Webデザイナーに向いてる人の特徴14選|適性診断と向いていない人の対策

Webデザイナーに向いている人の特徴とは?

Webデザイナーに向いてる人は、生まれつきのセンスがある人ではなく、相手の要望を聞いて形にするのが好きで、細かい修正を何度でも続けられ、そのデザインにした理由を言葉で説明できる人です。新しいツールを覚えるのが苦にならないことと、修正の指示を「否定」ではなく「情報」として受け取れることも大事な条件です。反対に、自分の好きな表現だけを追いたい人や、繰り返しの手直しが強いストレスになる人は、仕事のリズムが合いにくい傾向があります。

この記事では、向いてる人と向いていない人の違いを一覧と自己診断の表で確かめたうえで、向いてる人の特徴14選、向いていない人の対策、未経験からの道筋、求人データで見た現実までをまとめます。

Re:WORKの求人データ(2026年10月17日時点・公開求人13,784件)

  • Web・クリエイティブ・ゲームの区分の求人 38件(14社・Webデザイナー名の求人は数件)、うち未経験歓迎 5件(インテリアコーディネーターなどを含む)
  • 求人タイトルに「デザイナー」を含む求人 14件。Web・クリエイティブ全体(38件)の月給下限の中央値は 25万円
  • 企画・マーケティングの求人 91件(営業企画・経営企画・商品開発なども含む)、うち未経験歓迎 28件(約半数は1社の掲載)

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Webデザイナーに向いてる人・向いていない人を一覧で比べる

Webデザイナーの仕事は、絵を描くことより、依頼主の目的に合わせて画面の情報を整理し、見やすく使いやすい形にすることが中心です。そのため、向き不向きは次のような「仕事の進め方」の違いに表れます。

場面向いてる人向いていない人
依頼を受けたとき目的や見る人を先に確かめてから作る自分の好みで作り始める
修正を頼まれたとき「どこをどう変えたいか」を聞いて直す自分が否定されたと感じて落ち込む
細かい作業文字の位置や余白をそろえる作業が苦にならない大まかにできたら終わりにしたい
説明するとき「この色にしたのは◯◯だから」と理由を言える「なんとなく合うと思った」で終わる
新しいツールまず触ってみて使い方を覚える慣れたやり方を変えたくない
締め切り期限から逆算して、どこまで仕上げるかを決められる納得いくまで手を入れて期限を過ぎる

性格で見ると、こんな人が向いている

  • 好奇心がある人:新しいサイトやアプリを見つけると、つい中身まで見てしまう
  • 几帳面な人:書類の体裁やファイルの名前がそろっていないと気になる
  • 聞き上手な人:相手の話から、本当に困っていることを見つけるのが得意
  • 粘り強い人:うまくいかなくても、やり方を変えて何度も試せる
  • 切り替えが早い人:予定が変わっても「じゃあこうしよう」と次を考えられる

内向的か外向的かは、あまり関係ありません。一人で集中する時間も、人と話して要望を聞く時間も、どちらもある仕事です。

右の列に当てはまることがあっても、すぐに向いていないと決める必要はありません。多くは仕事の進め方の問題なので、意識と経験で変えられます。具体的な対策は後半の「向いていない人の特徴と対策」で紹介します。自分にどんな仕事が合うか全体から考えたい人は、適職がわからない人の探し方も参考になります。

Webデザイナーの適性診断|12の質問で向き不向きをチェック

次の12の質問に「はい」か「いいえ」で答えてみてください。直感で答えるのがコツです。

No.質問関係する力
1Webサイトやアプリを見て「なぜこの配置なのか」が気になることがある観察力
2文字や写真の位置が少しずれていると気になる細部への注意
3人から直しを頼まれても、感情的にならずに対応できる修正への耐性
4新しいアプリやツールを試すのが好きだ学び続ける力
5説明書を読むより、触りながら覚えるほうが早い手を動かす学び方
6自分の好みより、使う人の分かりやすさを優先できる利用者の目線
7好きなものの「どこがいいか」を言葉で説明できる言語化
8資料や情報を、見やすい順番に並べ直すのが得意だ情報の整理
9作ったものが人の役に立つと、直接お礼を言われなくてもうれしいやりがいの感じ方
10誰に言われなくても、毎週少しずつ勉強を続けられる自己学習
11未完成でも、途中で人に見せて意見をもらえる開かれた進め方
12急な予定変更があっても、気持ちを切り替えられる柔軟さ
「はい」の数判定の目安次にやること
10〜12個Webデザイナーの適性が高い学習計画を立てて、作品づくりを始める
7〜9個十分に目指せる「いいえ」だった項目を意識しながら学ぶ
4〜6個向き不向きが分かれる無料のデザインツールで1〜2週間試し、楽しいかを確かめる
3個以下ほかの職種も並行して考えたいWebマーケターやディレクターなど、近い仕事も比べてみる

この診断は判断のきっかけで、合否を決めるものではありません。適職診断との付き合い方は適職診断は当たるのかでまとめています。一番確かな方法は、実際に既存のWebサイトを1ページまねして作ってみることです。作業が楽しいと感じたら、向いている可能性は高いと考えてよいでしょう。

1週間で向き不向きを試す方法

診断よりも確かなのは、実際に少しだけ作ってみることです。次の流れなら、費用をかけずに1週間で試せます。

日やること確かめること
1日目無料のデザインツールに登録し、基本操作の動画を1本見る操作を覚えるのが苦にならないか
2〜3日目好きなお店のバナーを1枚まねして作る文字や余白をそろえる作業を楽しめるか
4〜5日目好きなWebサイトのトップページを1画面だけまねして作る情報の並べ方を考えるのが面白いか
6日目作ったものを家族や友人に見せて意見をもらう意見を聞いて直すことに抵抗がないか
7日目意見をもとに直し、直す前と後を見比べる良くなったことにうれしさを感じるか

途中で時間を忘れて作業していた、もっと上手に作りたいと感じた、という人は向いている可能性が高いです。反対に、作業そのものが苦痛だった場合は、デザインを使う側の仕事(Webマーケターや販促担当など)も比べてみてください。

Webデザイナーに向いてる人の特徴14選

現場で長く活躍する人に共通しやすい特徴を14個にまとめました。すべてに当てはまる必要はなく、3〜4個が強みとしてはっきりしていれば十分です。

1. 「なぜこのデザインなのか」を考えられる

見やすいサイトを見たときに「文字が大きいから」「余白が広いから」と理由を探せる人は、デザインの判断の軸を持ちやすくなります。理由を説明できると、依頼主への提案や修正の相談がスムーズに進みます。確かめるなら、よく使うアプリの画面を1つ選び、見やすいと感じる理由を3つ書き出してみてください。すぐに書ける人は、この力が育っています。

2. 細部にこだわりつつ、締め切りを守れる

1pxのずれに気づく注意力は大事ですが、仕事では期限に間に合わせることも同じくらい大事です。「今回はここまで仕上げて出す」と自分で線を引ける人が、現場で信頼されます。前職で、細かい作業と期限の両方を求められる仕事(書類の作成、売場の陳列、検品など)をこなしてきた人は、この両立の経験として伝えられます。

3. 使う人の目線で考えられる

自分がかっこいいと思うデザインより、「このボタンは押しやすいか」「スマホで文字が読めるか」を優先できる人は、成果につながるデザインを作れます。普段から「この画面は迷う」「ここは分かりやすい」と感じることが多い人は、その素地があります。家族や友人にスマホでサイトを使ってもらい、どこで迷うかを横で見てみると、自分では気づかない見え方が分かります。

4. 修正の指示を前向きに受け取れる

依頼主や上司から「イメージと違う」と言われるのは日常的なことです。そのときに「どのあたりが近いですか」「参考にしたいサイトはありますか」と聞き返し、修正に活かせる人は成長が早くなります。指示があいまいなときに、こちらから選択肢を出して「AとBならどちらに近いですか」と聞ける人は、修正の回数を減らせます。

5. 新しいツールを覚えるのが苦にならない

Webデザインの道具は、画面設計のツールや画像生成AIなど、数年ごとに大きく変わってきました。「また覚え直しか」より「何ができるようになったのか」に興味を持てる人は、変化に強くなります。無料で使えるデザインツールも多いので、気になる道具をまず1週間使ってみる、という試し方ができる人は向いています。

6. 手を動かしながら学ぶのが得意

Webデザインは、理論を読み込むより、既存のサイトをまねて作る「模写」を繰り返すほうが身につきやすい分野です。失敗してもやり直せばいいと考えて、まず作ってみられる人は学ぶ速さが違います。料理や家具の組み立てでも、説明書を読み切る前に手を動かすタイプの人は、この学び方と相性がよいです。

7. 考えたことを言葉にできる

デザインの意図は、依頼主にも、コーディングを担当する人にも言葉で伝える必要があります。「見る人が30〜40代の会社員なので、落ち着いた紺を基本にしました」のように説明できると、修正の回数も減らしやすくなります。説明が苦手でも、作るたびに「なぜこうしたか」を1行メモに残す習慣をつけると、少しずつ言葉にできるようになります。

8. 地道な作業を続けられる

バナー1枚でも色や文字の配置を何パターンも試し、ページの修正を何度も重ねるのが普通です。同じ作業を丁寧に続けられる人は、この仕事のリズムに合いやすいです。修正が多いのは自分の力不足ではなく、目的に近づけるための通常の工程だと受け止められると、気持ちの負担が軽くなります。

9. 色・余白・文字の違いに気づける

最初からセンスがある必要はありませんが、「この配色は落ち着く」「この文字は読みにくい」と感じられる人は、基礎を学んだときの伸びが早くなります。この感覚は、広告やアプリの画面を意識して見る習慣で鍛えられます。気に入った広告やパッケージを写真に撮り、どこが良いと感じたかを書き添えて集めておくと、自分の好みと判断の軸がはっきりしてきます。

10. 情報を順番に整理できる

Webページは「何を最初に見せ、どの順番で読んでもらうか」を決める仕事でもあります。資料をつくる前に目次を考える人、結論から話すのが自然な人は、ページの構成を考える作業と相性がよいです。表計算ソフトで見やすい表を作るのが得意な人も、同じ力を持っています。

11. デザインの成果を数字で見ることに興味がある

多くのWebサイトには、問い合わせや購入を増やすといった目的があります。アクセス解析のデータでクリックの多い場所を確かめるなど、自分のデザインの効果を数字で振り返ることに興味を持てる人は、事業会社でも評価されやすくなります。前職で売上や来店数の数字を見て工夫した経験がある人は、この力の土台があります。

12. 間接的に人の役に立つことにやりがいを感じる

Webサイトを使う人から直接お礼を言われる機会は多くありません。それでも「分かりやすくなって問い合わせが増えた」と聞いてうれしいと感じられる人は、長く続けやすいです。裏方として誰かを支える仕事に満足してきた人は、この感覚を持っていることが多いです。

13. 自分で学び続けられる

Webデザインには「ここまでできれば終わり」という区切りがありません。気になるサイトをまねて作る、作品集を定期的に更新するなど、学ぶ仕組みを自分で作れる人が伸びていきます。「毎週土曜の朝に1時間」のように時間を決めて続けられるかを、まず1か月試してみると分かります。

14. 未完成でも人に見せられる

8割できてから見せて「方向が違う」と言われると、それまでの作業がやり直しになります。途中の段階で「この方向で合っていますか」と確認できる人は、手戻りが少なく、チームでも信頼されます。完璧になるまで人に見せたくない人は、まず全体の3割ほどの段階で一度見せる、と決めておくと習慣にしやすくなります。

Webデザイナーに向いていない人の特徴と対策

向いていない傾向があっても、対策できることがほとんどです。代表的な5つと、その対策をまとめました。

向いていない特徴起こりやすいこと対策
修正の指示を自分への否定と感じやすい疲れがたまり、仕事を続けるのがつらくなる「評価されているのはデザインで、自分ではない」と切り分ける。指示は具体的に聞き返す
アイデアを出すのは好きだが、作る作業は面倒制作の時間が長く感じる企画やディレクションの比重が高い仕事も候補に入れる
予定の変更に強いストレスを感じる急な方針転換のたびに消耗する途中で確認を入れて、大きな手戻りを防ぐ進め方を身につける
早く終わらせることを優先しすぎる文字のそろえや余白が雑になり、評価が安定しない提出前に見直す項目を決めて、毎回同じ順番で確認する
自分の好きな表現だけを追いたい依頼主の目的とずれ、提案が通らない作品づくりは趣味で続け、仕事では目的に合わせることを優先する

細かい作業が苦手な人の工夫

細部の確認が苦手な人は、注意力に頼るより仕組みで補うのが近道です。提出前に「文字の誤り」「余白のそろい」「スマホでの表示」「画像の解像度」のように確認する項目を決めておき、毎回同じ順番でチェックします。デザインツールのそろえる機能やガイド線を使えば、目で見て合わせるより正確になります。

修正の指示があいまいなときの聞き返し方

  • 「もっとおしゃれに」→「参考にしたいサイトや、好きな雰囲気の写真はありますか」
  • 「なんか違う」→「色・文字の大きさ・写真の雰囲気のうち、一番気になるのはどれですか」
  • 「目立たせて」→「一番見てほしいのは、商品名と価格のどちらですか」
  • 「シンプルに」→「載せる情報を減らすのと、色の数を減らすのと、どちらがイメージに近いですか」

あいまいな指示を具体的な質問に置き換えられると、修正のやり直しが減り、気持ちの負担も軽くなります。

センスに自信がない人は「理由」と「数字」で補う

センスに自信がない人ほど、デザインの基本のルール(文字の大きさの差、余白の取り方、色の数を絞るなど)を理由として説明できるようにしておくと強みになります。広告のバナーや申し込みページのように、効果を数字で比べやすい分野では、感覚よりも検証を重ねられる人が評価されやすくなります。

作るより企画が好きな人は、近い職種も比べる

向いていない特徴が多かった場合でも、Webに関わる仕事はほかにもあります。

仕事主な内容合いやすい人
Webディレクター制作の進行管理、依頼主との調整、品質の確認全体をまとめるのが得意な人
Webマーケター広告や検索からの集客、数字の分析と改善数字で考えるのが好きな人
EC・Webサイトの運営担当商品ページの更新、売上の管理、販促の企画販売や事務の経験を活かしたい人
販促・広報の担当チラシやSNSの企画と発信、社内外との調整伝える内容を考えるのが好きな人

手を動かすより、全体を考えたり人と調整したりするほうが好きなら、WebディレクターやWebマーケターも候補になります。画面の使いやすさを深く考えるのが好きなら、UI・UXデザイナーという道もあります。紙の媒体に興味があるならグラフィックデザイナーと比べてみてください。

Webデザイナーの仕事内容|向き不向きが出やすい場面

向いているかを判断するには、毎日の仕事の中身を知っておくことが欠かせません。主な仕事は次のとおりです。

  • 依頼主への聞き取り(目的・見る人・競合の確認)
  • ページの骨組み(ワイヤーフレーム)の作成
  • デザインツールでの画面づくり(色・文字・余白・画像の配置)
  • スマホとパソコンの両方で見やすくする調整
  • HTML・CSSでのコーディング(会社によって担当が分かれる)
  • 修正の対応、バナーや申し込みページの制作

実際の仕事は、画面を作る時間だけでなく、打ち合わせや修正の相談など人とやり取りする時間も多くあります。黙々と一人で作業したい人は、このギャップに注意してください。

やりがいと大変なところ

やりがい大変なところ
作ったものが公開され、多くの人に見てもらえる締め切り前は作業が集中し、残業が増えることがある
デザインを変えて問い合わせや購入が増えると、成果が目に見える何度も修正が入り、最初の案から大きく変わることがある
いろいろな業界の仕事に触れられるツールや流行の変化が早く、学び続ける必要がある
経験を積むと、働く場所や働き方の選択肢が広がる好みではなく目的に合わせるため、自分の表現を抑える場面がある

大変なところを読んでも「それなら対応できそう」と思えるなら、仕事のリズムに合う可能性は高いです。

Web制作会社の1日の例

時間仕事
10:00メールとチャットの確認、当日の作業の優先順位を決める
10:30ディレクターと案件の打ち合わせ、依頼主の要望の確認
11:30新しいページのデザイン作業
13:00昼休み
14:00別の案件の修正対応、バナーの制作
16:00コーディング担当にデザインの意図を説明
17:00作業の続き、翌日の準備
19:00退社

複数の案件を同時に進めることが多く、締め切りの前は作業が集中します。時間の配分は会社と時期によって違うので、面接で繁忙期の働き方を聞いておくと安心です。

在宅やリモートで働けるのか

Webデザインはパソコンで完結する作業が多く、在宅勤務を取り入れている会社もあります。ただし未経験のうちは、先輩に質問しながら覚えるために出社が中心になる求人も多いです。冒頭で紹介したWeb・クリエイティブの求人38件でも、在宅勤務・リモートワーク可の特徴が付いているのは4件でした(2026年10月17日時点)。在宅で働きたい人は、まず出社で実務を覚え、任される範囲が広がってから在宅の多い働き方を選ぶ流れが現実的です。

働く場所ごとの違い

働く場所仕事の特徴向いている人
Web制作会社いろいろな業界の依頼主のサイトを作る。案件の数が多く、幅広い経験が積める早く経験を積みたい人、変化を楽しめる人
事業会社(自社サービス)自社のサイトやサービスを継続して改善する。データを見ながら直すことが多い1つのサービスを深く育てたい人、数字に興味がある人
広告代理店・広告制作バナーや広告用ページを短い期間で多く作るスピード感のある仕事が好きな人
フリーランス案件を自分で取り、制作から納品まで担当する実務経験を積んだうえで、営業や管理も自分でできる人

未経験から入りやすいのは、制作会社と事業会社のことが多いです。制作会社で働くときの流れや求められることは未経験からWeb制作会社に転職する方法で詳しく紹介しています。

求人データで見る、未経験からWebデザイナーを目指す現実

向いていると分かったら、次は求人の状況を知っておきましょう。厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年8月分)」では、ハローワークでの「美術家、デザイナー、写真家、映像撮影者」の有効求人倍率(常用・パートを含む原数値)は0.15倍でした。Webデザイナーだけの数字ではありませんが、同じ基準の職業計1.06倍と比べるとかなり低く、デザイン系の仕事は求職者に対して求人が少なめです。

Re:WORKの求人(2026年10月17日時点)でも、Web・クリエイティブ・ゲームの区分の求人は38件で、そのうち未経験歓迎は5件でした。38件にはディレクターやインテリアコーディネーターなども含まれ、Webデザイナー名の求人は数件です。デザイナーの求人は経験者向けが中心で、未経験からいきなりデザイナーの正社員を目指すと、応募できる求人が限られます。

そのため未経験からは、次のような入り方も考えておくと選択肢が広がります。

入り方内容デザインとの関わり
制作会社のアシスタント・運用担当サイトの更新作業、画像の加工、バナーの差し替えなど実務の流れを覚えながら、デザインを任される範囲を広げる
事業会社の販促・Web担当自社サイトの更新、チラシやバナーの制作、SNSの運用販促や広告・宣伝の担当として、バナーやチラシのデザインに関われることがある
今の職場で社内の制作物を担当社内資料、採用ページ、店舗のPOPなど実務の作品として作品集に載せられる
職業訓練・スクールで学んでから応募作品集を用意して、未経験可の求人に応募する作品の質で評価してもらえる

未経験可のデザイン求人を見るときのポイント

  • 仕事内容に、デザインの作業がどのくらい含まれているか(更新作業や事務が中心の求人もある)
  • 入社後の研修や、先輩のデザイナーに相談できる体制があるか
  • 作品集の提出が必要か、必要ならどんな作品が求められているか
  • 使うツールが書かれているか(学習している内容と合っているか)
  • 固定残業代の有無と時間、締め切り前の残業の実態

Web・クリエイティブの求人はWeb・クリエイティブの求人一覧から確認できます。給与の目安やほかのデザイン職との比較はデザインの仕事の年収と未経験からの始め方を参考にしてください。

未経験からWebデザイナーになる道筋|学び方と作品集の作り方

6か月の学習計画の例

働きながら1日1〜2時間ほど学ぶ場合の目安です。学べる時間によって前後します。

時期学ぶこと作るもの
1〜2か月目デザインツールの基本操作、色・文字・余白・配置の基本既存のサイトやバナーの模写を数本
3〜4か月目HTML・CSSの基本、スマホ対応の考え方模写したデザインをコーディングして実際に表示する
5〜6か月目目的と見る人を決めたオリジナルの制作架空の店や会社のサイト、申し込みページ、作品集のサイト

応募前のスキルチェック表

未経験可の求人に応募する前に、次のことができるかを確かめておきましょう。

分野できるようにしておきたいこと
デザインツール画面設計のツールで、文字・図形・画像を配置し、部品を使い回せる
画像の扱い写真の切り抜き、明るさや色の調整、Web用の書き出しができる
デザインの基本文字の大きさの差、余白、配色の数、そろえ方を理由つきで説明できる
コーディングHTML・CSSで簡単なページを作り、スマホで崩れないように調整できる
情報の整理載せる情報に優先順位をつけ、ページの骨組みを描ける
やり取りデザインの意図を文章で説明し、修正の依頼を聞き取れる

すべてが完璧である必要はありませんが、作品集でこれらが確認できると、未経験でも選考で話を聞いてもらいやすくなります。

学び方の比べ方

学び方費用向いている人
独学(本・動画・無料ツール)少ない自分で計画を立てて続けられる人
民間のスクール講座によって幅がある質問できる環境や添削がほしい人。教育訓練給付の対象講座なら、条件を満たすと受講費用の一部が支給される
公共職業訓練・求職者支援訓練受講料は原則無料(テキスト代などは自己負担)離職中で、決まった時間割で学びたい人。WEBデザイナー科などのコースがある

独学で続けるコツは、学ぶ時間を曜日で決めること、作ったものをSNSや学習仲間に見せて意見をもらうこと、1か月ごとに作った作品を見返して成長を確かめることです。意見をもらえる場がないと、自己流の癖に気づきにくくなります。

求職者支援訓練は、雇用保険を受けられない人などが対象で、本人と世帯の収入などの条件を満たすと、訓練中に月10万円の職業訓練受講給付金を受け取れます。教育訓練給付は、一般教育訓練なら受講費用の20%(上限10万円)、特定一般教育訓練なら40%(上限20万円)などで、講座ごとに対象が決まっています。どちらもハローワークで条件を確認してください。

作品集(ポートフォリオ)で見られること

未経験の選考では、職務経歴書とあわせて作品集を見る会社が多いです。作品の数を増やすより、1作品ずつ「誰のための、何のためのデザインか」が伝わることが大事です。

  • 作品は3〜5点にしぼり、サイト・バナー・申し込みページなど種類を分ける
  • 各作品に、目的・見る人・工夫した点・使ったツール・かかった時間を書く
  • 架空の案件なら、そのことを明記する(架空でも考え方が伝われば評価される)
  • 既存サイトの改善案は、改善前と改善後を並べて理由を書く
  • 修正の前後を載せると、意見を取り入れて直せる力が伝わる

よくある失敗は、学習教材の課題をそのまま載せてしまうこと、デザインの説明がなく画像だけが並んでいること、スマホで見たときの表示を確認していないことです。教材の課題を使う場合も、自分で目的と見る人を決めて作り直すと、オリジナルの作品として説明できます。

未経験からの転職全体の流れは未経験からWebデザイナーになる方法、20代での進め方は20代未経験からWebデザイナーを目指す方法で詳しく解説しています。

前職の経験はこう活かせる|職種別の強みの伝え方

未経験の選考では、デザインの技術に加えて、前職の経験がWebデザインでどう役立つかも見られます。

前職Webデザイナーで活きる強み伝え方の例
営業依頼主への聞き取り、提案の説明「お客様の課題を聞き出して提案してきた経験を、デザインの聞き取りに活かせます」
販売・接客お客様の目線、売場づくり「どこに何を置けば手に取ってもらえるかを考えてきた経験は、ページの配置に通じます」
事務正確さ、資料の見やすさへの配慮「社内資料を見やすく整える工夫をしてきたので、細部の確認は得意です」
エンジニアコーディングの理解、仕様の読み取り「実装の制約を分かったうえでデザインできます」
教員・講師分かりやすく伝える力、情報の順番の組み立て「理解してもらう順番を考えて教えてきた経験を、ページの構成に活かせます」

志望動機の例(販売職からWebデザイナーへ)

「雑貨店で販売を担当し、店頭のPOPや手書きの案内を作る中で、見せ方を変えるだけで商品の売れ方が変わることを何度も経験しました。お客様に伝わる見せ方をもっと広く考えたいと思い、半年前からWebデザインを学んでいます。作品集では、店舗の通販ページの改善案を作りました。御社は小売のお客様のサイト制作が多いと伺い、売場で見てきたお客様の目線を活かせると考えて志望しました。」

自己PRの例(事務職からWebデザイナーへ)

「総務の事務として4年間、社内の案内資料や採用説明会の配布物を作ってきました。読む人が迷わないように、見出しの大きさや情報の順番を工夫し、問い合わせが減ったと言われたことが、デザインを学ぶきっかけになりました。現在は週10時間ほど学習を続け、作品集には社内向けの申し込みページの改善案を載せています。細部まで確認する正確さと、相手の要望を聞き取る力を活かして、依頼主の目的に合ったデザインを作りたいと考えています。」

志望動機では「クリエイティブな仕事がしたい」だけでなく、「前職で販促物を作ったときにデザインで反応が変わることを実感した」のように、きっかけになった経験を具体的に書くと伝わりやすくなります。

面接でよく聞かれる質問と答え方

質問答え方のポイント
なぜWebデザイナーになりたいのですかきっかけになった経験と、学び始めてから続けていることをセットで話す
作品で一番工夫したところはどこですか見る人と目的を先に言い、そのためにどう配置や色を決めたかを説明する
どのように勉強してきましたか期間、学んだ内容、作った作品の数を具体的に答える
修正を何度も頼まれたらどうしますか指示を具体的に聞き返し、目的に近づける工程だと考えていることを伝える
入社後はどんなデザイナーになりたいですか応募先の仕事内容に合わせて、伸ばしたい分野を1つ挙げる

作品について聞かれたときに、自分の言葉で理由を説明できるかがよく見られます。作品集の1点ごとに、1分で説明できるよう練習しておきましょう。

Webデザイナーのキャリアと、向いている方向の伸ばし方

Webデザイナーとして経験を積んだあとは、得意なことに合わせて専門を深める道と、全体をまとめる立場に進む道があります。

得意なこと伸ばしやすい方向
使う人の目線・情報の整理UI・UXデザイン、サービスの使いやすさの改善
数字で効果を確かめること広告や申し込みページの改善、Webマーケティング寄りのデザイン
色や文字の細かな表現ブランドのデザイン、グラフィックデザイン
コーディングデザインと実装の両方を担当するフロントエンド寄りの仕事
人との調整・説明Webディレクター、デザインチームのまとめ役

画像生成AIなどの道具は作業の一部を速くしますが、依頼主の目的を聞き取り、見る人に合わせて判断する部分は人の仕事として残ります。新しい道具を取り入れて作業を速くできる人ほど、考える仕事に時間を使えるようになります。

よくある質問

Q. 絵が描けなくてもWebデザイナーになれますか?

なれます。Webデザインは、写真やアイコンなどの素材と文字を組み合わせて、画面を設計する仕事が中心です。イラストを描く力が求められるのは、イラストを多く使うサイトなど一部の仕事に限られます。

Q. 文系と理系、どちらがWebデザイナーに向いていますか?

どちらでも目指せます。文系の人は言葉での説明や提案、理系の人は情報の整理やコーディングを強みにしやすいこともありますが、出身より、学び続けられるかどうかのほうが大事です。

Q. 30代からでも未経験でWebデザイナーになれますか?

目指せますが、デザイナーの求人は経験者向けが多いので、作品集の質に加えて前職の経験との組み合わせが重要になります。たとえば医療や不動産の業界にいた人は、その業界のサイト制作で知識を活かせます。最初は運用担当や販促担当から入り、実務の作品を増やす方法もあります。

Q. Webデザイナーとグラフィックデザイナーの違いは何ですか?

グラフィックデザイナーはチラシやポスター、パッケージなど主に印刷物を扱い、Webデザイナーはパソコンやスマホの画面を扱います。Webは画面の大きさが変わることや、公開後も更新が続くこと、利用者の操作を考える必要があることが特徴です。

Q. Webデザイナーに必要な資格はありますか?

必須の資格はなく、作品集を見る会社が多いです。学んだ内容を形にしたい場合は、国家検定の「ウェブデザイン技能検定」があります。3級はウェブの作成や運営の仕事に就いている人と就こうとしている人が受検でき、2級は実務経験2年以上か3級の合格などが条件です。資格の選び方はWebデザイナーにおすすめの資格でまとめています。

Q. Webデザイナーは海外の仕事もできますか?

Webデザインはオンラインで納品できるため、海外の会社の案件を受ける人や、海外の拠点で働く人もいます。ただし、英語での打ち合わせや文章のやり取りが必要になり、作品集も英語で説明できるようにしておく必要があります。まずは国内で実務の経験を積み、語学と合わせて準備するのが現実的です。

Q. フリーランスになるのは、どのくらい経験を積んでからがいいですか?

まずは会社で実務を経験し、一人で案件を最後まで担当できるようになってからが安心です。会社員のうちに副業で小さな案件を受け、仕事を取る流れと収入の見通しを確かめてから独立すると、収入が途切れるリスクを抑えられます。

まとめ|Webデザイナーに向いてる人は「形にする好奇心」と「続ける力」がある人

  • 向いてる人は、要望を聞いて形にするのが好きで、細かい修正を続けられ、デザインの理由を説明できる人
  • 12の質問の適性診断で、強みと苦手を先に確かめておく
  • 向いていない傾向は、聞き返し方・確認の入れ方・見直しの手順で多くを補える
  • 「美術家、デザイナー、写真家、映像撮影者」の有効求人倍率は0.15倍(令和8年8月・原数値)で、デザイン系は求人が少なめ。未経験歓迎のWebデザイナー求人も少ない。運用担当や販促担当からの入り方も考える
  • 学ぶときは6か月ほどの計画を立て、目的と工夫が伝わる作品集を3〜5点そろえる

Re:WORKは未経験からの転職を専門に支援している転職エージェントです。求職者の費用は無料で、オンライン面談で全国から相談できます。「Webデザイナーに向いているか分からない」「デザインに関わる仕事から始めたい」という段階でも、今の経験から目指せる求人の探し方を一緒に考えます。

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この記事の執筆・監修

大林 諒

株式会社Nexly 代表取締役

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許可番号
有料職業紹介事業 28-ユ-301343
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