未経験からルート営業に転職する方法|新規営業との違い・向いている人・例文

未経験からルート営業に転職する方法|新規営業との違い

未経験からルート営業への転職は、十分に狙えます。ルート営業は決まった取引先を定期的に回り、注文を受けたり追加の提案をしたりする仕事で、飛び込みやテレアポで新しい顧客を探す新規営業とは求められる力が違います。既存の顧客と長く付き合う力は、接客・事務・介護・ドライバーなど多くの仕事で身についているので、前職の経験をルート営業の言葉に置き換えて伝えられるかどうかが、未経験からの転職の分かれ目になります。

この記事では、ルート営業の仕事内容と1日の流れ、新規営業との違い、向いている人・向いていない人、未経験から内定までの手順、求人票の見方、職務経歴書と面接の例文までをまとめます。

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ルート営業とは|既存の取引先を回って売上を積み上げる仕事

ルート営業は、すでに取引のある会社や店舗を定期的に訪ね、注文の受付、在庫や売れ行きの確認、新商品の案内、困りごとへの対応をする営業です。名前のとおり、回る先(ルート)がある程度決まっています。新しい顧客を探すことが主な仕事ではないため、断られる場面は新規営業より少なくなりますが、「この担当者なら任せられる」と思われ続けることが成果に直結します。

主な仕事内容

  • 担当先への定期訪問と、売れ行き・在庫・困りごとのヒアリング
  • 受注の処理、納期の調整、見積書の作成
  • 新商品・キャンペーン・価格改定の案内
  • クレームや問い合わせへの対応と、社内の担当部署への連携
  • 競合の動きや現場の声を社内に伝えること
  • 訪問記録・売上の管理と上司への報告

担当する取引先の数や訪問の頻度は、商材と業界で大きく変わります。消耗品や食品のように注文の回数が多い商材は訪問件数が多く、設備やシステムのように単価が高い商材は1件ごとの打ち合わせが長くなる傾向があります。

ルート営業が多い業界と回る先

業界・商材主な訪問先仕事の特徴
食品・飲料・日用品スーパー、ドラッグストア、卸売業者売場づくりの提案、棚の確認、販促の打ち合わせが多い
建材・住宅設備工務店、建設会社、販売店現場の工程に合わせた納期調整が大事
産業資材・化学品・部品工場、メーカー製品の仕様を覚える必要があり、技術担当と組むことが多い
印刷・事務用品・OA機器オフィス、学校、自治体定期的な補充と入れ替え提案が中心
自動車・農機・建機の販売既存の購入者、整備の顧客点検や車検の案内から次の購入につなげる
ITサービス・ソフトウェア導入済みの企業活用状況の確認と追加提案。カスタマーサクセスと呼ばれることもある

未経験から入りやすい業界の選び方

どの業界でも未経験の採用はありますが、覚えることの量と、前職の経験のつながりやすさは業界で違います。次の表を、応募先を絞るときの目安にしてください。

業界・商材入社後に覚えることつながりやすい前職
食品・飲料・日用品商品の種類と売場づくり、販促の進め方販売、飲食、スーパーやドラッグストアの勤務
建材・住宅設備建材や設備の種類、工事の流れ、図面の基本建設現場、ホームセンター、住宅の営業補助
産業資材・部品製品の仕様、取引先の工場の工程工場勤務、品質管理、倉庫
自動車・農機・建機車両や機械の知識、整備や点検の流れ整備士、ドライバー、機械の操作
ITサービスサービスの機能、導入企業の業務の流れ事務、コールセンター、社内のシステム担当

前職とつながる業界を選ぶと、面接で「なぜこの業界なのか」を自分の経験で説明しやすくなります。つながりが見つからない場合は、扱う商品に自分が興味を持てるかを基準にすると、入社後に商品を覚えるのが苦になりにくいです。食品の業界に関心がある人は、食品メーカーへの転職で仕事内容と職種の違いを確認できます。

代理店営業は、自社の商品を売ってくれる販売店や代理店を支援する営業で、ルート営業と同じ枠で募集されることがよくあります。直接のお客様ではなく、売ってくれる会社の担当者と組んで売上を伸ばすのが特徴です。営業の種類をひととおり比べたい人は、営業職の種類一覧もあわせて読んでみてください。

1日の流れの例|食品メーカーとITサービス

働き方のイメージを持つために、よくある1日の流れを2つの例で紹介します。時間配分は会社ごとに違うので、目安として見てください。

食品メーカーでスーパーを担当する場合

時間仕事
8:30出社、メール確認、当日の訪問ルートと持ち物の確認
9:301件目のスーパーで売場担当と打ち合わせ、棚の状態を確認
11:002件目で新商品の案内と販促物の設置の相談
12:00移動しながら昼食
13:003件目で欠品の原因確認と代わりの商品の提案
15:00卸売業者との発注・納期の打ち合わせ
17:00帰社して訪問記録を入力、翌日の準備
18:00退社

車で回ることが多く、訪問の合間に電話やメールで注文を受けます。季節の商品が入れ替わる時期や年末は打ち合わせが増えます。

ITサービスで導入企業を担当する場合

時間仕事
9:00問い合わせとチャットの確認、当日の打ち合わせの準備
10:00導入企業とのオンライン定例で使い方の相談を受ける
13:00顧客先を訪問し、追加機能や契約更新の提案
15:00社内の開発・サポート担当と、顧客の要望を共有
16:00提案資料と見積書の作成
18:00退社

訪問件数は少なめですが、1社ごとに話す内容が深くなります。パソコンでの資料づくりやオンラインの打ち合わせに慣れている人は入りやすい働き方です。

新規営業との違い|比べると向き不向きが見えてくる

同じ営業でも、ルート営業と新規営業では毎日の仕事の中身が違います。転職先を選ぶ前に、違いを表で確認しておきましょう。

比べる点ルート営業新規営業
相手すでに取引のある会社・店舗まだ取引のない会社・個人
主な動き定期訪問、受注、追加提案、トラブル対応テレアポ、飛び込み、問い合わせへの初回対応
断られる頻度少なめ多い
給与の傾向固定給が中心の求人が多い傾向インセンティブの割合が高い求人も多い傾向
成果の出方長い期間をかけて積み上げる短い期間で大きな受注が出ることもある
大事な力信頼関係、ヒアリング、段取り、約束を守ること行動量、切り替えの早さ、初対面で話を進める力

給与の傾向は求人によって違うので、応募前に求人票で固定給とインセンティブの内訳を確かめてください。法人向けと個人向けで働き方がどう変わるかは、個人営業と法人営業の違いで1週間の例を使って比べています。

「ルート営業」でも新規開拓を含む求人がある

求人票の職種名がルート営業でも、仕事内容に「新規開拓あり」「既存7割・新規3割」などと書かれていることがあります。断られる場面を減らしたい人は、仕事内容の欄で新規開拓の割合と、新規の顧客をどうやって探すのか(問い合わせへの対応か、テレアポか)を確かめてください。逆に、慣れてから新規開拓にも挑戦したい人には、既存と新規の両方を担当できる求人が合います。

ルート営業のよいところ

  • 取引が続いている相手が中心なので、断られ続けるストレスが少ない
  • 訪問先と曜日がある程度決まっていて、生活のリズムを作りやすい
  • 同じ業界と長く関わるので、業界の知識と人脈が積み上がる
  • 土日祝休みの求人が多い(取引先が企業の場合)

ルート営業の大変なところ

  • 取引先の担当者の交代や業績の変化で、売上が自分の努力と関係なく動くことがある
  • 欠品・納期遅れ・不良品などのトラブルの窓口になり、謝る場面がある
  • 前任者のやり方に慣れた取引先と、関係を一から作り直す必要がある
  • 同じ訪問先が続くので、変化が少ないと感じる人もいる
  • 担当先の数が多いと、移動と事務作業で一日が埋まりやすい

ルート営業に向いている人・向いていない人|自己診断で確かめる

ルート営業に向いているかどうかは、話がうまいかどうかより、約束を守り続けられるか、相手の変化に気づけるかで決まります。次の表で、自分に近いほうに印をつけてみてください。

質問ルート営業に向いている答え新規営業に向いている答え
仕事で一番うれしい瞬間は「次もあなたに頼みたい」と言われたとき新しい相手から初めて契約をもらえたとき
断られたときは引きずりやすいので、断られる回数は少ないほうがいいすぐ切り替えて次に行ける
給料の考え方は毎月安定しているほうがいい成果しだいで大きく増えるほうがいい
同じ相手と長く付き合うのは苦にならない、むしろ得意刺激が少なく飽きやすい
細かい約束や期限はメモして必ず守る大筋が合っていれば細部は気にしない
人の変化に気づくのは得意なほうあまり気にしない

左の列が4つ以上ならルート営業に合いやすく、右の列が4つ以上なら新規営業のほうが力を出しやすいかもしれません。どちらが上ということはなく、自分の強みが出る形を選ぶことが大事です。

ルート営業で力を出しやすい人の5つの特徴

  • 約束を小さくても守る人:「明日までに在庫を確認します」のような小さな約束の積み重ねが、取引先からの信頼になります
  • 相手の変化に気づける人:売場の配置が変わった、担当者の表情が違うといった小さな変化から、提案のきっかけが見つかります
  • 段取りを組める人:訪問の順番、納期、社内の手配を同時に進めるので、予定を立てて動ける人は負担が少なくなります
  • 報告と相談をこまめにできる人:トラブルの芽を早く上司や社内に伝えられると、大きな問題になる前に手を打てます
  • 商品や業界に興味を持てる人:取引先は「詳しい担当者」を頼りにするので、扱う商品を自分から調べられる人は伸びやすいです

向いていない人の特徴と、その対策

向いていない特徴入社前にできる対策
同じ作業の繰り返しに飽きる提案の幅が広い商材(設備・IT・建材など)を選ぶ。担当先ごとに目標を立てて変化をつける
細かい事務作業が苦手表計算ソフトの基本操作に慣れておく。訪問記録はその日のうちに書く習慣をつける
車の運転に不安がある都市部で電車移動の求人を探す。運転が必要な求人なら、入社前に練習しておく
謝る場面が強いストレスになるトラブル時に上司や技術担当が同行する体制があるかを面接で確認する
大きく稼ぎたい気持ちが強いインセンティブのある求人や、新規開拓も担当する求人を選ぶ

営業そのものが合うか迷っている人は、未経験から営業職に転職する方法で営業全体の向き不向きを先に確かめておくと判断しやすくなります。

未経験でも採用されやすい人|前職の経験をルート営業の言葉に置き換える

営業は人手が足りていない職種の一つです。厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年8月分)」では、ハローワークでの営業職業従事者の有効求人倍率(常用・パートを含む原数値)が2.05倍で、職業計の1.06倍を大きく上回っています。営業職業従事者は職業分類上の区分なので、求人サイトの営業職とは範囲が少し違いますが、同じ基準の事務従事者は0.37倍なので、同じ未経験からの転職でも、営業のほうが求人を見つけやすい状況です。

未経験の応募者では、営業の経験そのものより「同じ相手と長く信頼関係を保てるか」「約束や期限を守れるか」「自分から報告や相談ができるか」などが見られやすいです。前職でこれに当たる経験を探し、ルート営業の仕事に置き換えて伝えましょう。

前職ルート営業で活きる経験伝え方の例
販売・接客常連客との関係づくり、売場の管理、クレーム対応「常連のお客様の好みを覚えて提案し、指名で来店してもらえる関係を作っていました」
飲食来店客の変化に気づく力、仕入れ先とのやり取り「発注と在庫の管理を担当し、欠品を出さない仕組みを作りました」
事務正確な書類作成、期限管理、社内外との調整「取引先からの問い合わせ窓口として、当日中の返信を続けていました」
介護・医療利用者や家族との信頼関係、記録と報告「利用者のご家族と定期的に面談し、要望を記録して職員に共有していました」
ドライバー・配送決まったルートを回る段取り、納品先との関係「担当ルートの納品先と顔なじみになり、急な追加注文にも対応していました」
工場・倉庫製品の知識、品質やトラブルへの対応「不良品が出たときの原因の報告と再発防止の手順づくりに関わりました」

大事なのは、何人に対応したか、何年続けたか、何を改善したかを具体的に書くことです。数字が手元にない場合は、無理に作らず「毎日」「毎月」「担当の◯店舗」のように事実で書けば十分伝わります。

年齢による見られ方の違い

20代は意欲と素直さ、伸びしろを重く見られやすく、営業未経験でも応募できる求人が多くあります。30代になると、前職の経験がルート営業でどう活きるかを具体的に説明することが求められます。年齢ごとの考え方は営業未経験は何歳まで転職できるかで詳しくまとめています。なお、求人の募集で年齢を制限することは法律で原則禁止されており、求人票に年齢の上限が書かれていないことが多いので、気になる求人は年齢にかかわらず応募を検討してみてください。

未経験からルート営業に転職する手順|内定までの7ステップ

転職活動は在職中に始めると、生活の不安が少なく落ち着いて進められます。一般的な流れは次のとおりで、準備から内定までは3か月前後を見ておくと計画を立てやすくなります。

  1. 転職の軸を決める(1〜2週間):なぜ今の仕事を辞めるのか、なぜルート営業なのか、どの業界に関心があるか、譲れない条件(勤務地・休日・転勤・給与)は何かを書き出します
  2. 業界を2〜3つに絞る(1週間):食品・日用品、建材・住宅設備、産業資材、ITサービスなど、前職の経験や関心とつながる業界を選びます
  3. 求人を集める(随時):転職サイトとエージェントを併用すると、求人を見比べやすくなります。エージェントは求職者の費用が無料で、書類の添削や面接の練習も頼めます
  4. 職務経歴書と履歴書を作る(1〜2週間):前職の経験をルート営業の仕事に置き換えて書きます。例文は次の節で紹介します
  5. 応募する(2〜6週目):興味のある求人を幅広く選び、書類の結果を見ながら書き方を直します
  6. 面接の準備をする(応募と並行):志望動機・退職理由・ルート営業を選んだ理由は、声に出して練習しておきます
  7. 内定後に条件を確かめて決める:給与の内訳、残業、担当先の数、転勤、試用期間の条件を書面で確認してから承諾します

在職中に進める場合のスケジュール例

時期平日の夜にやること休日にやること
1か月目転職の軸のメモ、求人の閲覧と保存エージェントとの面談、職務経歴書の下書き
2か月目応募、書類の手直し、面接の日程調整業界と応募先の下調べ、面接の練習
3か月目面接の振り返り、条件の比較内定先の条件確認、退職の準備

平日の面接は、有給休暇や昼休み、オンライン面接を使って調整する人が多いです。書類の結果が思うように出ない場合は、応募先の業界を広げるか、職務経歴書の書き方を見直すタイミングです。

メーカーでの営業を考えている人は、メーカー営業は未経験でも転職できるかも読んでおくと、業界ごとの違いがつかみやすくなります。

ルート営業の求人票の見方|応募前に確認したい7項目

同じ「ルート営業」でも、担当先の数や車の使い方、給与の決まり方は会社ごとに大きく違います。求人票では次の項目を確認してください。

確認する項目見るポイント
給与の内訳基本給と固定残業代が分けて書かれているか。固定残業代は何時間分か
インセンティブあるかどうか、何に対して出るのか、毎月か年に数回か
担当先の数と範囲何社くらい、どのエリアを担当するか。1日の訪問件数の目安
移動手段社用車か電車か。直行直帰ができるか。運転免許の条件(AT限定でよいか)
休日土日祝休みか、年間休日は何日か。取引先の営業日に合わせる日はあるか
研修の中身先輩との同行は何か月か。商品の勉強会があるか
転勤転勤の有無と、ある場合の範囲や頻度

求人票で分からないことは、面接で聞いて大丈夫です。たとえば「未経験で入社された方は、最初の半年でどんな仕事を担当していますか」「1人あたりの担当先は何社くらいですか」「トラブルが起きたときは、どなたと一緒に対応しますか」と聞くと、研修の実態と働き方が分かります。求人票の読み方全体は未経験向け営業求人の見分け方にまとめています。

営業職の求人は、未経験歓迎の営業職の求人一覧から確認できます。

職務経歴書と志望動機の例文|未経験からルート営業へ

職務経歴書は、職務要約・職務経歴・活かせる経験・資格・自己PRの順でまとめると読みやすくなります。未経験の場合は、職務要約と自己PRで「ルート営業で何ができるか」をはっきり書くことが大事です。書き方の基本は未経験転職の職務経歴書の書き方で詳しく解説しています。

職務要約の例(販売職からルート営業へ)

「家電量販店で4年間、販売スタッフとして勤務しました。常連のお客様の購入履歴を記録し、買い替えの時期に合わせてご案内することで、指名で来店していただける関係を作ってきました。今後はこの経験を活かし、取引先と長く付き合いながら売上を伸ばすルート営業として働きたいと考えています。」

自己PRの例(事務職からルート営業へ)

「営業事務として3年間、取引先約40社からの受注と問い合わせを担当しました。納期の確認は必ずその日のうちに返すことを決めて続け、営業担当が不在のときも取引先から直接相談を受けるようになりました。ルート営業でも、小さな約束を守り続けることで信頼を得て、追加の注文につなげたいと考えています。」

志望動機の例(食品メーカーのルート営業)

「スーパーの売場で働く中で、メーカーの営業担当の方が売場づくりを一緒に考えてくれることで売れ行きが変わる場面を何度も見てきました。御社は地域のスーパーとの取引が多く、売場の提案に力を入れていると伺い、売場で働いた経験を最も活かせると考えて志望しました。入社後はまず担当先の売場を毎回よく見て、店舗ごとに合った提案ができる担当者になりたいです。」

自己PRの例(介護職から医療・福祉用品のルート営業へ)

「介護施設で5年間、介護職員として働きました。ご家族との面談や記録の共有を担当し、要望を職員全体に伝える役割を続けてきました。現場で福祉用具を使う立場だったので、施設の職員の方がどんな点に困るのかが分かります。ルート営業では、施設を定期的に訪ねて困りごとを聞き、使い方の説明まで含めて提案できる担当者になりたいと考えています。」

志望動機の例(ITサービスのルート営業)

「前職の事務では、社内で新しいシステムが入ったときに使い方をまとめて同僚に教える役を任されていました。使いこなせる人が増えると職場全体の仕事が早くなることを実感し、導入した会社がサービスを使いこなせるよう支える仕事に関心を持ちました。御社は導入後のサポートに力を入れていると伺い、事務の現場を知っている立場で役に立てると考えて志望しました。」

例文はそのまま使わず、自分の経験と応募先の特徴に置き換えてください。応募先ごとに「なぜこの会社か」の一文を変えるだけでも、伝わり方が変わります。

面接でよく聞かれる質問と回答例

未経験の応募者には「なぜ営業なのか」「なぜルート営業なのか」がよく聞かれます。ほかの質問とあわせて、答えの組み立て方を紹介します。

なぜルート営業を選んだのですか

答えの型は「前職で感じたやりがい → それがルート営業で活きる理由 → 入社後にしたいこと」です。

回答例:「前職の接客では、初めてのお客様より、何度も来てくださるお客様との関係づくりに一番やりがいを感じていました。相手の状況を覚えて次の提案に活かす仕事は、取引先と長く付き合うルート営業でこそ活きると考えました。入社後は担当先の変化にいち早く気づける担当者を目指します。」

営業の経験がないことに不安はありませんか

回答例:「商品知識や業界の慣習は、まだ足りないと思っています。そのため応募を決めてから業界のニュースを毎日読むようにしていて、入社後は先輩の同行で覚えたことを毎日記録して早く一人で担当できるようにしたいです。」

退職の理由を教えてください

不満をそのまま話すのではなく、事実を短く伝えたうえで、次にやりたいことにつなげます。回答例:「シフト勤務で休みが不規則なこともあり、取引先と長く付き合える仕事に就きたいと考えるようになりました。人と関わる仕事を続けながら、提案の幅を広げたいと思っています。」答え方のコツは面接で退職理由を聞かれたときの答え方も参考にしてください。

入社後、どのくらいで成果を出せそうですか

回答例:「最初の3か月は先輩との同行で担当先と商品を覚え、半年後には担当先を一人で回れる状態を目指します。1年後には担当先からの追加の注文を増やすことを目標にしたいです。」期間は会社によって違うので、面接で研修の流れを聞いたうえで合わせると自然です。

最後に聞く質問(逆質問)の例

  • 「入社して最初の3か月は、どのような流れで仕事を覚えていきますか」
  • 「活躍している方に共通している仕事の進め方はありますか」
  • 「担当先の引き継ぎは、前任の方と一緒に回る形でしょうか」
  • 「入社までに勉強しておくとよいことはありますか」

研修や引き継ぎの流れを聞く質問は、入社後のギャップを防げるうえ、仕事に前向きな姿勢も伝わります。

営業職の面接全体の頻出質問は営業職の面接でよく聞かれる質問にまとめています。

ルート営業の給与・資格・キャリアの広がり方

ルート営業の給与は、業界、会社の規模、インセンティブの有無で幅があります。Re:WORKの求人(2026年10月17日時点)では、ルート営業・代理店営業のうち多く掲載している2社を除いた94件で、月給下限の中央値が22万円でした。営業職全体(3,570件)の月給下限の中央値は25万円で、ルート営業よりやや高くなっています。

入社時の給与だけで比べず、昇給や賞与の仕組み、資格手当、評価の基準もあわせて確認してください。固定残業代が含まれている場合は、何時間分かを見て、残業が少ない月でも同じ額が出るのかを確認しておくと安心です。

持っていると役立つ資格とスキル

資格・スキル役立つ場面
普通自動車免許車で担当先を回る求人では、応募の条件になっていることが多い
表計算・文書作成ソフトの操作見積書、売上の管理表、報告書の作成。MOSなどの資格で操作の基本を証明できる
日商簿記3級取引先の経営状況や、利益の出る提案を考えるときの基礎になる
宅地建物取引士不動産・住宅関連の営業で、知識の証明になる
フォークリフトなどの技能講習物流・資材系で、倉庫や現場の作業がある会社では評価されることがある

資格は応募の時点で必須ではないことが多く、入社後に会社の支援で取る人もいます。資格より先に見られるのは、報告・連絡・相談の正確さと、予定どおりに動けるかどうかです。

経験を積んだ先のキャリア

  • 担当者 → チームリーダー → 営業所長・エリアマネージャー(部下の担当先と数字をまとめる立場)
  • 大口の取引先を専任で担当する(キーアカウントの担当)
  • 営業企画・販促企画・商品企画など、現場の声を活かす社内の仕事へ異動する
  • 同じ業界のメーカーや商社、取引先側の会社へ転職する

ルート営業で身につく、取引先の課題を聞き出す力、社内の部署を動かす調整力、担当先と数字を管理する力は、営業以外の仕事にも持っていけます。同じ業界で長く経験を積むほど、業界の知識と人脈が転職のときにも強みになります。

入社後の進め方と、よくある誤解・失敗しやすいパターン

最初の3か月|担当先を引き継ぐときの進め方

ルート営業は、前任者から担当先を引き継いで始まることが多いです。最初の数か月の動き方で、取引先との関係の作りやすさが変わります。

時期やること気をつけたいこと
1か月目前任者や先輩に同行し、担当先ごとの担当者の名前、注文の傾向、過去のトラブルをメモする自分のやり方を出さず、前任者がしていたことをそのまま続ける
2か月目一部の担当先を一人で回り始める。受注や納期の処理を自分で進める分からないことはその日のうちに先輩に確認する
3か月目担当先ごとの売上の推移を表にまとめ、提案できそうな商品を考える小さな提案から始め、断られても次の訪問で様子を聞く

引き継ぎの期間は会社によって違いますが、どの会社でも最初は「前任者と同じことをきちんとできる」ことが信頼の出発点になります。取引先から聞いたことは訪問のたびに記録し、次の訪問で「前回お話しされていた件ですが」と続きから話せるようにしておくと、関係が早く深まります。

「ルート営業は楽な仕事」という誤解

新規開拓の負担は少なめですが、トラブルの窓口になること、競合からの切り替え提案への対応、担当者交代のたびの関係づくりなど、別の負担があります。「楽そうだから」だけで選ぶと、入社後のギャップが大きくなりやすいです。

「スキルが身につかない」という誤解

取引先の売上や在庫の動きを読み、何を提案すれば相手の役に立つかを考える仕事なので、ヒアリング力と数字を見る力が身につきます。担当先の売上推移を自分で表にまとめるなど、成果を数字で管理する習慣を持つと、次のキャリアでも説明しやすくなります。

「同じ相手を回るだけで変化がない」という誤解

取引先の担当者が変わる、競合の新商品が出る、相手の会社の方針が変わるなど、ルート営業の周りは意外と動いています。変化に合わせて提案を変えられる人ほど、担当先からの信頼が厚くなり、任される取引先も増えていきます。

失敗しやすいパターン

  • 業界を調べずに応募し、面接で「なぜこの業界か」に答えられない
  • 入社時の月給だけで選び、固定残業代の時間や担当先の数を確認していない
  • 最初の内定ですぐ決めてしまい、ほかの求人と比べていない
  • 入社直後から自分のやり方を取引先に押しつけ、前任者との違いで信頼を落とす
  • 訪問の記録を後回しにして、取引先との約束を忘れてしまう

小さな約束を守る、新商品や価格変更の情報を早めに伝える、トラブルは隠さず早く報告する、の3つを続けるだけでも評価は変わってきます。

内定を承諾する前のチェックリスト

  • 労働条件通知書を書面かデータで受け取り、給与の内訳(基本給・固定残業代・手当)を確認した
  • 担当する地域と取引先の数、移動手段(社用車か電車か)を確認した
  • 土日や夜に取引先から連絡が来たときの対応ルールを確認した
  • 試用期間の長さと、その間の給与や条件を確認した
  • 転勤の有無と範囲を確認した
  • ほかに受けている会社の結果と比べて、納得して決められている

よくある質問

Q. ルート営業に資格は必要ですか?

必須の資格はほとんどありませんが、車で回る求人では普通自動車免許が条件になっていることが多いです。そのほか、見積書や報告書をつくるための表計算ソフトの基本操作は、入社前に慣れておくと楽になります。不動産や建材の分野なら宅地建物取引士、取引先の経営状況を読むなら簿記の知識が役に立つ場面があります。

Q. 車の運転が苦手でもルート営業になれますか?

都市部の求人や、オフィス向け・IT系のルート営業では電車移動の求人もあります。一方で、地方の求人や工場・店舗を回る仕事は車移動が中心です。求人票の応募条件と移動手段を確認し、運転が必要な場合は入社前に練習しておくと安心です。

Q. ルート営業にもノルマはありますか?

多くの会社で売上目標はありますが、新規の契約件数より、取引先ごとの売上の維持や追加の注文が目標になることが多いです。目標の決め方と、届かなかったときにどうなるかは、面接で聞いておくと入社後のギャップを防げます。

Q. 一人で担当先を回れるようになるまでどのくらいかかりますか?

先輩との同行から始まり、少しずつ担当先を引き継ぐ流れが一般的です。期間は商材によって違い、扱う商品が多い会社や技術的な説明が必要な商材ほど長くなります。研修の期間と流れは会社ごとに違うので、面接で確認してください。

Q. ルート営業と新規営業、どちらがキャリアに有利ですか?

どちらが有利というより、目指す方向で変わります。新しい顧客を自分で作る力を伸ばしたいなら新規営業、特定の業界に詳しくなり取引先と長く関わりたいならルート営業が合いやすいです。ルート営業から入り、慣れてから新規開拓も担当する人もいます。

Q. ルート営業は土日休みですか?

取引先が企業の場合は、相手の営業日に合わせて土日祝休みになる求人が多いです。一方で、スーパーや店舗を回る仕事、住宅関連の仕事では、取引先の繁忙日に合わせて土曜の出勤がある求人もあります。休日の条件は求人票の休日欄と年間休日の日数で確認してください。

Q. 転職エージェントは無料で使えますか?

求職者は無料で使えます。職業安定法で、有料の職業紹介事業者は原則として求職者から手数料を受け取れないことになっていて、費用は採用する企業が負担します。求人の紹介に加えて、書類の添削や面接の練習も頼めます。

まとめ|ルート営業は「信頼を積み上げる力」で未経験から挑戦できる

  • ルート営業は既存の取引先を回り、受注・提案・トラブル対応で売上を積み上げる仕事
  • 新規営業より断られる場面は少ないが、トラブルの窓口や関係の作り直しなど別の大変さがある
  • 向いているのは、約束を守り続けられる人、相手の変化に気づける人、同じ相手と長く付き合うのが苦にならない人
  • 前職の経験は「長く付き合った」「期限を守った」「変化に気づいた」の形でルート営業の言葉に置き換える
  • 求人票では給与の内訳、担当先の数、移動手段、休日、研修の中身を確認する

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この記事の執筆・監修

大林 諒

株式会社Nexly 代表取締役

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許可番号
有料職業紹介事業 28-ユ-301343
取扱求人数
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