契約社員から正社員に転職するには|不利にならない進め方と職務経歴書の書き方

契約社員から正社員に転職するには|不利にならない進め方と職務経歴書の書き方

契約社員から正社員への転職は、契約社員だったこと自体で大きく不利になるものではありません。書類や面接で見られるのは雇用形態の名前よりも「どんな仕事を、どの範囲まで任されていたか」で、そこを具体的に書ければ契約社員の経験はそのまま正社員の選考で使える職歴になります。むしろ注意したいのは、正社員登用・無期転換・転職の3つのルートの違いを知らないまま、なんとなく今の契約を更新し続けてしまうことです。

この記事では、3つのルートの比べ方、無期転換ルールで変わること・変わらないこと、契約期間の途中で辞めるときの考え方、正社員求人の探し方、職務経歴書と面接での伝え方を、例文と表を使ってまとめます。今の会社に残るか外に出るかで迷っている人も、判断の材料として使ってください。

Re:WORKの求人データ(2026年10月17日時点・公開求人13,784件)

  • 雇用形態が「正社員」の求人 10,378件(全体の75%)
  • 未経験歓迎の求人 8,207件、うち雇用形態が正社員 6,803件
  • 研修制度充実の求人 6,190件、第二新卒歓迎の求人 7,212件

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契約社員からの転職は不利?書類で見られるのは雇用形態より「任されていた仕事」です

「契約社員だと書類で落とされるのでは」と心配する人は多いですが、採用する側が職務経歴書で見るのは、入社後にどんな仕事を任せられそうかという点であることが多いです。契約社員として働いていた期間も、雇用形態が違うだけで職歴であることに変わりはありません。

ただし、受け取られ方で損をしやすい場面はあります。たとえば次のようなケースです。

  • 短い契約を何社も転々としていて、それぞれの会社で何をしたかが書かれていない
  • 「補助」「サポート」とだけ書いてあり、自分の担当範囲が読み取れない
  • 正社員になりたい理由が「安定したいから」だけで、仕事への意欲が伝わらない
  • 契約満了や雇止めの経緯を説明できず、面接で言葉に詰まる

どれも雇用形態の問題ではなく、伝え方の問題です。逆に言えば、担当業務・数字・工夫した点を具体的に書き、正社員を目指す理由を「任される範囲を広げたい」という前向きな形で話せれば、契約社員の経験はしっかり評価の対象になります。

正社員と契約社員の待遇や働き方の違いそのものは、契約社員と正社員の違いを比べた記事で詳しく整理しています。この記事では「これから正社員になるにはどう動くか」に絞って進めます。

正社員になる3つのルート|正社員登用・無期転換・転職の違いを先に押さえる

契約社員から正社員を目指す道は、大きく分けて3つあります。今の会社で正社員に登用してもらう、無期転換ルールで期間の定めのない契約に切り替える、別の会社に正社員として転職する、の3つです。似ているようで、手に入るものがかなり違います。

ルート中身向いている人気をつけたい点
正社員登用今の会社の制度や試験を通って正社員になる職場や仕事内容に満足していて、登用の実績がある会社にいる人制度があっても実際の登用人数や時期が見えないことがある
無期転換有期契約が通算5年を超えたあと、本人の申込みで期間の定めのない契約になる同じ会社で長く働きたく、雇止めの不安をなくしたい人無期になっても、賃金や賞与などの条件が正社員と同じになるとは限らない
転職別の会社の正社員求人に応募する待遇や仕事の幅を変えたい人、登用の見込みが薄い人応募・面接の準備が要る。在職中に進めると時間のやりくりが必要

大事なのは、どれか1つに決めてから動くのではなく、今の会社で何が可能かを確かめたうえで、転職市場での選択肢と並べて比べることです。登用試験の時期を人事に確認しながら、並行して求人を見ておくのは十分ありな進め方です。

正社員登用の制度は法律でも後押しされています

パートタイム・有期雇用労働法(短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律)第13条では、事業主に対して、有期雇用で働く人が通常の労働者(いわゆる正社員)へ転換できるよう、次のいずれかの措置を取ることを求めています。

  • 正社員を募集するときに、その募集内容を社内の有期雇用の人にも知らせる
  • 正社員の配置を新たに行うときに、有期雇用の人にも希望を申し出る機会を与える
  • 一定の資格を持つ有期雇用の人を対象に、正社員への転換試験などの制度を設ける

つまり、会社がどんな形で正社員への道を用意しているかは、社内で確認してよいことです。「正社員登用の制度はありますか」「直近で登用された人はいますか」と聞くこと自体は、失礼にはあたりません。

同じ仕事なら待遇差の説明を求めることもできます

同じ法律の第8条では、有期雇用の人と正社員の基本給・賞与などの待遇について、仕事の内容や責任の程度、配置の変更の範囲などに照らして不合理な差を設けてはならないと定めています。また第14条第2項では、本人から求めがあれば、正社員との待遇の違いの内容と理由を説明しなければならないとしています。転職を考える前に、今の待遇差に納得できる説明があるかを聞いてみるのも1つの材料になります。

無期転換ルールで変わること・変わらないこと|「5年」の数え方と申込みのタイミング

契約社員の人にぜひ知っておいてほしいのが、労働契約法第18条の無期転換ルールです。同じ会社との有期労働契約が更新されて通算5年を超えると、本人が申し込めば期間の定めのない労働契約(無期労働契約)に転換されます。会社は申込みを断れず、承諾したものとみなされます。

項目内容
条件同じ会社との有期労働契約の通算期間が5年を超えること
申込みの時期通算5年を超える契約期間中に申し込める(例: 1年契約なら5回目の更新後の1年間)
転換されるタイミング申込みをした時点の契約期間が終わった翌日から無期契約になる
転換後の労働条件別段の定めがない限り、契約期間以外は直前の有期契約と同じ
通算されない期間契約と契約の間に原則6か月以上の空白期間があると、それ以前の期間は通算されない

ここで見落としやすいのが「転換後の労働条件」です。法律上、無期契約になっても、就業規則などで別の定めがなければ、賃金や賞与の有無といった条件は直前の有期契約と同じままです。無期転換は「雇用期間の心配がなくなる」ことであって、「正社員と同じ待遇になる」こととは別の話だと覚えておいてください。

2024年4月から、契約更新のときに明示される項目が増えました

厚生労働省の無期転換ルール特設サイトによると、2024年4月1日から労働条件の明示ルールが改正され、有期契約で働く人には次のことが明示されるようになりました。

  • 契約の締結時と更新時に、更新上限(通算契約期間や更新回数の上限)があるかどうかと、その内容
  • 無期転換を申し込める権利が発生する更新のたびに、無期転換を申し込めること
  • 同じタイミングで、無期転換後の労働条件

さらに、更新上限をあとから新しく設けたり短くしたりする場合は、その理由を前もって説明することが会社に求められています。手元の労働条件通知書や契約書に「更新上限」「無期転換後の労働条件」が書かれているかを、一度見直してみてください。書かれている内容によって、残るか転職するかの判断が変わることがあります。

雇止めに不安があるときに知っておきたいこと

労働契約法第19条では、有期契約が何度も更新され更新しないことが解雇と社会通念上同視できる場合や、更新を期待することに合理的な理由がある場合に、労働者が契約期間の満了までに(または満了後遅滞なく)更新を申し込み、会社が断ることが客観的に合理的な理由を欠き社会通念上相当と認められないときは、それまでと同じ条件で承諾したものとみなす、と定めています。更新を希望するなら、その意思を会社にはっきり伝えておくことが前提になります。とはいえ、個別のケースで当てはまるかどうかの判断は簡単ではありません。不安があるときは、都道府県労働局の総合労働相談コーナーなど公的な窓口に相談するのが確実です。

今の会社に残るか、転職するか|判断のためのチェックリスト

3つのルートのどれが合うかは、今の会社の状況と、自分が正社員になって何を手に入れたいかで変わります。次の表で、当てはまるものが多い側を目安にしてみてください。

確認すること残る選択が合いやすい転職が合いやすい
正社員登用の実績直近で登用された人がいて、時期や条件が説明されている制度はあるが、実際に登用された人を知らない
仕事内容今の仕事を続けたい、任される範囲も広がっている何年たっても同じ範囲の仕事しか任されない
待遇差正社員との差に納得できる説明がある同じ仕事なのに差が大きく、説明もない
更新上限更新上限がない、または無期転換まで働ける見込み通算期間や更新回数に上限があり、その先が見えない
年齢と職種今の職種で経験を積むほど評価される未経験の職種に挑戦したい、早めに動きたい

迷うときは、次の順番で確かめていくと整理しやすくなります。

  1. 労働条件通知書・契約書で、契約期間・更新上限・更新の判断基準を確認する
  2. 人事や上司に、正社員登用の制度・試験の時期・直近の実績を聞く
  3. 無期転換の権利がいつ発生するかを、入社日と契約期間から数えておく
  4. 転職した場合に応募できる正社員求人を、職種・勤務地・給与で一度見てみる
  5. 「残った場合の3年後」と「転職した場合の3年後」を紙に書いて比べる

求人を見るだけなら、今の会社に何かを伝える必要はありません。比べる材料を持っておくことで、登用試験を受けるかどうかの判断もしやすくなります。

契約期間の途中で辞めてもいい?退職のタイミングと契約満了の使い方

転職先が決まったとき、契約期間がまだ残っていると「途中で辞めていいのか」が気になります。ここは法律の決まりと、実際の進め方を分けて考えると整理しやすくなります。

状況法律上の考え方実際の進め方
契約期間が1年を超える契約で、初日から1年を過ぎている労働基準法第137条により、申し出ればいつでも退職できる(高度な専門職や60歳以上の契約などを除く)退職日を相談し、引き継ぎの期間を取る
上記以外で契約期間の途中民法第628条では、やむを得ない事由があるときに契約を解除できるとされている会社と話し合い、合意のうえで退職日を決めるのが一般的
契約満了のタイミング期間が満了すれば契約は終わる更新しない意思を早めに伝え、満了日を退職日にする

いちばん揉めにくいのは、契約満了日を退職日にする進め方です。転職活動を始める段階で、今の契約がいつ満了するか、次の更新の意思確認がいつ頃あるかを把握しておくと、内定から入社までの日程を組みやすくなります。応募先には「現在の契約は○月末で満了します」と最初に伝えておけば、入社日の調整もしやすくなります。

更新しない意思の伝え方(例文)

更新しないことを伝えるときは、直属の上司に口頭で伝え、そのあと会社の決まった手続き(書面やシステムでの回答など)に沿って進めます。理由は詳しく話さなくてもかまいません。

口頭で伝える例
「お時間をいただきありがとうございます。今の契約が○月末で満了となりますが、次の更新はせずに、満了をもって退職させていただきたいと考えています。正社員として働ける仕事に挑戦したいと思い、決めました。満了日まで引き継ぎはしっかり進めますので、よろしくお願いいたします。」

更新の意思確認を書面で求められた場合は、会社の様式に沿って回答します。提出前に上司へ一言伝えておくと、その後のやり取りがスムーズです。

契約満了で辞めたときの失業給付の扱い

ハローワークの「特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲」では、有期契約の期間満了で離職した場合の扱いが細かく分かれています。たとえば、更新されて3年以上続けて雇用されていたのに更新されなかった場合は特定受給資格者に、本人が更新を希望したのに合意に至らず期間満了で離職した場合は特定理由離職者にあたるとされています。自分から更新を希望しなかった場合などは扱いが変わるため、退職後に失業給付を受けながら転職活動をする予定があるなら、手続きの前にハローワークで確認しておくと安心です。

正社員求人の探し方|契約社員の経験が活きやすい職種と、求人票で見るところ

Re:WORKの公開求人(2026年10月17日時点・13,784件)を雇用形態で見ると、「正社員」が10,378件で全体の75%を占めています。職種ごとに見ると、正社員の割合にははっきり差があります。

職種求人数うち雇用形態が正社員うち契約社員
営業3,570件3,037件(85%)128件(4%)
販売・サービス・接客3,185件2,599件(82%)304件(10%)
製造・技能工・設備保全2,456件1,985件(81%)242件(10%)
物流・運輸・ドライバー280件238件(85%)23件(8%)
事務・管理558件393件(70%)113件(20%)

(出典: Re:WORK公開求人・2026年10月17日時点。職種は求人ごとに設定された職種区分で集計)

事務・管理は契約社員の求人の割合が他の職種より高く、正社員の求人は数が限られます。今、契約社員として事務をしていて「同じ事務で正社員に」と考えている人は、事務だけに絞ると選べる求人が少なくなりがちです。営業事務から営業へ、受付や窓口業務から販売・接客の正社員へ、というように、今の経験とつながる隣の職種まで広げて探すと選択肢が増えます。

契約社員の経験とつながりやすい職種の例

今の仕事(契約社員)つながりやすい正社員の職種活かせる経験
一般事務・データ入力営業事務、物流事務、製造の生産管理補助正確な入力、締め切り管理、社内調整
コールセンター・受付販売・接客、内勤営業、カスタマーサポート聞き取り、説明、クレーム対応
販売スタッフ店長候補、個人営業、ルート営業接客、売上目標、在庫や発注の管理
工場の製造・検査製造の正社員、品質管理、設備保全手順を守る力、品質への意識、改善提案
倉庫・物流物流の正社員、フォークリフトを使う仕事、物流事務出荷の段取り、在庫管理、安全への意識

まだ方向が決まっていない人は、未経験から正社員になりやすい仕事をまとめた記事から、気になる職種を2〜3つ選んで比べてみるのも手です。

求人票の雇用形態は表記まで見る

求人票の雇用形態欄には、「正社員」のほかに「正社員(無期契約)」のような表記もあります。公開求人のデータでも、この表記の求人が1,502件ありました。表記だけでは賞与・昇給や転勤の範囲などの条件までは分からないので、雇用形態の名前だけで判断せず、次の項目まで確かめるのが安全です。

  • 賞与・昇給の有無と、その決め方
  • 退職金制度があるか
  • 転勤や異動の範囲(2024年4月からは就業場所・業務の変更の範囲も明示の対象になっています)
  • 試用期間の長さと、その間の雇用形態や給与
  • 入社後に契約期間がある場合は、その期間と更新の条件

気になる点は、面接の終盤やエージェント経由で確認できます。条件の確認は失礼なことではなく、入社後のミスマッチを防ぐための大事な手順です。

職務経歴書の書き方|雇用形態の書き方と、契約社員の経験を伝える例文

職務経歴書では、雇用形態を隠す必要はありません。むしろはっきり書いたうえで、任されていた仕事の範囲を具体的に書くほうが、読み手は安心して評価できます。書き方の基本は未経験転職の職務経歴書の書き方でまとめているので、ここでは契約社員ならではのポイントに絞ります。

雇用形態と契約の経緯の書き方

会社名の横か、在籍期間の後ろに「(契約社員)」と書くのが一般的です。契約満了で退職した場合は、その事実を一言添えると経緯が伝わります。

書く場所例
在籍期間と雇用形態2022年4月〜2025年3月 株式会社○○(契約社員)
退職の経緯2025年3月 契約期間満了により退職
在職中の場合2023年4月〜現在 株式会社○○(契約社員・1年ごとの更新)
同じ会社で契約形態が変わった場合2021年4月 パートとして入社 → 2022年4月 契約社員に変更

同じ会社でパートから契約社員になった、契約更新のたびに担当が増えた、という変化は、評価されていたことの証拠にもなります。省略せずに書いておきましょう。

業務内容は「範囲」と「数字」で書く

契約社員の職務経歴書でいちばんもったいないのは、業務内容が「事務補助」「販売業務」だけで終わってしまうことです。担当していた範囲・量・頻度・工夫した点を書くと、同じ仕事でもぐっと伝わり方が変わります。

弱い書き方伝わる書き方
営業事務の補助営業担当5名の受注入力・見積書作成・納期調整を担当。月○件程度の受注を処理
販売業務全般婦人服売場で接客・レジ・在庫管理を担当。週1回の発注と売場の陳列変更を任される
電話対応通販の問い合わせ窓口で1日○件前後の電話・メールに対応。よくある質問の回答例を作りチームで共有
製造ラインの作業部品の組み付けと目視検査を担当。作業手順書の見直しを提案し、新人向けの説明役も担当

数字は、記録や記憶で確かめられる範囲で書けば十分です。正確な数がわからないときは「1日20件前後」のように幅を持たせても問題ありません。盛った数字は面接で深掘りされたときに困るので避けてください。

自己PRの例文(契約社員から正社員を目指す場合)

自己PRでは、契約社員として任されていた範囲の広がりと、正社員としてさらに任されたいことをつなげて書きます。

例文1(事務から営業事務を目指す場合)
「現職では契約社員として受発注の事務を担当し、契約更新のたびに担当する取引先を増やしてきました。入力ミスを減らすため、確認用のチェック表を自分で作り、チーム内でも使ってもらっています。今後は正社員として、受注から納品までの調整をより広い範囲で任されたいと考え、営業事務を志望しています。」

例文2(販売から店長候補を目指す場合)
「アパレル店で契約社員として3年間販売を担当し、2年目からは発注とアルバイトの新人教育も任されていました。売場づくりを考えるのが好きで、店舗全体の数字を見る立場で働きたいと思うようになりました。正社員として店舗運営に関わり、将来は店長として店づくりに責任を持ちたいと考えています。」

強み別の書き方をもっと見たい人は、職務経歴書の自己PR例文も参考にしてください。

面接で「なぜ契約社員だったのか」「なぜ正社員になりたいのか」と聞かれたら

契約社員から正社員を目指す面接では、この2つの質問がよく出ます。どちらも、答えの中身よりも「前向きに整理できているか」が見られやすい質問です。

「なぜ契約社員として働いていたのですか」への答え方

事実を短く伝え、そこで得たものと今の考えにつなげます。言い訳のように長く説明すると、かえって印象が弱くなりがちです。

背景答え方の例
正社員の募集がなかった「やりたかった仕事の募集が契約社員のみだったため、まずは経験を積もうと入社しました。3年間で○○まで任されるようになり、正社員として責任のある立場で働きたいと考えています。」
家庭の事情で時間を選んでいた「当時は家庭の事情で勤務時間を調整しやすい働き方を選んでいました。現在は環境が整い、フルタイムで長く働ける状態です。」
新卒で正社員になれなかった「新卒での就職がうまくいかず、契約社員として社会人のスタートを切りました。働く中で○○の仕事に向いていると感じ、腰を据えて取り組める正社員を目指しています。」
正社員から契約社員に移った「前職の正社員時代に体調を崩し、負担を抑えて働ける契約社員を選びました。現在は回復しており、医師からも通常勤務に問題ないと言われています。」

最後の例のように健康上の理由があった場合は、今は働くうえで問題がないことまでセットで伝えるのがポイントです。言いたくないことまで詳しく話す必要はありません。

「なぜ正社員になりたいのですか」への答え方

「安定したいから」は本音として自然ですが、それだけだと「待遇目当て」と受け取られやすくなります。仕事の面での理由を先に置き、安定は後ろに添える順番にすると伝わり方が変わります。

  • 弱い例: 「契約社員だと将来が不安なので、正社員として安定して働きたいです。」
  • 伝わる例: 「契約社員では担当できる業務に区切りがあり、取引先との調整は正社員の方の担当でした。自分で最後まで責任を持って仕事を進めたいと考え、正社員を志望しています。長く働ける環境で、経験を積み上げていきたいです。」

面接の最後に確認しておきたいこと

契約社員から正社員になるときは、「正社員なのに思っていた条件と違った」を防ぐために、面接の終盤で次のような点を確認しておくと安心です。聞き方は柔らかく、働くイメージを持ちたいという姿勢で聞けば失礼にはあたりません。

  • 「入社後、最初の半年ほどはどんな仕事から任せていただくことが多いですか」
  • 「試用期間中と本採用後で、給与や待遇に違いはありますか」
  • 「賞与や昇給は、どのような基準で決まるのでしょうか」
  • 「将来的に勤務地や部署が変わる可能性はありますか」

条件面の質問は1〜2個に絞り、仕事内容についての質問と組み合わせると、待遇ばかり気にしている印象になりにくくなります。

退職理由の伝え方全般は、面接で退職理由を聞かれたときの答え方に例文をまとめています。契約が短期間で終わった経験がある人は、短期離職の説明の仕方もあわせて読んでおくと安心です。

在職中に進める転職活動のスケジュール例|契約満了から逆算する

契約社員の転職活動は、契約満了日から逆算して組み立てると無理がありません。書類の準備、応募、面接の日程調整、入社日の相談まで考えると、満了の3〜4か月前に動き始めると余裕を持って進められます。

時期の目安やること
満了の4か月前契約書で満了日・更新上限を確認。正社員登用の可能性を社内で確かめる。希望条件を書き出す
満了の3か月前職務経歴書を作る。求人を探し、応募先を10社前後に絞る。エージェントに相談する
満了の2か月前応募と面接。更新の意思確認があれば、更新しない意思を伝えるタイミングを決める
満了の1か月前内定の承諾と入社日の調整。引き継ぎの準備
満了日退職。必要な書類(離職票・源泉徴収票など)の受け取りを確認する

更新の意思確認が早い会社では、内定が出る前に「次も更新しますか」と聞かれることがあります。その時点で転職先が決まっていないなら、正直に迷っていることを伝えて回答の期限を確認する、一度更新して転職活動を続ける、など選び方はいくつかあります。焦って更新しないと伝えてしまい、次が決まらないまま契約が終わるのがいちばん避けたい形です。

面接の日程は在職中でも組める

平日の面接が難しいときは、オンライン面接や夕方以降の時間帯に対応している企業を選ぶと進めやすくなります。公開求人のデータでも「オンライン面接可」の求人が4,373件あります(2026年10月17日時点)。シフト制で働いている人は、面接が入りそうな週だけ休みの希望を早めに出しておくと調整がしやすくなります。

よくある質問

Q. 契約社員の期間が長いと、正社員の選考で不利になりますか?

期間の長さだけで判断されるとは限りません。同じ会社で長く更新されてきたことは、「仕事ぶりを評価されて更新されてきた」と受け取られることもあります。不利になりやすいのは、何年いても仕事の範囲が変わっていないように見えるときです。更新ごとに増えた担当や任された役割を職務経歴書に書いておきましょう。

Q. 無期転換と正社員登用、どちらを目指すべきですか?

雇用期間の不安をなくすことが一番の目的なら無期転換、賞与や昇給、任される仕事の幅まで変えたいなら正社員登用か転職が合いやすいです。無期転換では、別段の定めがない限り契約期間以外の条件は直前の契約と同じなので、待遇がどうなるかは就業規則で確認してください。

Q. 契約更新を断ったら、次の会社にそれが伝わりますか?

契約満了で退職したことは職務経歴書に書くので伝わりますが、契約満了は退職理由として説明しやすいものの1つです。「契約満了を機に、正社員として働ける環境を探した」と話せば、経緯としてわかりやすく受け取られやすいです。

Q. 正社員の求人に応募するとき、今の契約社員の給与は伝えるべきですか?

応募書類や面接で現在の年収を聞かれたら、事実を答えて問題ありません。契約社員から正社員になる場合は、月給だけでなく賞与や手当を含めた年収で比べると、条件の差がわかりやすくなります。希望年収の伝え方に迷うときは、エージェントに相場感を聞くのも手です。

Q. 派遣社員の場合も、この記事の進め方は使えますか?

書類の書き方や面接での伝え方はほぼ共通です。ただ、派遣は雇用主が派遣会社なので、紹介予定派遣や派遣先での直接雇用など、使えるルートが少し違います。詳しくは派遣社員から正社員になる方法で整理しています。

Q. 30代以降の契約社員でも、未経験の職種で正社員を目指せますか?

目指せます。公開求人のデータでも、未経験歓迎で雇用形態が正社員の求人が6,803件あります(2026年10月17日時点)。これまでの経験とつながる職種を選ぶと、志望理由や活かせる経験を説明しやすくなるので、上の「つながりやすい職種」の表を参考に候補を絞ってみてください。

まとめ|契約社員の経験は「範囲」と「理由」を言葉にすれば正社員の選考で使える

  • 契約社員だったこと自体より、任されていた仕事の範囲と正社員を目指す理由の伝え方で評価が変わる
  • 正社員登用・無期転換・転職は手に入るものが違う。無期転換は別段の定めがない限り待遇が直前の契約と同じまま
  • 契約書の更新上限・満了日・無期転換の時期を確認し、今の会社での可能性と転職の選択肢を並べて比べる
  • 退職は契約満了日に合わせるのがいちばん揉めにくく、逆算して3〜4か月前から動くと無理がない
  • 事務は契約社員の求人の割合が高いので、今の経験とつながる隣の職種まで広げて探すと選択肢が増える

Re:WORKは未経験からの転職に特化した転職エージェントで、求職者の利用は無料です。オンライン面談で全国から相談でき、契約社員として積んできた経験をどの職種でどう伝えるか、今の会社に残るか転職するかの整理から一緒に考えます。求人への応募は平均10〜15社ほどで、まだ転職を決めていない段階で相談だけ利用することもできます。

Re:WORKの求人一覧から、職種や勤務地で正社員の求人を探すこともできます。未経験歓迎に絞りたい人は事務・管理の未経験歓迎求人や営業の未経験歓迎求人から見てみてください。

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この記事の執筆・監修

大林 諒

株式会社Nexly 代表取締役

未経験からの転職支援に特化した転職エージェント「Re:WORK」を運営。求職者一人ひとりに寄り添ったキャリア支援を行い、長く働けるホワイト企業への転職を実現しています。

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運営会社
株式会社Nexly
許可番号
有料職業紹介事業 28-ユ-301343
取扱求人数
13,784件以上

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