得と業務範囲の拡大だ。


  • 日商簿記2級:経理転職の最低ラインとして認識されている。取得することで未経験からの応募が格段に通りやすくなる
  • 日商簿記1級:大手企業・上場企業への転職で評価される。年収50〜100万円アップも期待できる
  • 公認会計士(CPA):監査法人やCFOポジションへの道が開ける。年収1,000万円超を狙えるキャリアの最高峰
  • 税理士:5科目合格で税理士法人や独立開業も可能。企業内税理士としての需要も高い
  • USCPA(米国公認会計士):外資系企業やグローバル企業への転職で差別化できる

経理のキャリアパスは大きく2つある。「経理のスペシャリスト」として経理部長・CFOを目指すルートと、「経営企画へのキャリアチェンジ」で会社全体の数字を動かす立場になるルートだ。どちらも高い年収が期待できる。


【職種別解説②】人事の仕事内容・年収・キャリアパス


人事は「ヒトを動かす」職種だ。採用から育成・評価・退職まで、社員のライフサイクル全体に関わる。会社の競争力を左右するのは結局「人材」であり、その人材戦略を担う人事の重要性はますます高まっている。


人事の主な仕事内容


  • 採用:求人票の作成、エージェント・媒体管理、面接設計・実施、内定通知・入社手続き
  • 労務管理:給与計算、勤怠管理、社会保険・雇用保険の手続き、有給休暇管理
  • 人材開発・研修:新入社員研修の企画・運営、社員教育プログラムの設計、研修ベンダーの管理
  • 評価・制度設計:人事評価制度の運用・改善、等級・給与体系の設計、目標管理(MBO)の推進
  • 組織開発:エンゲージメント調査、組織文化の醸成、タレントマネジメント

人事の仕事は「採用担当」「労務担当」「人材開発担当」などに分業されることが多いが、中小企業では1人で全領域を担うことも珍しくない。守備範囲が広いぶん、スキルの幅が広がりやすい職種でもある。


人事の平均年収と年収アップの道筋


厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」によると、人事職の平均年収は約491万円だ。MS-Japanの調査では平均544万円、中央値491万円となっている。経理と比較してやや高い傾向にある。


キャリアステージ年収目安
20代・人事スタッフ300〜450万円
30代・人事リーダー・採用担当450〜600万円
40代・人事マネージャー600〜800万円
人事部長・CHRO800万〜1,500万円以上

人事で年収を上げるポイントは、「採用実績」と「制度設計の経験」を積むことだ。「○名採用を達成した」「人事評価制度を再設計して離職率を下げた」などの定量的な成果があると、転職市場での評価が大幅に上がる。


  • 社会保険労務士(社労士):労務管理の専門家として、年収50〜100万円アップが見込める
  • キャリアコンサルタント(国家資格):人材開発・キャリア支援領域への専門化に有効
  • PHR(Professional in Human Resources):グローバル人事へのキャリアチェンジに役立つ

人事のキャリアパスも2つの方向がある。「採用・労務のスペシャリスト」として特定領域の専門家を目指すルートと、「HRBP(HRビジネスパートナー)」として事業部門と連携しながら組織戦略を担うルートだ。後者はIT・コンサル業界を中心に需要が急増しており、年収800万〜1,200万円クラスのポジションも出始めている。


【職種別解説③】総務の仕事内容・年収・キャリアパス


総務は「何でも屋」と言われることがある。しかし、その実態は会社という組織が日常的に機能するために必要なあらゆる業務を担う、守備範囲が最も広いバックオフィス職種だ。


総務の主な仕事内容


  • 施設・設備管理:オフィスの賃貸契約管理、清掃・セキュリティ業者の管理、OA機器・備品の調達と管理
  • 社内規程・文書管理:就業規則・各種規程の作成・改訂、社内文書の保管・廃棄ルール管理
  • 株主総会・取締役会運営:上場企業の場合、株主総会の準備・運営が総務の重要業務になる
  • 福利厚生・社内イベント:健康診断の手配、社内イベント・表彰式の企画運営、福利厚生サービスの選定・管理
  • リスク管理:BCP(事業継続計画)の策定、防災訓練の実施、保険の管理
  • 契約管理:取引先との各種契約書の管理(法務と兼務することも多い)

総務は「何でも来い」の職種だ。突発的なトラブル対応も多く、「想定外の業務が突然降ってくる」という状況にも動じない対応力が求められる。


総務の平均年収と年収アップの道筋


総務職の平均年収は、バックオフィス4職種の中で最もばらつきが大きい。JAC Recruitmentの調査では年収694万円(ボリュームゾーン550〜800万円)という数字が出る一方、求人ボックスの集計では379万円という数字もある。これは「総務担当者(一般職)」と「総務マネージャー・部長」が同じ「総務」として集計されていることによる差だ。


キャリアステージ年収目安
20代・総務スタッフ280〜380万円
30代・総務リーダー400〜550万円
40代・総務マネージャー550〜700万円
総務部長・管理本部長700万〜1,000万円以上

総務で年収を上げる最大のポイントは、「何でも屋」から「専門性のある総務」へ転換することだ。施設管理・コンプライアンス・BCP・株主総会運営など、特定領域のエキスパートになることで、評価が大きく変わる。


  • ビジネス実務法務検定:法務知識を補強し、契約・コンプライアンス対応の専門性をアピールできる
  • 衛生管理者(国家資格):50名以上の企業で選任義務があり、保有者は重宝される
  • 個人情報保護士:DX推進が進む中、情報管理の専門家として差別化できる

総務のキャリアパスとして注目されているのが、「管理本部長」や「COO(最高執行責任者)」への昇格だ。総務は会社全体の業務フローを把握している職種であるため、経営視点を身に付けた総務出身者が経営幹部に登用されるケースが増えている。


【職種別解説④】法務の仕事内容・年収・キャリアパス


法務は、バックオフィス4職種の中で最も専門性が高く、最も年収が高い職種だ。弁護士や法学部出身者が活躍するイメージが強いが、近年はビジネス経験を持つ社内法務人材の需要が急増しており、転職市場での競争が激化している。


法務の主な仕事内容


  • 契約審査・作成:取引先との契約書のリーガルチェック、自社に不利な条項の修正交渉。法務業務の中で最も時間を使う業務
  • コンプライアンス管理:社内規程の整備、社員向けコンプライアンス研修の実施、内部通報窓口の運営
  • 訴訟・紛争対応:外部弁護士との連携、訴訟の進行管理、和解交渉のサポート
  • 知的財産管理:特許・商標・著作権の管理、侵害対応
  • M&Aデューデリジェンス:買収・合併時の法的リスク調査。専門性が最も要求される業務の一つ
  • 会社法対応:取締役会・株主総会の法的手続き管理、定款変更対応

法務の特徴は「1つのミスが会社に数千万〜数億円の損失をもたらす可能性がある」という業務の重大性だ。契約書1枚の見落としが、後日大きな訴訟リスクになる。緊張感のある環境でこそ力を発揮できる人に向いている職種だ。


法務の平均年収と年収アップの道筋


MS-Japanの調査によると、法務職の平均年収は569万円、中央値522万円だ。バックオフィス4職種の中で最も高く、専門性に見合った報酬水準となっている。


キャリアステージ年収目安
20代・法務スタッフ350〜480万円
30代・法務担当500〜700万円
40代・法務マネージャー700〜900万円
法務部長・CLO900万〜1,500万円以上

法務で年収を一気に上げる手段として特に有効なのが、外資系企業への転職だ。グローバルな取引に関わる法務経験と英語力があれば、同年代より200〜400万円高い報酬を受け取ることは珍しくない。


  • 司法試験合格(弁護士資格):法務キャリアの最高峰。インハウスローヤー(企業内弁護士)として1,000万円超が現実的になる
  • ビジネス実務法務検定1級・2級:法務未経験者が転職するための足がかりとして有効
  • 英語力(TOEIC800点以上):グローバル企業の法務では英語での契約審査が必須。英語力が年収の上限を決める

法務のキャリアパスとして近年注目されているのが「CLO(Chief Legal Officer)」だ。アメリカ発の概念だが、日本でも上場企業を中心に導入が進んでいる。法務から経営の中枢を担うポジションへのルートが、確実に広がっている。


バックオフィス4職種の年収を徹底比較——どの職種が最も稼げるか


ここまで各職種を個別に見てきた。改めて4職種の年収を横並びで比較する。


職種別平均年収の比較表


職種平均年収(MS-Japan調べ)中央値マネージャー以上の目安
経理524万円470万円600〜1,000万円
人事544万円491万円650〜1,200万円
総務488万円前後450万円前後600〜900万円
法務569万円522万円700〜1,500万円

年収の高さで並べると 法務 > 人事 > 経理 > 総務 の順になる。ただし、この差は主に「専門資格の有無」と「担当する業務の難易度」に起因する。


年収に影響する3つの要因


  • 企業規模:1,000名以上の上場企業と未上場の中小企業では、同じ職種でも年収に70〜100万円の差が生まれる。大企業ほど業務の専門性が高く、それに見合った報酬が支払われる
  • 資格・専門性:簿記1級・社労士・弁護士資格の有無は年収に直結する。同じ経験年数でも資格の有無で100万円以上の差が出ることは珍しくない
  • 業界:金融・コンサル・IT系の企業はバックオフィス職種の報酬水準が全体的に高い。製造業・小売業は相対的に低い傾向がある

管理部門全体の平均年収は全国平均(458万円)を大きく上回る572万円(MS-Japan調べ)だ。「バックオフィスは薄給」というイメージは、実態と乖離している。


バックオフィスへの転職——未経験から挑戦できるか?


「バックオフィスに転職したいが、経験がない」という20〜30代は多い。結論として、未経験からのバックオフィス転職は可能だが、職種によって難易度が異なる


職種別・未経験転職の難易度


職種未経験転職の難易度最低限必要なもの
総務低〜中(比較的入りやすい)PCスキル・コミュニケーション力
人事(採用担当)中(営業経験者は優遇)PCスキル・コミュニケーション力・採用への興味
経理中(日商簿記2級があれば可)日商簿記2級・数字への抵抗感のなさ
法務高(経験者が優先される)法学部卒または法律資格・実務経験

未経験でバックオフィスを目指すなら、最初のステップは「一般事務」や「総務アシスタント」として入社し、実務を積みながら専門性を身に付けていく方法が現実的だ。


未経験転職で評価されるアピールポイント


  • 前職での業務改善・効率化の実績:Excel・業務フローの改善など、「仕組みを作る力」はバックオフィスで高く評価される
  • 正確性・几帳面さのエピソード:数字の管理や細かい作業を苦にしない性格は、経理・法務で特に好まれる
  • コミュニケーション力:社内調整・外部ベンダー対応など、バックオフィスは意外と「人との折衝力」が求められる
  • 資格取得中・学習中であることの明示:「簿記2級の勉強中(〇月受験予定)」と書くだけで、経理への本気度が伝わる

転職活動では「なぜバックオフィスを選んだか」という動機の説明が特に重要だ。「安定しているから」だけでは弱い。「企業の基盤を支える仕事に興味があり、自分の正確性・几帳面さを活かしたい」という具体的な動機を語れるよう準備しておくことだ。


バックオフィスで年収を上げる5つの戦略


バックオフィス職種に就いた後、どうやって年収を引き上げるか。具体的な戦略を5つ提示する。


戦略①:専門資格を取得して市場価値を上げる


バックオフィスの年収を決める最大の要因は「専門性」だ。資格は、その専門性を客観的に証明するツールになる。


  • 経理を目指す・活躍中の人:日商簿記2級→1級→公認会計士・税理士の順でキャリアを積む
  • 人事・労務を深めたい人:社会保険労務士の取得が最短ルート
  • 法務に転身したい人:ビジネス実務法務検定2級から始め、経験を積みながら1級を目指す

戦略②:上場企業・大手企業へ転職する


同じ「経理担当」でも、従業員100名の中小企業と1,000名以上の上場企業では年収に100〜150万円の差が生まれることがある。「中小企業で経験を積んでから大手へ」という転職ルートは、バックオフィスにおいて定番の年収アップ手法だ。


戦略③:外資系・グローバル企業を狙う


外資系企業のバックオフィスは、日系企業と比較して全体的に報酬水準が高い。英語力があれば、同年代の日系企業と比べて200〜400万円高い年収を得ることも現実的だ。TOEIC800点以上を目安に英語力を身に付けることが、外資転職への具体的な投資になる。


戦略④:IT・DXスキルを掛け合わせる


経理であればERPシステム(SAP・Oracleなど)の活用経験、人事であればHRTechツールの導入経験、総務であればBCP・テレワーク環境整備の経験——これらは2025年現在、バックオフィス職種のなかで特に差別化になるスキルだ。DX推進の文脈でバックオフィス人材に求められるITリテラシーは年々上がっており、「ITが分かるバックオフィス人材」の需要は急増している。


戦略⑤:マネジメントポジションを早期に取りにいく


バックオフィスの年収の壁は「マネージャー昇格」にある。スタッフとマネージャーでは年収が100〜200万円変わることが多い。プレイヤーとして優秀でも、マネジメント意欲を示さない限り昇格は遠ざかる。日頃から「仕組みを作る」「チームをまとめる」というアクションを意識的に積み重ねることが重要だ。


バックオフィスに向いている人・向いていない人


バックオフィスへの転職を検討するとき、「自分に向いているか」は重要な判断軸になる。


バックオフィスに向いている人の特徴


  • 正確性を重視する性格:数字の間違いや文書のミスを見逃さない、几帳面なタイプ。経理・法務では特に重要
  • 縁の下の力持ちに満足感を感じる:直接「ありがとう」と言われる機会は少ないが、組織が動いていることへの貢献感を大切にできる人
  • 継続的な学習を苦にしない:法令改正・税制改正・労働法の変化に常に対応する必要がある。学び続ける姿勢がある人に向いている
  • 機密情報の管理に徹底できる:給与情報・契約情報・個人情報など、バックオフィスは機密情報を扱う頻度が高い。情報漏洩リスクへの高い意識が求められる
  • 社内調整・コミュニケーションが得意:バックオフィスは全部署と関わる。「社内営業」とも言える調整能力が成果を左右する

バックオフィスに向いていない人の特徴


  • 数字や細かい作業が極端に苦手(特に経理・法務)
  • 毎日新しい刺激・変化を求める(ルーティン業務が多い職種でもある)
  • 「直接売上を作る仕事しか価値がない」と考えている(バックオフィスを下に見るメンタリティがある場合、職場での摩擦につながる)

よくある質問(FAQ)


Q. バックオフィスとミドルオフィスの違いは何ですか?


ミドルオフィスは、フロントオフィスとバックオフィスの中間に位置する部門だ。金融業界でよく使われる概念で、リスク管理・コンプライアンス・クオンツ分析など、フロントの営業部門を直接支援しながら、バックの事務処理も担う役割を指す。一般事業会社ではミドルオフィスという区分が使われることはほとんどなく、主に証券会社・銀行・投資ファンドなどで使われる用語だ。


Q. バックオフィス職はAIに代替されますか?


一部の定型業務(仕訳入力・給与計算・契約書のひな型チェックなど)はAIやRPAによる自動化が進んでいる。ただし、経営判断に関わる業務・複雑な法的リスクの判断・組織課題の解決など、高度な思考を要する業務はAIに代替されない。むしろ、AIツールを使いこなせる人材の価値は上昇する。「AI+バックオフィス専門性」の組み合わせが、今後10年の最強スキルセットになる。


Q. バックオフィスから他職種へ転職できますか?


できる。経理出身者が経営企画・CFOに転身するケース、人事出身者が組織コンサルタント・HRTechベンチャーに転職するケース、法務出身者が弁護士事務所や独立コンサルタントになるケースは多い。バックオフィスで身に付けたスキルは「ポータブルスキル(持ち運べるスキル)」として評価される。


Q. バックオフィスの仕事はつまらないですか?


ルーティン業務が多いのは事実だが、「つまらない」かどうかは人による。経理なら「決算書が正確に完成したとき」の達成感、人事なら「自分が採用した人材が活躍しているとき」の喜び、法務なら「リスクのある契約条件を修正して会社を守ったとき」の充実感——これらを価値と感じられる人には、非常にやりがいのある職種だ。


Q. 日商簿記2級は転職に有利ですか?


経理職への転職において、日商簿記2級は「最低限の目安」として広く認識されている。持っていると書類選考の通過率が大きく上がる。取得難易度は3〜6ヶ月の学習で合格圏内に入れるレベルであり、転職コストパフォーマンスの高い資格の一つだ。


Q. バックオフィス職はリモートワークできますか?


コロナ禍以降、経理・人事・法務などのバックオフィス職でもリモートワーク対応が進んでいる。ただし、現金・帳票・契約書などの物理的書類を扱う業務や、来客対応のある総務では、完全リモートは難しいケースが多い。IT企業・スタートアップほどリモート環境が整っている傾向があり、転職先を選ぶ際の重要な確認事項の一つだ。


Q. バックオフィス職の転職エージェントは使うべきですか?


使うべきだ。バックオフィスの求人は一般公開されないものも多く、エージェント経由でしか知れないポジションが数多く存在する。また、「経理経験3年だが簿記1級がない」「総務の経験はあるが法務へ転職したい」といった複雑な状況でも、専門のエージェントはキャリア設計から面接対策まで無料でサポートしてくれる。


まとめ——バックオフィスは「安定」と「成長」を両立できる職種だ


この記事で伝えてきたことを整理する。


  • バックオフィスとは、経理・人事・総務・法務など、企業の内部機能を支える職種の総称
  • 管理部門全体の平均年収は572万円で、全国平均458万円を大きく上回る
  • 年収の高さは 法務(569万円) > 人事(544万円) > 経理(524万円) > 総務(488万円)の順
  • 未経験転職は「総務・人事(採用担当)」から入るのが最も現実的。経理は日商簿記2級があれば挑戦できる
  • 年収を上げるには「専門資格」「大手・外資転職」「マネジメントポジション取得」「DXスキル習得」が有効
  • AIが進化するほど「AIを使いこなすバックオフィス人材」の価値は上がる

バックオフィスは「地味な仕事」ではない。会社の根幹を支え、専門性を磨けば十分な年収を得られる、やりがいと安定性を兼ね備えた職種だ。


Re:WORKでは、バックオフィス職への転職を目指す方の無料相談を受け付けている。経理・人事・総務・法務——どの職種を目指すか、今の自分のスキルで転職できるか、キャリアパスをどう設計するか。専任のキャリアアドバイザーが一人ひとりに合わせた転職戦略を一緒に考える。まずは気軽に相談してほしい。


無料・3分で完了

あなたに向いている仕事は?

20問の質問に答えるだけで、あなたの強みと適職が分かります。

適職診断を受ける

この記事の執筆・監修

大林 諒

株式会社Nexly 代表取締役

未経験からの転職支援に特化した転職エージェント「Re:WORK」を運営。求職者一人ひとりに寄り添ったキャリア支援を行い、長く働けるホワイト企業への転職を実現しています。

運営会社
株式会社Nexly
許可番号
有料職業紹介事業 28-ユ-301343
取扱求人数
44,692件以上

専門職・コンサルの関連記事

専門職・コンサルの求人に興味がありますか?
未経験OKの求人を多数掲載しています。

専門職・コンサルの求人を探す

未経験からの転職、ひとりで悩んでいませんか?

Re:WORKエージェントでは、専属のキャリアアドバイザーが
あなたに合った求人をご紹介します。相談は無料です。

無料で転職相談する 求人を探す
無料相談 適職診断