働きながら資格を取って転職を成功させる完全ガイド|おすすめ資格・勉強法・スケジュール管理まで徹底解説

働きながら取れる資格おすすめ10選|忙しい人向け

働きながら資格を取って転職を成功させる完全ガイド|おすすめ資格・勉強法・スケジュール管理まで徹底解説

「今の会社に働きながら資格を取って転職したいけど、本当に両立できるのか」と不安に感じている人は多い。


結論からいえば、働きながら資格取得→転職は、正しい資格の選び方と時間管理さえできれば十分に実現できる。実際、転職エージェントに相談してくる20〜30代のうち、資格取得を転職のきっかけにしたケースは少なくない。


この記事では、仕事を続けながら資格を取り転職を成功させるための戦略を、資格選びから勉強法・スケジュール管理・転職活動のタイミングまで一気に解説する。


この記事でわかること


  • 働きながら資格を取るメリットとリスクの正直な評価
  • 転職に直結するおすすめ資格(職種・目的別)
  • 仕事と勉強を両立するための時間管理・勉強法
  • 資格取得から転職活動開始までの最適なタイミング
  • よくある失敗パターンと回避策

働きながら資格を取るメリットとデメリット


メリット:収入を維持しながらスキルアップできる


仕事を辞めて資格取得に専念するという選択肢もあるが、多くの場合は働きながら取得するほうが圧倒的に有利だ。主な理由は3つある。


項目 働きながら取得 退職してから取得
収入 維持できる ゼロになる
転職時の評価 就業中+資格で有利 ブランク期間がマイナスになりやすい
精神的プレッシャー 中程度 「早く決めないと」という焦りが生じやすい
勉強時間 隙間時間の活用が必要 まとまった時間を確保できる

採用担当者の目線でいえば、「現職で結果を出しながら資格も取得した」という事実は、努力の継続性と自己管理能力の証明になる。ブランクがある候補者よりも説明のしやすいプロフィールになる。


デメリット:勉強時間の確保に工夫が必要


当然ながら、仕事をしながら勉強時間を確保するのは簡単ではない。特に残業が多い職場では、平日の学習時間がほぼゼロになる日もある。現実的なデメリットを整理しておく。


  • 平均的な可処分時間は1〜3時間/日:通勤・食事・睡眠を除くと自由時間は想像以上に少ない
  • 繁忙期には勉強が完全にストップする:年間を通じた計画が必要
  • 試験の難易度によっては1〜2年かかる:モチベーション維持が課題になる
  • 体力的な消耗:睡眠削りすぎは仕事にも学習にも悪影響が出る

これらのデメリットは「正しい資格選び」と「仕組み化された勉強習慣」でほぼカバーできる。後の章で具体策を説明する。


働きながら取得に向いている人・向いていない人


すべての人が同じ条件ではない。自分のタイプを確認しておこう。


向いている人 注意が必要な人
毎日30分〜1時間の隙間時間がある 残業が月80時間を超えている
目標に向けて自己管理できる 職場環境のストレスが高い
転職まで1年以上の余裕がある 今すぐ転職しなければならない状況
スマホ学習・音声学習に抵抗がない 机に向かう集中学習しかできない

「注意が必要な人」に該当する状況でも、すべてが不可能というわけではない。残業が多い場合は繁忙期を避けて学習期間を長く取る設計にすればいい。今すぐ転職が必要な場合は資格取得を先行させず、まず転職活動を始めて「内定後に資格を取る」という順番も選択肢になる。


重要なのは自分の現状を正確に把握したうえで、現実的なスケジュールを組むことだ。「働きながら3ヶ月で合格できる人もいる」という情報に引きずられて無理な計画を立てると、途中で全部崩れる。自分の可処分時間を基準に計画を組むことが成功の第一歩になる。


なお、「資格を取れば自分の市場価値が上がる」という前提が正しいかどうかも確認が必要だ。転職エージェントに相談すれば「今の経歴で転職できる求人の幅」と「資格を取った後に増える求人の幅」を比較できる。資格取得に6ヶ月かける前に、まず転職エージェントへの無料相談で現在地を把握することを強く勧める。


転職に直結するおすすめ資格【職種・目的別】


資格を選ぶ基準は1つだけだ。「目指している転職先で評価される資格か」。難しいからといって価値が高いわけではなく、転職先の業界・職種との相性が最も重要になる。


事務・管理職系:MOS・簿記・FP


事務・バックオフィス系への転職を目指すなら、以下の3つが特に評価される。


資格名 難易度 学習期間目安 評価される転職先
MOS(Excel/Word) 低〜中 1〜3ヶ月 一般事務・営業事務・医療事務
日商簿記2級 3〜6ヶ月 経理・財務・会計事務所
FP2級 3〜5ヶ月 保険・金融・不動産・FP事務所

日商簿記2級は特に費用対効果が高い。経理未経験でも「簿記2級保有」があれば書類選考を通過しやすくなり、経理職への未経験転職を現実的な選択肢にできる。試験は年2回(6月・11月)に加えてネット試験も常時実施されており、都合のいいタイミングで受験しやすい環境が整っている。


MOS(Microsoft Office Specialist)は「ExcelとWordが使えること」を客観的に証明する資格だ。事務職全般で評価されるうえ、学習期間が短いため最初に取得する資格として適している。特にExcelのMOS上級(エキスパート)まで取得すると、ピボットテーブル・マクロ・関数の高度な活用ができることを証明でき、一般事務から総合職へのキャリアアップにも繋がりやすい。


FP(ファイナンシャルプランナー)2級は保険・銀行・証券・不動産の金融系転職で特に評価が高い。「お金の知識を持つ人材」として顧客折衝や提案業務で活用できるため、営業職での転職に強い資格だ。3級から段階的に取得するのが一般的で、3級は独学1〜2ヶ月で取得できる入門資格として活用しやすい。


IT・エンジニア系:ITパスポート・基本情報・AWS


IT業界への転職、または社内でのDX推進・システム部門への異動を目指す場合に有効な資格を紹介する。


資格名 難易度 学習期間目安 評価される転職先
ITパスポート 1〜2ヶ月 IT業界全般・社内SE・DX推進
基本情報技術者 3〜6ヶ月 SIer・ソフトウェア開発・SE
AWS認定(SAA) 中〜高 2〜4ヶ月 クラウドエンジニア・インフラSE

非エンジニアがIT業界へ転職する入口としてはITパスポートが最もハードルが低い。「ITの基礎知識がある」という証明になり、IT営業・PMO・社内SEへの転職で評価される。IT未経験でも1〜2ヶ月の学習で合格できるため、IT転職の第一歩として位置づけたい。


すでにITの知識がある人、またはエンジニアとしてキャリアアップを目指す人には基本情報技術者試験が有効だ。2023年から通年CBT(コンピュータ試験)方式になり、都合のいい時期に受験できるようになった。午前・午後ともに多肢選択式(科目B)に変更されて受験しやすくなった点も、働きながら勉強する社会人にとって追い風だ。


AWS認定ソリューションアーキテクト アソシエイト(SAA)はクラウドエンジニア・インフラエンジニアへの転職で高く評価される。クラウド市場の拡大に伴いAWS人材の需要は高く、合格者の年収水準が高い傾向がある。ただしある程度のIT基礎知識が前提になるため、IT未経験の場合はITパスポート→基本情報→AWSの順番でステップアップするのが現実的だ。


建設・施工管理系:施工管理技士・宅建


建設・不動産業界への転職、または現職での評価向上を目指す場合のおすすめ資格だ。


資格名 難易度 学習期間目安 評価される転職先
宅地建物取引士(宅建) 中〜高 3〜6ヶ月 不動産・住宅販売・管理会社
2級施工管理技士 3〜6ヶ月 建設会社・ゼネコン・設備会社
1級施工管理技士 6〜12ヶ月 大手ゼネコン・上位ポジション

宅建(宅地建物取引士)は不動産業界への転職を考えているなら必須に近い。不動産業は事務所ごとに従業員5人に1人の割合で宅建士を設置する義務があるため、有資格者の需要は恒常的に高い。合格率15〜17%と難易度は高いが、試験は毎年10月に1回のみ実施される。逆算してスケジュールを組みやすい資格のひとつだ。


建設業界では施工管理技士の有無が採用の可否に直結するケースがある。特に2級から1級へのステップアップは、収入増加と転職先の選択肢拡大に直結する。1級施工管理技士を保有していると「監理技術者」として大規模工事現場に配置できるため、企業側から引く手あまたになる。建設業界での転職・年収アップを目指すなら最優先で取得を検討すべき資格だ。


医療・介護・福祉系:登録販売者・介護福祉士


医療・福祉系への転職を検討している場合、または現職の評価向上には以下の資格が有効だ。


資格名 難易度 学習期間目安 評価される転職先
登録販売者 3〜4ヶ月 ドラッグストア・調剤薬局補佐
介護福祉士 3〜6ヶ月 老人ホーム・デイサービス・訪問介護
ケアマネジャー 6〜12ヶ月 居宅介護支援事業所・地域包括

登録販売者はドラッグストア業界で正社員登用・昇給に直結する資格だ。独学でも合格できるレベルで、学習期間3〜4ヶ月で合格者が多い。現在ドラッグストアでアルバイトや派遣をしている人が正社員転職を目指す際に特に有効だ。合格後2年間の実務経験を積むことで、管理者として店舗管理職へのキャリアパスも開ける。


介護福祉士は介護職として3年以上の実務経験を持つ人が受験できる国家資格だ。介護業界は慢性的な人材不足が続いており、資格保有者は採用優遇・給与加算の対象になる企業が多い。ケアマネジャー(介護支援専門員)は介護福祉士として5年以上の実務経験後に受験できる資格で、より高い専門職としてのキャリアを開く。難易度は高いが、合格後は相談援助業務という専門性の高いポジションに就ける。


働きながら資格を取るための時間管理と勉強法


1日の可処分時間を正確に把握する


多くの人が計画段階で失敗する理由は、「なんとなく時間があるだろう」という根拠のない楽観から入るからだ。まず自分の1日のタイムログを正確に取る必要がある。


平均的な会社員の1日のタイムライン例を示す。


時間帯 活動 勉強への転用可否
6:00〜7:00 起床・準備 起床30分前倒しで30分確保可
7:00〜8:30 通勤(電車40分) スマホ学習・音声学習で40分確保
8:30〜19:00 仕事(昼休み1時間含む) 昼休み30分を勉強に充てる
19:00〜20:00 帰宅・夕食 困難
20:00〜22:30 自由時間 1〜2時間確保できる
22:30〜 就寝 睡眠は削らない

この例では、通勤40分+昼休み30分+夜1.5時間=1日約2.5時間の勉強時間を確保できる。週7日フルには動けないとしても、週14〜17時間は現実的だ。


重要なのは「まとまった時間がないと勉強できない」という思い込みを捨てることだ。30分×3セットは90分の集中学習と同等かそれ以上の効果が出ることが多い。人間の集中力は連続90分より30〜40分サイクルのほうが維持しやすいという研究結果もある。短い学習単位のほうが仕事後の疲れた状態でも始めやすいという実用的なメリットもある。


もう1つ見落とされがちな学習時間が「待ち時間・移動中の隙間」だ。病院の待合室、コンビニのレジ待ち、エレベーターの中など、1日のなかには短い隙間が無数にある。スマホアプリで問題演習を習慣化すれば、これらの時間だけで週に2〜3時間追加できる。「スキマ学習」を本格的な学習として位置づけることが、働きながらの資格取得を現実的にする鍵だ。


隙間時間を最大化する学習ツールの選び方


働きながらの学習において、ツール選びは成否を分ける重要な要素だ。以下の基準でツールを選ぶ。


  • スマホ対応・アプリ学習が可能なもの:通勤中・昼休みに使えることが最低条件
  • 音声コンテンツがあるもの:家事・通勤の「ながら学習」で時間を稼げる
  • 進捗が可視化されるもの:モチベーション維持に直結する
  • 問題演習が豊富なもの:インプットより問題演習のほうが定着率が高い

おすすめの学習ツール例(資格別):


資格 おすすめツール
日商簿記2級 クレアール・スタディング・パブロフ簿記アプリ
FP2級 スタディング・FP攻略ドットコム・YouTube解説
宅建 スタディング・吉野塾(YouTube)・過去問道場
基本情報技術者 ITパスポート・基本情報 過去問道場・paizaラーニング
登録販売者 ユーキャン・登録販売者試験対策アプリ

オンライン通信講座(スタディングなど)は、通学不要・スキマ時間学習・紙テキスト不要という点で働く社会人に最適化されている。費用は通学講座の5分の1以下で収まることが多い。


独学かオンライン講座か悩む人は多いが、判断基準は1つだ。「独学合格率が50%以上の資格なら独学でも十分、30%以下の難関資格なら講座投資を検討する」。例えば日商簿記3級は独学合格が現実的だが、簿記2級以上・宅建・FP2級あたりはオンライン講座を使ったほうが時間効率が上がりやすい。講座費用を「時間を買う投資」として考えると判断しやすい。


挫折しない学習スケジュールの立て方


計画を立てるうえで最も重要なのは「逆算」と「バッファ」だ。


具体的な手順:


  1. 試験日を決める:まず受験日を先に決めて申し込む。締め切りがなければ人は動かない
  2. 必要な総学習時間を調べる:日商簿記2級なら200〜350時間、宅建なら300〜400時間が一般的な目安
  3. 試験日から逆算して週間目標を設定する:例)宅建・300時間・6ヶ月 → 週12.5時間 → 1日1.8時間
  4. 20%のバッファを組み込む:繁忙期・体調不良・予定外の残業を想定して余裕を持たせる
  5. 週1回だけ進捗確認と調整をする:遅れを早めに察知して計画を修正する

実践的なアドバイス


「今日は疲れたからやらない」をルーティンから切り離すため、最低ラインを「1問だけ解く」に設定するのが効果的だ。1問解けば続けることが多い。ゼロの日を作らないことが長期継続の鍵になる。


また、勉強仲間や学習コミュニティを活用するのも有効な手段だ。同じ資格を目指している人とSNSやオンラインコミュニティで繋がると、「サボっている場合じゃない」という適度なプレッシャーが継続動機になる。Xなどで勉強記録を公開する「勉強垢」を作るのも継続率を上げる方法として知られている。


さらに、試験前の追い込み期間(試験1〜2ヶ月前)は特に集中が必要になる。この時期は残業や飲み会の断り方を事前に決めておくことを勧める。「○月に試験があるので、この期間は早退させてほしい」と上司に事前に伝えておくと、突発的な残業も調整しやすくなる。自分の目標を周囲に宣言することは、コミットメントを高める効果もある。


資格取得から転職活動のベストタイミング


「取得してから動く」か「取得見込みで動く」か


多くの人が悩むのが「資格を取ってから転職活動を始めるべきか、取得前から動き始めるべきか」という問題だ。答えは資格の種類と転職先の業界によって変わる。


戦略 メリット デメリット
取得後に転職活動開始 資格を確実に武器にできる。書類・面接で明確に訴求できる 転職まで時間がかかる。市場動向が変わる可能性
取得見込みで活動開始 早く内定を得られる。市場感を知りながら勉強できる 試験に落ちると内定取り消しのリスクがある資格もある

推奨は「取得見込み」で活動開始するケースだ。条件は「試験まで3ヶ月以内」「合格に十分な自信がある段階」の2つ。この状態なら、エージェントに「◯月取得予定」として登録することで求人紹介を受けながら勉強できる。


ただし、以下の資格は合格確認後に転職活動を始めたほうが安全だ。


  • 1級施工管理技士(合格率15〜25%と難関)
  • ケアマネジャー(受験資格要件が厳しく、落ちると次回まで1年待ち)
  • 公認会計士・税理士(専門職として求人条件に資格保有が必須のケース)

転職市場の繁忙期と資格取得のスケジュールを合わせる


転職市場には明確な繁忙期がある。これを資格取得スケジュールと合わせることで、より有利な転職活動が可能になる。


時期 転職市場の状況 おすすめアクション
1〜3月 求人増加(4月入社に向けた採用活動) 12月取得済みなら転職活動開始
4〜5月 やや落ち着く 集中して試験勉強
6〜9月 夏以降に求人増加(10月入社向け) 6月取得済みなら転職活動を開始しやすい
10〜12月 求人がやや減少傾向 翌年1〜3月の繁忙期に向けて準備

宅建(10月試験)・日商簿記(6月・11月試験)・FP(1月・5月・9月試験)などは試験時期が決まっているため、転職市場の繁忙期に合わせた逆算が有効だ。


転職エージェントへの登録タイミング


転職エージェントには資格取得の3〜4ヶ月前から登録しておくことを推奨する。理由は3つある。


  1. 市場感を先につかめる:自分の希望職種・業界で何が評価されているか事前に把握できる
  2. 志望企業の採用スケジュールがわかる:試験後すぐに動けるよう準備できる
  3. エージェントと信頼関係を築ける:資格取得という明確な準備をしている候補者は優先してサポートされる

登録時点で「◯月に△△の試験を受ける予定で、合格後に転職活動を本格化したい」と伝えれば、準備段階からきちんとサポートを受けられる。


よくある失敗パターンと回避策


「とりあえず難しい資格を目指す」という失敗


よく見られる失敗の1つが、転職先の需要と無関係に「難しい=価値が高い」と思い込んで資格を選ぶパターンだ。


具体的な失敗例:


  • 事務職への転職を目指しているのに、なぜか中小企業診断士の勉強を始める
  • IT未経験でいきなり応用情報技術者(難関)を目指してモチベーションが折れる
  • 業界問わず「MBAを取れば転職できる」と思い込み、2年間を浪費する

回避策はシンプルだ。先に転職先の求人票を10〜20件調べて、「必須・優遇」に記載されている資格を把握してから選ぶ。求人票に一度も出てこない資格を取っても転職市場では評価されない。


転職エージェントに「◯◯職に転職したい」と相談すれば、「その職種では△△の資格があると有利です」という具体的なアドバイスをもらえる。資格選びに迷ったら、勉強を始める前にエージェントに相談するのが一番効率的だ。


完璧主義による「勉強はするが受験しない」という失敗


もう1つの典型的な失敗は、「まだ準備が足りない」と感じ続けて受験申し込みをしないパターンだ。


対策として効果的なのは、


  • 勉強開始と同時に受験申し込みをする:キャンセル不可の申し込みが最高のモチベーションになる
  • 合格点(60〜70%)を目指す勉強に絞る:100点を狙う必要はない。転職に必要なのは合格証書であって満点の証明書ではない
  • 不合格でも次の試験日をすぐ申し込む:間を置くと再開が難しくなる

仕事・資格・転職活動を同時並行して全部崩れる失敗


3つを完全に同時並行するのは体力的・精神的に過酷だ。特に注意が必要なのが「資格取得途中で転職活動を始めて、結果どちらも中途半端になる」パターンだ。


推奨するステップは以下の通りだ。


  1. まず資格取得に集中する(転職エージェントへの登録・市場調査のみ)
  2. 試験合格後、転職活動を本格開始する
  3. 転職先が内定したら退職手続きを進める

転職活動中に受験する場合は、資格試験の前後2週間は面接を入れないというルールを設けると両立しやすくなる。


転職活動で資格を最大限アピールする方法


職務経歴書への書き方:「取得した」ではなく「活かした」


資格をアピールするうえで最も重要なのは、「資格を持っています」という事実ではなく「資格を使って何をしたか」を書くことだ。


NG例と改善例を示す。


NG例(よくある書き方) 改善例(評価される書き方)
日商簿記2級取得(2024年6月) 日商簿記2級取得後、経費精算・仕訳業務を担当。月次決算のデータ整理を自主的に引き受け、処理時間を20%短縮
宅地建物取引士取得(2024年10月) 宅建取得後、物件説明業務のサポート担当に。重要事項説明書の確認精度が上がり、顧客からのクレームがゼロになった

現在取得中または取得予定の場合は、「2025年◯月 日商簿記2級 受験予定(現在学習中、模擬試験合格圏)」のように記載する。準備状況の具体性が評価につながる。


面接でのアピール:勉強プロセスを語る


面接では資格そのものより「なぜその資格を取ろうと思ったか」「働きながらどうやって勉強したか」のプロセスを語ることが重要だ。


効果的な面接回答の構成(STAR法):


  • Situation(状況):どんな課題や目標があって資格取得を決めたか
  • Task(取り組んだこと):どのようなスケジュールで、どんな方法で勉強したか
  • Action(行動):困難があったときにどう乗り越えたか
  • Result(結果):合格した事実と、それを現職または転職先でどう活かすか

採用担当者が資格を通じて見ているのは「目標を立て、仕事しながらやり遂げる力があるかどうか」だ。資格は能力の証明ではなく、自己管理能力と継続力の証明として機能する。


資格なしでも転職できる?資格取得が本当に必要かの判断基準


資格が必須の職種・不要の職種


正直にいえば、資格がなくても転職できる職種は多い。資格取得は転職の手段であって、目的ではない。まず「本当に資格が必要か」を確認する。


資格が必須 あると有利 なくても問題なし
  • 弁護士・司法書士
  • 医師・看護師
  • 社会保険労務士
  • 宅地建物取引士(不動産会社設置義務)
  • 施工管理技士(大型案件の現場監督)

  • 経理(簿記2級以上)
  • ITエンジニア(基本情報など)
  • FP・保険営業(FP2級)
  • ドラッグストア正社員(登録販売者)

  • 営業職全般
  • マーケター・広報
  • 企画・商品開発
  • Webディレクター
  • カスタマーサクセス


「なくても問題なし」の職種に転職する場合、資格取得に時間をかけるより即座に転職活動を始めたほうが早く内定を得られる。転職エージェントに相談して、まず「今の自分で勝負できるか」を確認することを勧める。


スキルと実績があれば資格より強い


特に20代・30代の転職では、資格より具体的な実績のほうが評価される場面が多い


  • 「MOS保有」より「Excelでマクロを組んで業務工数を半分にした」の実績
  • 「FP2級保有」より「保険営業で月100件のアポを獲得した経験」
  • 「ITパスポート保有」より「SaaSツール導入プロジェクトをPMとして推進した経験」

資格は実績を補完するものだ。実績がある人が資格も持っていれば最強だが、資格だけで実績がない状態は採用担当者にとって判断材料が少ない状態でもある。


「スキルはあるが資格がない」という人は、資格取得を後回しにして先に転職活動を始めることを検討する価値がある。転職活動をしてみて「資格がないと書類も通らない」という現実にぶつかってから取得を決断しても遅くはない。転職活動は資格取得の動機づけにもなる。「内定を取りたい」という具体的な目標があると、資格の勉強も圧倒的に続けやすくなる。



よくある質問(FAQ)


Q1. 働きながら取れる資格に制限はありますか?


制限はない。ただし、難易度が高い資格(公認会計士・税理士・1級建築士など)は年間の学習時間が1,000〜3,000時間必要で、働きながらの場合は2〜5年かかることがある。転職のタイムラインと照らし合わせて、現実的な目標を選ぶことが重要だ。


Q2. 資格取得の費用はどのくらいかかりますか?


通信講座を使った場合の費用目安:日商簿記2級は2〜5万円、FP2級は2〜4万円、宅建は3〜6万円、基本情報技術者は2〜4万円。通学講座はこの3〜5倍かかることが多い。なお、勤務先によっては資格取得支援制度(学習費用補助・合格報奨金)がある。まず社内の制度を確認することを勧める。


Q3. 資格取得後、すぐに転職できますか?


資格があれば書類選考は通過しやすくなるが、内定までの期間は職種・業界・年齢によって異なる。一般的な転職活動期間は3〜6ヶ月が目安だ。資格取得後すぐに内定が出るケースもあれば、資格は評価されたが経験不足で見送られるケースもある。資格取得と同時に転職活動の準備(履歴書・職務経歴書の整備、転職エージェントへの登録)も進めておくと、取得後すぐに動ける状態になる。


Q4. 40代でも働きながら資格を取って転職できますか?


できる。ただし40代の転職は「資格+マネジメント経験」のセットで評価されるケースが多い。資格単体での書類通過率は20〜30代より低くなる傾向があるため、資格取得と並行して「管理職経験・チームマネジメント・予算管理」などの実績を職務経歴書で整備することが重要だ。40代向けの具体的な転職戦略はRe:WORKの「40代転職完全ガイド」も参照してほしい。


Q5. 未経験職種への転職に資格は必要ですか?


職種によって異なる。経理未経験なら日商簿記2級、不動産未経験なら宅建、IT未経験ならITパスポートは「未経験でも基礎知識がある」という証明になり書類選考を有利に進められる。一方、営業・マーケ・企画・事務補助などは資格なしで未経験転職できるケースが多い。まず転職エージェントに相談して、目標職種で資格が有効かどうかを確認することを勧める。



まとめ:働きながら資格を取って転職を成功させるためのステップ


この記事で伝えたかったことを整理する。


  1. 資格は目的でなく手段だ:まず転職先の求人票を調べて、必要な資格を選ぶ
  2. 時間は作れる:通勤・昼休みを含めれば1日2〜3時間の勉強時間は確保できる
  3. スケジュールは逆算で組む:試験日を先に決めて、必要な週間学習時間を計算する
  4. 取得見込みで転職活動を始める:試験3ヶ月前からエージェントに登録して市場感をつかむ
  5. 職務経歴書には「活かした実績」を書く:資格の取得事実より、活用した経験が評価される

「働きながら資格を取って転職する」のは確かにハードだ。だが、正しい資格を選んで計画的に進めれば、現職の収入を維持しながら転職市場での評価を着実に上げられる。まず一歩目として転職エージェントに相談して、自分の現状で何が必要かを確認することを勧める。


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この記事の執筆・監修

大林 諒

株式会社Nexly 代表取締役

未経験からの転職支援に特化した転職エージェント「Re:WORK」を運営。求職者一人ひとりに寄り添ったキャリア支援を行い、長く働けるホワイト企業への転職を実現しています。

運営会社
株式会社Nexly
許可番号
有料職業紹介事業 28-ユ-301343
取扱求人数
44,692件以上

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