転職時の健康診断|費用・タイミング・受け方を全パターン解説

転職時の健康診断|費用・タイミング・受け方を全パターン解説
転職が決まったとき、多くの人がこんな疑問を持ちます。
- 健康診断は自分で受けるの?会社が手配してくれるの?
- 費用は誰が払うの?
- いつ受ければいいの?
- 持病や再検査項目があっても内定取り消しにならない?
答えは「転職のケースによって全部違う」です。在職中に転職活動をしているのか、すでに退職しているのか、内定前か内定後か。状況によって、受けるタイミングも費用負担の扱いも変わります。
この記事では、転職時の健康診断について「誰が・いつ・どこで・いくら払って受けるのか」をパターン別に整理します。内定者向けの受診案内が届いたとき、在職中に転職活動中のとき、退職後の空白期間があるとき、それぞれに対応した対処法を解説します。
転職活動中は複数の手続きが重なり、何が正しいのか判断に迷うことも多いです。この記事を読めば、健康診断について迷う必要はなくなります。
転職時の健康診断は誰が手配するのか
まず大前提として、転職時の健康診断は「採用側の企業が費用を負担するのが原則」です。ただし、実務上はいくつかのパターンがあります。自分の状況がどれに当てはまるかを確認してください。
内定後に会社から受診案内が届くパターン
最も多いケースです。内定通知や入社手続きの書類と一緒に、「入社前健康診断のご案内」が届きます。
このパターンでは、会社が指定した医療機関(または自由に選んでよい医療機関)で健康診断を受け、結果を会社に提出します。費用は立替払いして後で精算するか、最初から会社側が医療機関に直接支払う形になります。
指示された場合は基本的にその指示に従ってください。「どこで受けてもいい」と言われた場合は、後述するクリニックの選び方を参考にしてください。
案内が届いてから予約〜受診〜診断書発行まで最短でも1週間程度かかることがあります。余裕を持って動くことが重要です。入社日ギリギリに動き始めると提出期限に間に合わなくなるリスクがあります。
「健康診断書を提出してください」と言われるパターン
内定企業から「入社前に健康診断書を用意してください」と言われるケースもあります。この場合は自分で医療機関を手配して受診し、発行された診断書を会社に提出します。
費用負担については、会社によって対応が異なります。「全額会社負担」「実費精算」「自己負担」の3パターンがあります。案内に明記されていない場合は、人事担当者に確認するのが確実です。
「費用の件をわざわざ聞くのは失礼では?」と思う必要はありません。雇入れ時健康診断の費用は会社が負担するのが法的な原則であり、確認するのは当然の行為です。遠慮なく聞いてください。
在職中の健康診断の結果を流用するパターン
転職先の入社時期が、現職の定期健康診断(多くは年1回)の直後であれば、その結果を提出できる場合があります。ただし「診断書の日付が3ヶ月以内(または6ヶ月以内)のもの」など条件がある場合が多いので、転職先に確認してから提出してください。
なお、在職中の健康診断の結果は本来「会社が保管する書類」です。個人に渡す義務は法的にありませんが、多くの会社では本人から申し出れば写しを交付してもらえます。退職前に確認しておくと手間が省けます。退職してしまうと手配が難しくなるため、在職中に動いておくことをおすすめします。
健康診断を求めない会社もある
小規模なスタートアップや一部の企業では、入社前の健康診断を特に求めないケースもあります。法律上、雇入れ時の健康診断は会社の義務(労働安全衛生法第66条)ですが、「入社前に受けさせる義務」ではなく「雇い入れた後に受けさせる義務」として運用している会社もあります。
つまり「入社前に自分で受けて来い」と言われなくても、入社後に会社の費用で受診する機会が設けられることがあります。このケースでは余計な出費をする必要はなく、入社してから指示に従えば問題ありません。
ただし、会社が入社後健診を実施していない場合は、雇用開始から3ヶ月以内に会社の費用で受診する機会を設けなければならない義務が会社にあります。もし入社後も何も案内がない場合は、人事部門に確認することをおすすめします。
転職時の健康診断にかかる費用の相場と負担ルール
費用について「いくらかかるか」「誰が払うか」を整理します。費用の件で損をしないために、この章をしっかり読んでください。
健康診断の費用相場
一般的な雇入れ時健康診断(法定項目)の費用相場は以下のとおりです。
| 検査内容 | 費用の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 法定項目のみ(基本健診) | 5,000〜10,000円 | 雇入れ時健診の標準セット |
| 法定項目+胃部X線など追加あり | 10,000〜15,000円 | 業種・会社要件による |
| 人間ドック(1日) | 30,000〜50,000円 | 管理職・幹部採用で求められる場合あり |
会社が「人間ドックで受けること」を指定している場合でも、費用の全額または一部を負担してくれるケースがほとんどです。高額な人間ドックを指定しておきながら全額自己負担というのは実務上ほとんどありません。
地域や医療機関によっても差があります。都市部の大手クリニックと地方のかかりつけ医では、同じ項目でも数千円の差が出ることがあります。ただし「安いから」という理由だけで選ぶと、診断書の発行が遅い・指定様式に対応していないなどのトラブルが起きることがあるため、価格以外の条件も確認してください。
費用負担のルール:会社負担が原則
雇入れ時健康診断は会社が実施義務を負うため、費用も会社負担が原則です(労働安全衛生法の解釈として、厚生労働省もこの立場を取っています)。
ただし実務上は「立替払い後に精算」という形が多く、領収書の提出を求められます。入社手続きの書類に「健康診断費用の精算について」と書かれていない場合は、人事担当者に「費用は精算できますか?」と聞いてみてください。聞いて損はありません。当然の確認です。
精算を受ける場合、会社によっては「上限金額」が設定されていることがあります(例:「1万円まで精算可能」)。上限を超えた分は自己負担になるため、受診前に上限額を確認しておくと安心です。
自己負担になるケースと、その金額感
以下のケースでは全額自己負担になる可能性があります。
- 会社から案内がなく、自分の判断で受けた場合
- 会社が指定した検査項目を超えるオプション検査を追加した場合
- 転職活動中(内定前)に受けた場合
- 退職後の空白期間中に自主的に受けた場合
- 会社が指定した医療機関以外で受診した場合(事前確認なし)
内定前に「健康診断書を提出できれば有利になるかも」と思って自費で受けても、内定後に会社費用で再受診を求められることがあります。不要な出費を避けるため、内定が出てから会社の指示を確認してから受けるのが基本です。
また、会社が法定項目のみを指定しているのに「せっかくだから」と追加オプション(腫瘍マーカー・脳MRIなど)を付けても、その費用は精算対象外になります。健康意識が高いことは良いことですが、会社費用で受けられる機会はあくまで指定範囲内に留めてください。
健保組合の補助が使える場合もある
在職中の場合、会社の健康保険組合(健保)が定期健診の補助を出していることがあります。退職後も任意継続被保険者として加入している間は補助対象になるケースもあるため、活用できるか確認してみてください。
国民健康保険に加入している場合は、市区町村が特定健康診査(メタボ健診)を実施しており、無料または低額で受診できます。ただし法定項目(雇入れ時健康診断の全項目)を網羅していないことが多いため、転職先に提出できるかどうかは要確認です。特定健診は主にメタボリックシンドロームのリスク評価が目的であり、胸部X線や心電図が含まれないことが一般的です。
転職時の健康診断を受けるタイミング:ケース別の最適解
「いつ受けるべきか」は、転職活動の進捗と現在の雇用状況によって変わります。ケース別に整理します。
在職中に内定が出た場合:内定後すぐに動く
在職中に内定が出た場合、最も多いのが「内定後に会社から受診案内が届く」ケースです。この場合は案内に従って動くだけです。
問題になるのは「現職の就業時間中に受診しなければならない」ときです。午前中で終わるクリニックや、土日に対応しているクリニックを選べば、有休を使わずに済む場合があります。受診先の選択肢を調べておくと便利です。
また、内定後から入社日まで期間が短い場合、健康診断を受けてから診断書が発行されるまでに数日かかることがあります。早めに予約を入れてください。在職中は何かと忙しいため、内定連絡を受けたその日か翌日には予約の手配を始めるのが理想的です。
現職の上司にバレたくない場合は、受診時に会社名を告げる必要はありません。クリニックに「転職先への提出用の健康診断書を作成してほしい」と伝えれば、それだけで手続きは進みます。
退職済みで転職活動中の場合:内定まで待つのが正解
退職後に転職活動をしている場合、「健康診断を受けておいた方がいいか」と悩む人がいますが、内定が出るまで待つのが正解です。
理由は3つあります。
- 内定後に会社の指示で受けることになる可能性が高く、二重に受診する無駄が生じる
- 内定前に受けた診断書の日付が古くなり、提出要件(3ヶ月以内など)を満たせなくなる
- 費用を自己負担することになる
ただし、長期間の転職活動になっている場合や、持病の管理目的で定期的に受診している場合はこの限りではありません。あくまで「転職先への提出用として受ける必要はない」という意味です。
退職後の空白期間が3ヶ月以上になりそうであれば、転職先が決まった後に「直近の健診結果を提出してほしい」と言われたときに提出できる診断書がない状態になります。この場合は空白期間中に一度受けておくか、入社後に会社費用で受けることを前提に転職先と調整するのが現実的な対処です。
複数社の選考が並行している場合:内定確定後に受ける
複数社の選考が同時進行している場合、1社から内定が出た段階で健康診断を受けてしまうと、後から別の内定先に提出できない可能性があります(日付の問題や、項目が合わない場合)。
最終的にどの会社に入社するかを決めてから、その会社の指示に従って受診するのが最も合理的です。複数社に内定が出た後でまとめて受けようとすると、入社日が近い会社の健診スケジュールに間に合わないリスクもあります。内定が出た順に入社日を確認し、最も早い入社日を基準にスケジュールを組んでください。
入社日が迫っている場合:予約のスピードが命
内定から入社まで1〜2週間しかない場合、診断書の発行までのリードタイムがネックになります。一般的なクリニックでは診断書の発行に3〜7日かかります。急ぎの場合は「即日発行」「翌日発行」に対応しているクリニックを探してください。
健康診断を専門に扱うクリニックや、企業健診に特化した医療機関では、即日〜翌日発行に対応しているところがあります。予約時に「入社日が○月○日で、それまでに診断書が必要」と伝えると、対応を調整してもらいやすいです。
それでも間に合わない場合は、正直に転職先の人事担当者に「○月○日には診断書が出ます」と伝え、入社後の提出でよいか相談してください。多くの場合、1〜2週間の猶予をもらえます。黙って期限を過ぎるよりも、事前に連絡する方が印象はよいです。
健康診断の受け方:予約から提出までの流れ
実際に健康診断を受けるときの流れを、ステップ順に説明します。初めて「雇入れ時健康診断」を受ける人でも迷わないよう、細かく解説します。
Step1:会社の指示を確認する
まず内定先の人事担当者からの案内を確認します。確認すべき項目は以下のとおりです。
- 受診先(指定あり or 自由)
- 受診する検査項目(法定項目のみ or 追加項目あり)
- 提出期限
- 費用負担の扱い(立替精算か直接支払いか。精算上限はあるか)
- 提出書類の形式(所定の診断書用紙がある場合も)
- 提出方法(郵送 or 持参 or PDF送信)
会社によっては「当社所定の様式に記入いただく必要があります」と指定の用紙が同封されていることがあります。この用紙をクリニックに持参して、医師に記入してもらう形になります。指定様式がある場合、対応できない医療機関もあるため、予約時に必ず確認してください。
Step2:医療機関を予約する
受診先が指定されている場合はそこに連絡を入れます。自由に選んでよい場合は、以下の条件で探してください。
| 条件 | 確認ポイント |
|---|---|
| 対応項目 | 雇入れ時健康診断の法定11項目を全て実施しているか |
| 診断書の発行 | 発行までの日数(即日〜1週間程度のばらつきがある) |
| 受診可能日時 | 平日のみか、土日・早朝対応があるか |
| 会社指定様式への対応 | 指定用紙に記入してもらえるか(事前確認必須) |
| 費用 | 精算対象の検査のみで受けられるか |
近所のかかりつけ医でも健康診断を実施しているクリニックは多いです。「雇入れ時健康診断」や「雇用前健診」などのキーワードで検索すると、対応している医療機関が見つかります。また、「全国健康保険協会(協会けんぽ)」が提携している医療機関リストも参考になります。
Step3:受診当日の注意点
当日は以下を持参してください。
- 本人確認書類(保険証など)
- 会社指定の診断書用紙(ある場合)
- 費用を立替払いする場合は、領収書をもらうことを忘れずに
血液検査や尿検査がある場合、受診前の食事制限(絶食)が必要です。一般的に「受診前の10時間以上の絶食」が求められます。予約時またはクリニックのウェブサイトで確認してください。食事をしてしまうと血糖値や中性脂肪の数値に影響が出て、再検査になる場合があります。水(水のみ)は飲んでも問題ありません。
胸部X線がある場合、装飾品(ネックレス・ピアスなど)を外せる服装で行くと手間が省けます。心電図がある場合は、着脱しやすい服装が望ましいです。
受診当日に結果が出る項目と、後日郵送される項目があります。血液検査の結果は通常1〜2週間後に送付されます。診断書は全ての結果が揃ってから作成するため、血液検査があると発行まで時間がかかります。
Step4:診断書を受け取り、会社に提出する
診断書が発行されたら、期限内に会社の人事担当者に提出します。郵送で送る場合は「親展」として送るのが礼儀です。診断書は個人情報の塊なので、封筒に入れた状態で提出してください。
費用の精算が必要な場合は、この時点で領収書も一緒に提出するのが一般的です(精算申請書が別途必要な場合もあります)。領収書を紛失した場合は、クリニックに再発行を依頼できるか確認してください。
提出後は受領確認を取っておくと安心です。メールで送付した場合は「〇日に送付しましたが、受領の確認をお願いできますか」と一言添えておけば、提出物の管理ミスによるトラブルを防げます。
雇入れ時健康診断の法定項目:何を検査するのか
「どんな検査をするのか」を知っておくと、受診先を選ぶときや結果を見るときに役立ちます。事前に内容を把握しておけば、当日も落ち着いて受診できます。
法定11項目の内容
労働安全衛生規則第43条で定められた雇入れ時健康診断の項目は以下のとおりです。
| 項目 | 内容 | 食事制限の有無 |
|---|---|---|
| 既往歴・業務歴 | これまでの病歴・職歴の聴取 | なし |
| 自覚症状・他覚症状 | 問診・視診 | なし |
| 身長・体重・腹囲・視力・聴力 | 基本的な身体測定 | なし |
| 胸部X線検査 | 肺・心臓の状態確認 | なし |
| 血圧測定 | 高血圧のスクリーニング | なし |
| 血液検査(貧血検査) | 赤血球数・血色素量など | 絶食が望ましい |
| 肝機能検査 | GOT・GPT・γ-GTP | 絶食が必要 |
| 血中脂質検査 | LDL・HDL・中性脂肪 | 絶食が必要 |
| 血糖検査 | 空腹時血糖またはHbA1c | 絶食が必要 |
| 尿検査 | 糖・蛋白 | なし(過度な水分摂取は避ける) |
| 心電図検査 | 不整脈・心疾患のスクリーニング | なし |
これが「雇入れ時健康診断」の標準セットです。多くのクリニックでは「法定健診」「雇入れ時健診」として5,000〜10,000円程度でセットになっています。受診時間は30〜60分程度で終わることが多いです。
血液検査項目(肝機能・血中脂質・血糖)は食後に値が大きく変動するため、前日の夜9時以降は食事を控え、当日は水のみにするのが一般的です。前日に深酒をすると肝機能の数値に影響が出るため、受診前夜のアルコールは控えてください。
会社が追加項目を求めるケース
業種や職種によっては、法定項目に加えて追加検査を求められることがあります。
- 食品を扱う職種:腸内細菌検査(サルモネラ・O157など)
- 有害物質を扱う職種:特殊健康診断(有機溶剤・鉛・粉じん作業など)
- 夜間勤務が多い職種:追加の問診・検査
- 管理職・幹部職:人間ドック相当の検査
- 海外勤務予定者:感染症検査(B型肝炎・C型肝炎など)
追加項目がある場合は内定時の案内に明記されています。案内に書いていない項目を求められた場合は、費用負担を含めて確認してください。
健康診断の結果が悪かったら内定取り消しになるか
これはよく心配される点です。結論として、健康診断の結果を理由とした内定取り消しは、法的にはほぼ認められません。
最高裁判例(三菱樹脂事件など)の流れを踏まえ、健康上の問題があっても業務遂行に支障がない限り、採用取り消しの合理的理由にはなりません。持病がある場合でも、それを理由に内定を取り消すのは違法となる可能性が高いです。
ただし、特定の業務に従事するための法的資格(航空機操縦士の身体検査など)に関わる場合は別です。一般的な事務職・営業職・技術職であれば、健康診断の結果を過度に心配する必要はありません。
もし健康診断の結果について不安がある場合は、主治医に相談した上で、入社後の配慮事項(業務内容・残業制限など)として会社に伝える方が建設的です。
退職後の空白期間:健康管理をどうするか
転職活動中に「会社の健診がなくなった」という状況になる人もいます。特に退職後の空白期間が長くなる場合、健康管理の仕組みが途切れることへの対処が必要です。空白期間を想定してあらかじめ知っておくと、いざというときに慌てずに済みます。
国民健康保険の特定健康診査(特定健診)を使う
退職後に国民健康保険に加入した場合、市区町村が実施する特定健康診査(40歳以上が対象)を受けられます。受診費用は自治体によって異なりますが、無料〜数千円程度です。
40歳未満の場合、特定健診の対象外になるため、自費で受診するか、健保組合の任意継続被保険者として加入を続ける選択肢があります。転職活動期間が長引く可能性があるなら、退職前に任意継続の手続きをしておく方がコスト的にお得になるケースがあります。
任意継続被保険者として健保組合の健診を使う
退職後も最大2年間、元の会社の健康保険組合に「任意継続被保険者」として加入し続けられます。保険料は全額自己負担(会社の折半分もあなたが払う)になりますが、健保組合の健診補助を引き続き使えるケースがあります。
健保組合によっては人間ドックの補助(年1回数万円)を出しているところもあるため、退職前に健保組合に確認しておくと役立ちます。任意継続の申請は退職後20日以内に行う必要があるため、退職が決まった時点で確認しておいてください。
ただし、任意継続の保険料が高く感じる場合は、国民健康保険に切り替えた方が安くなるケースもあります。退職後の収入見込みに応じて比較してください。
転職先の入社後健診まで待つのも選択肢
空白期間が短ければ、転職先に入社してから健診を受けるのが最もコストのかからない方法です。雇入れ時健診は入社後に実施する会社も多く、会社の費用で受けられます。
空白期間が3ヶ月以内であれば、健康上の大きなリスクが生じるわけでもなく、転職先の入社後健診を待つのが合理的な判断です。持病がある場合や定期的な通院が必要な場合は、かかりつけ医での管理は別途継続してください。
よくある質問(FAQ)
Q1. 転職先から健康診断書の提出を求められたが、費用を会社が払ってくれると言ってくれない。自己負担するしかないか?
法的には雇入れ時健康診断の費用は会社負担が原則です。案内に費用負担の記載がない場合、「費用の精算はどのように対応していただけますか?」と人事担当者に確認してください。聞いて損はありません。
それでも「自費で」と言われる場合は、一般的な法定健診(5,000〜10,000円程度)に抑えて受診するのが現実的な対処です。不要なオプションは追加しないことが重要です。法定項目のみであれば1万円以内に収まることがほとんどです。
Q2. 在職中に現職の健康診断を受けたばかりだが、転職先にも提出できるか?
提出できる可能性は高いです。ただし、転職先が「3ヶ月以内」「6ヶ月以内」など有効期限を設けている場合は、その条件を満たしているか確認が必要です。
また、転職先が独自様式の診断書を要求している場合、現職の結果を流用できないことがあります。先に転職先に「直近の健康診断の結果を提出することは可能ですか?」と確認してから動くと二度手間を防げます。現職の健診結果の写しが手元にない場合は、退職前に人事部門に依頼しておいてください。
Q3. 健康診断の結果に「要精密検査」の項目があった。内定に影響するか?
影響する可能性は低いです。「要精密検査」は「現時点で詳しく調べた方がよい」という意味であり、確定診断ではありません。健康診断を受けた人の一定割合に「要精密検査」は出るものであり、それ自体が異常を確定するものではありません。
ただし、精密検査を受けていない状態で提出することに不安を感じるなら、先に精密検査を受けてから診断書を提出する選択肢もあります。精密検査の結果が「問題なし」であれば、健康診断書の「要精密検査」の記載と合わせて説明できます。
繰り返しになりますが、健康診断の結果を理由にした内定取り消しは法的に認められません。過度に心配する必要はありません。
Q4. 転職先の指定クリニックが遠くて行けない。別のクリニックで受けることはできるか?
まず転職先の人事担当者に相談してください。「指定クリニックへのアクセスが難しい状況ですが、他の医療機関で受診することは可能でしょうか」と伝えれば、融通を利かせてもらえるケースが多いです。
指定クリニックがある場合、会社が法人契約で費用を直接支払っていることが多く、別のクリニックで受診すると費用精算が複雑になる可能性があります。勝手に別の場所で受けるのではなく、必ず事前に確認してください。
Q5. 転職を繰り返していて、1年に2〜3回健康診断を受けることになりそう。問題ないか?
健康上の問題はありません。複数回受けることで、自分の健康状態のトレンドを把握するメリットもあります。費用面については、基本的に各入社先の会社が負担するため、自己負担が増えるわけではありません。
ただし、胸部X線(放射線被曝)を年に何度も受けることへの懸念を持つ方もいます。胸部X線1回の被曝量は約0.06mSvであり、日本人が1年間で自然界から受ける被曝量(約2.1mSv)と比べて十分に小さい値です。年に2〜3回程度であれば健康への影響は心配するレベルではありません。気になる場合は医師に相談してください。
まとめ:転職時の健康診断は会社の指示に従い、内定後に動く
転職時の健康診断について、重要なポイントをまとめます。
| ポイント | 対応 |
|---|---|
| タイミング | 内定が出てから会社の指示を確認し、その後に受診するのが基本 |
| 費用 | 雇入れ時健康診断の費用は会社負担が原則。案内に明記がなければ確認する |
| 受診先 | 会社指定があればそこへ。自由な場合は法定項目対応・診断書発行が速いクリニックを選ぶ |
| 結果への不安 | 要精密検査や持病があっても、健康診断の結果で内定取り消しは法的に認められない |
| 退職後の空白期間 | 転職先の入社後健診まで待つか、特定健診・任意継続保険を活用する |
| 日程が迫っている場合 | 即日〜翌日発行対応のクリニックを選ぶ。間に合わない場合は人事担当者に事前連絡 |
転職活動には複数の手続きが同時並行します。健康診断もその一つですが、正しい順序で動けば焦ることはありません。内定が出たら案内を確認し、不明点は人事担当者に聞く。それだけです。
健康診断の結果を「不利な情報」として扱う必要はありません。転職先との信頼関係を築くための一歩として、正直に・スムーズに対応してください。
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