退職後の健康保険はどうする?|任意継続・国保・扶養の比べ方と期限

退職後の健康保険はどうする?|任意継続・国保・扶養の比べ方と期限

会社を辞めたあとの健康保険は、「任意継続」「国民健康保険」「家族の扶養に入る」の3つから1つを選んで、自分で手続きすることになります。期限が短く、任意継続は退職日の翌日から20日以内、国民健康保険は14日以内が目安なので、辞める前から比べておくのがいちばん安全です。

この記事では、3つの違いを表で比べたうえで、任意継続の保険料のしくみと計算例、国民健康保険の保険料と軽減制度、家族の扶養に入れる条件、ケース別の選び方、手続きの期限、保険証の扱いをまとめます。公的な条件は協会けんぽ・厚生労働省・e-Gov法令で確認したものだけを書いています。保険料は市区町村や保険者で違うので、最後は必ず窓口で確かめてください。

Re:WORKの求人データ(2026年10月17日時点・公開求人13,784件)

  • 未経験歓迎の求人 8,207件(全体の60%)
  • ブランクOK 3,216件・フリーターOK 3,793件
  • オンライン面接可 4,373件(退職後の転職活動もオンラインで進められる求人)

無料で転職相談する

退職後の健康保険は3つから選ぶ|何もしないと無保険になる

会社の健康保険(協会けんぽや健康保険組合)は、退職日の翌日に資格がなくなります(健康保険法 第36条)。日本では、公的な医療保険のどれかに入る決まりなので、次の会社に入社するまで空白がある場合は、自分で次のどれかを選びます。

  1. 任意継続:退職した会社の健康保険に、最長2年入り続ける
  2. 国民健康保険(国保):住んでいる市区町村の保険に入る
  3. 家族の健康保険の被扶養者:配偶者や親など、家族が加入している健康保険の扶養に入る

協会けんぽの案内でも、この3つが選択肢として示されています。入社日が退職日の翌日で、空白がまったくない場合は、新しい会社で健康保険に入るので、この手続きは要りません。空白が数日でも数か月でもあるときは、この記事のとおりに選びます。

3つを比べる|保険料・期限・期間・扶養の違い

項目任意継続国民健康保険家族の扶養
手続き先退職した会社の健康保険(協会けんぽなら住所地の支部)住んでいる市区町村の国保窓口家族が加入している健康保険(家族の勤務先経由が多い)
手続きの期限退職日の翌日から20日以内14日以内(国民健康保険法施行規則 第3条)家族の健康保険の指示に従う(早めに)
加入できる条件退職日までの被保険者期間が継続して2か月以上他の健康保険に入っていない人家族の健康保険の扶養条件を満たすこと
保険料の決まり方退職時の標準報酬月額×保険料率(上限あり)。在職中の本人負担のおよそ2倍世帯単位で計算。前年の所得などで決まる本人の保険料はかからない
加入できる期間最長2年就職して他の健康保険に入るまで扶養の条件を満たす間
扶養家族保険料の負担なしで入れる(条件あり)家族も各自が加入し、世帯で保険料を計算本人が家族の扶養に入る
保険料の軽減なし(上限額で頭打ち)非自発的な失業の軽減・低所得の軽減・減免などがある-

「どれが安いか」は人によって逆になります。前年の所得が高く、扶養家族が多い人は任意継続が有利になりやすく、前年の所得が低い人や、会社都合で辞めた人は国保が有利になりやすいですが、これは傾向です。実際の保険料を出して比べるのがいちばん確実です。

メリットとデメリットを並べて見る

選択肢メリットデメリット
任意継続保険者も保険の内容も変わらない。扶養家族の保険料が増えない。保険料の上限がある会社負担分も含めた全額を払う。収入が減っても保険料は下がらない。申込期限が短い
国民健康保険収入が減った年は、軽減や減免を使える可能性がある。非自発的な離職は前年の給与所得が30/100で計算される前年の所得で決まるので、辞めた年は高く感じることがある。世帯の人数が増えるほど保険料が増える。自治体で額が違い、事前に自分で試算しにくい
家族の扶養自分の保険料がかからない。手続きは家族の勤務先経由で進む収入や、失業保険の受給など、条件を満たす必要がある。条件を外れると、国保などに切り替える手続きが要る

任意継続とは|条件・保険料・期間・やめ方

任意継続は、在職中に入っていた健康保険に、退職後も続けて入れる制度です。保険証(マイナ保険証)の扱いが変わらず、扶養家族もそのまま入れる点がメリットです。

入れる条件と手続き

  • 退職日までの被保険者期間が、継続して2か月以上あること
  • 退職日の翌日から20日以内に、「任意継続被保険者資格取得申出書」を提出すること(20日目が土日・祝日の場合は翌営業日)
  • 提出先は、協会けんぽなら住所地の支部。健康保険組合の場合は、その組合です

20日を過ぎると、原則として加入できません。保険者が「正当な理由がある」と認めたときは受け付けることもありますが(健康保険法 第37条)、期限を守る前提で動いたほうが安全です。

保険料のしくみ|在職中のおよそ2倍

在職中は、保険料を会社と本人が半分ずつ負担しています。任意継続では、会社が負担していた分も含めて全額を自分で払うため(健康保険法 第161条)、毎月の保険料は退職前に給与から引かれていた額のおよそ2倍になります。

保険料は「退職時の標準報酬月額×保険料率」で決まります。標準報酬月額が32万円を超えている場合は、32万円で計算します(協会けんぽの案内)。納付は毎月10日までです。

2026年度の協会けんぽ東京支部の料率で計算した例です。健康保険料率は9.85%、子ども・子育て支援金率は0.23%(2026年4月分から)で、介護保険第2号被保険者(40〜64歳)はこれに介護保険料率が加わり、合計で11.47%+0.23%です。

退職時の標準報酬月額在職中の本人負担(折半)の目安任意継続の月額(40歳未満・全額)任意継続の月額(40〜64歳・全額)
20万円約10,080円20,160円23,400円
30万円約15,120円30,240円35,100円
32万円以上(上限)約16,128円32,256円37,440円

出典は協会けんぽの保険料額表(東京支部・令和8年3月分からの料率)です。ほかの都道府県は料率が違うので、住んでいる支部の保険料額表で確認します。健康保険組合に入っていた人は、組合によって料率や上限が違います。

保険料の払い込みと、やめるとき・資格を失うとき

最初の保険料を納期日までに払わないと、任意継続被保険者にならなかったものとみなされます(健康保険法 第37条第2項)。2回目以降も、納付期限までに払わないと資格を失います。納付書での振り込みか、口座振替かは保険者に確認します。

任意継続の資格を失うのは、次のときです(協会けんぽの案内)。

  • 就職して、他の健康保険の被保険者になったとき
  • 保険料を納付期限までに納めなかったとき
  • 後期高齢者医療制度の被保険者になったとき
  • 本人が「任意継続をやめたい」と申し出たとき
  • 亡くなったとき

「任意継続は2年間やめられない」と思われがちですが、本人が申し出れば途中でやめられます。国保のほうが安いと分かったり、家族の扶養に入れることになったりしたときは、「資格喪失申出書」を出します。資格を失った日以降は保険証が使えなくなるので、次の保険に入る日と切れ目がないようにします。

任意継続の申し込みの流れと、扶養家族がいるときの添付書類

協会けんぽの任意継続は、次の流れで進みます。健康保険組合の場合は組合ごとに様式や窓口が違うので、勤務先の担当者か組合に確認します。

  1. 申出書を用意する:「任意継続被保険者資格取得申出書」を協会けんぽのホームページからダウンロードするか、支部の窓口で受け取ります。電子申請もできます
  2. 記入する:扶養家族がいる場合は、2ページ目の「被扶養者届」も書きます。被扶養者が4人以上のときは、被扶養者届を追加で出します。退職日は、申出書の「健康保険資格喪失証明」の欄に勤務先が書く形です。この欄が入っていると、喪失情報の連携を待たずに手続きが進められます
  3. 添付書類をそろえる:扶養家族がいる場合、扶養の事実を確認する書類が要ります
  4. 期限内に提出する:退職日の翌日から20日以内に、住所地の協会けんぽ支部へ
  5. 保険料を払う:届いた納付書で、最初の保険料を納期日までに払います。ここを過ぎると任意継続にならなかったものとみなされます
  6. 資格情報のお知らせが届く:およそ2週間程度で届きます。届いたあとにマイナ保険証が使えるようになります。資格取得日は退職日の翌日なので、届くまでの間の受診も給付の対象です

扶養家族の収入を確認する書類は、次のとおりです。

扶養に入れる家族の状況添付する書類の例
収入がない市区町村が発行する直近の所得証明書、または非課税証明書
給与収入がある給与証明、源泉徴収票の写しなど
自営業・農業・不動産収入がある直近の確定申告書の写しなど
退職した人離職票、雇用保険受給資格者証の写しなど
年金収入がある年金の振込通知書、改定通知書の写しなど

書類の細かい指定は、家族の状況で変わります。申出書の案内か支部で確認します。

国民健康保険とは|保険料の決まり方と、軽減される場合

国民健康保険は、住んでいる市区町村が運営する医療保険です。会社の健康保険をやめたあと、他の健康保険に入らない人は、14日以内に市区町村の窓口で加入の届出をします(国民健康保険法施行規則 第3条)。

保険料は「世帯」で計算される

国保の保険料は、世帯単位で、世帯の被保険者ごとに「応益分(人数などに応じてかかる額)」と「応能分(所得などに応じてかかる額)」を計算して合計します(厚生労働省の案内)。具体の計算式や料率は市区町村の条例で決まるため、同じ所得でも住んでいる自治体で保険料が違います。会社員の健康保険の「扶養」にあたる仕組みはなく、家族が国保に入る場合は、一人ひとりが被保険者になります。

前年の所得をもとに計算するので、退職した年は、前年の給与が高かった人ほど、収入が減っても保険料が高めになることがあります。ここが国保でいちばん驚かれやすい点です。

保険料が軽くなる制度

  • 非自発的失業者の軽減:倒産・解雇などで辞めた人(雇用保険の特定受給資格者)や、契約期間が満了して更新されなかったなどの特定理由離職者は、前年の給与所得を30/100として保険料を計算します。軽減される期間は、離職した日の翌日の属する年度の翌年度末までです。届出には、離職理由が分かる雇用保険受給資格者証などが必要です
  • 所得が低い世帯の軽減:所得が基準を下回る世帯は、均等割・平等割が7割・5割・2割減額されます
  • 減免:災害や収入の大きな減少などで、市区町村の判断で保険料が減免されることがあります

非自発的失業者の軽減は、自分で届け出ないと適用されません。自己都合で辞めた人は対象外ですが、「正当な理由のある自己都合」と判断された特定理由離職者は対象になる場合があります。離職理由は離職票に書かれているので、失業保険の自己都合と会社都合の違いを書いた記事も確認してください。

国保の窓口に持っていくもの

  • マイナンバーカードなどの本人確認書類(マイナンバーが分かるもの)
  • 会社の健康保険をやめた日が分かる書類(健康保険資格喪失証明書、離職票など)
  • 非自発的失業者の軽減を受けるなら、雇用保険受給資格者証または離職票

必要書類は市区町村で違うので、窓口や自治体のホームページで先に確認します。

国保の概算を取るときに聞くこと・持っていくもの

国保の保険料は、自分で計算するのが難しい仕組みです。市区町村の窓口か、自治体のホームページにある保険料の試算で、概算を出してもらいます。そのときに伝える(または用意する)ものをチェックリストにします。

  • 世帯の人数と、それぞれの年齢:国保に入る人数によって、均等割の額が変わります
  • 前年の所得が分かるもの:源泉徴収票、課税証明書など。保険料は前年の所得をもとに計算されます
  • 離職理由:離職票の離職理由の欄。会社都合や契約期間満了などの場合は、非自発的失業者の軽減の対象になるか確認します
  • 40歳以上かどうか:40歳〜64歳は、介護分の保険料が加わります
  • いつから国保に入る予定か:月の途中から入る場合の保険料の数え方を確認します
  • 納め方と納期:納付書、口座振替、年間の納期の回数。初回の納付がいつになるか

子どもの医療費助成など、保険証の種類が変わると手続きが必要になる自治体の制度もあります。国保の手続きに行くついでに、助成を受けている場合は変更が要るかも聞いておくと二度手間になりません。

家族の扶養に入る|保険料ゼロで入れる条件

配偶者や親などが会社の健康保険に入っている場合、その被扶養者になれば、自分の保険料はかかりません。ただし、扶養に入るには条件があります。協会けんぽの案内では、2026年4月1日以降の収入要件は次のとおりです。

  • 労働契約で定められた賃金(諸手当・賞与を含む)から見込まれる年間収入が130万円未満で、ほかの収入が見込まれないこと
  • 同じ世帯の場合は、被保険者の年間収入の2分の1未満であること
  • 別世帯の場合は、被保険者からの援助による収入額より少ないこと
  • 認定される人が60歳以上、または障害厚生年金を受けられる程度の障害者の場合は180万円未満、19歳以上23歳未満(配偶者を除く)の場合は150万円未満

失業保険(基本手当)を受け取る間は、その金額が収入として扱われる場合があります。基本手当を受けている間に扶養に入れるかどうかは、家族が加入している健康保険ごとに取扱いが違います。「失業保険をもらうなら扶養に入れない」と思い込まず、家族の勤務先を通じて、加入している保険者に確認します。

配偶者の扶養に入る場合は、年金の手続きも関係します。20歳以上60歳未満の配偶者が会社員(厚生年金加入者)の扶養に入ると、国民年金の第3号被保険者になり、自分で国民年金保険料を払う必要がなくなります。届出は配偶者の勤務先で、扶養に入った日から14日以内です(日本年金機構)。

ケース別|どれを選ぶか

あなたの状況考え方の目安
家族の扶養に入れる条件を満たす保険料がかからないので、第一候補。家族の勤務先に、失業保険の扱いも含めて確認する
次の就職が決まっていて、入社まで1〜2か月国保か任意継続。短期間なので、国保の保険料の月割額と、任意継続の月額を比べる。任意継続は就職すれば資格を失う
前年の給与が高く、扶養家族が多い任意継続は上限があり、扶養家族の保険料が増えない。国保は世帯の人数と所得で増えるため、任意継続が安くなることがある
倒産・解雇・契約満了などで辞めた国保の非自発的失業者の軽減を使うと、前年の給与所得が30/100で計算される。まず国保の概算を出して比べる
退職後に収入がほとんどなくなる国保の軽減・減免が使える可能性がある。任意継続は収入に関係なく退職時の報酬で決まる
治療中で、今の保険証を使い続けたい任意継続なら保険者が変わらない。国保でも通院は続けられるが、切れ目が出ないよう手続きの日を逆算する
転職活動が長引きそう任意継続は最長2年。途中で国保に切り替えることもできる。保険料の変化を半年ごとに見直す

期限内に比べるための手順

  1. 退職前に、勤務先の担当者か健康保険の窓口に、自分の標準報酬月額を聞く(給与明細や、健康保険の通知書でも分かる)
  2. 協会けんぽの保険料額表で、任意継続の月額を計算する
  3. 市区町村の国保窓口か自治体のホームページで、国保の保険料の概算を聞く(前年の所得が分かる書類があると正確)
  4. 家族が会社員なら、扶養に入れるかを家族の勤務先を通じて確認する
  5. 非自発的失業者の軽減を使える離職理由かを、離職票で確かめる
  6. 退職日の翌日から20日以内に、選んだ手続きをする

任意継続は、いったん申し込むと「最初の保険料を払う」ところで確定します。迷う場合は、退職前か、退職日の翌日から数日以内に国保の概算を取っておくと、20日の期限までに落ち着いて比べて決められます。

転職先が決まっているとき・空白が短いとき

次の会社の入社日が決まっていて、空白が短い場合の考え方です。

  • 入社日が退職日の翌日:健康保険の空白がないので、新しい会社の手続きだけです。前の会社の健康保険証は返却不要です(有効期限内の資格確認書がある場合だけ返します。健康保険組合は組合の案内に従います)
  • 空白が数日〜1か月程度:その間も医療保険に入っている必要があります。家族の扶養に入れればそれが簡単です。入れない場合は国保か任意継続になります。入社後に国保をやめる手続きを忘れないようにします
  • 入社が決まっているが数か月先:任意継続は、就職して他の健康保険に入った時点で資格を失うので、短期間でも使えます。ただし保険料は月額ベースなので、国保と比較します

入社のタイミングは、前の会社を辞める時期の決め方とも関係します。内定後の退職の流れは内定から退職までの手続きをまとめた記事、有給消化の期間に転職活動を進めていいかは有給消化中の転職活動の記事で書いています。在職中に動くか辞めてから動くかの判断は、在職中と退職後の転職活動を比べた記事も参考になります。

手続きの期限と順番|日付・時系列・失業保険との重なり

手続きの期限を日付で整理する

期限は「退職日の翌日」から数えます。退職日が3月31日の場合の例です。

手続き起算日期限メモ
国民健康保険の加入4月1日14日以内(4月14日ごろ)市区町村の窓口。遅れると、さかのぼって加入して保険料を払う扱いになることがある
任意継続の申し込み4月1日20日以内(4月20日)20日目が土日祝なら翌営業日。保険者に届く日の扱いは保険者に確認
家族の扶養の手続き4月1日家族の勤務先の指示による必要書類があるので早めに連絡する
国民年金の加入(第1号)4月1日14日以内健康保険とは別の手続き

14日と20日という数字は、似ていても役所が別なので、国保のほうが先に期限が来る点に注意します。国保と任意継続で迷うときは、先に両方の概算を取って比べてから、どちらか1つに決めます。医療保険に二重に入ることはできないので、すでに一方に入ったあとで切り替えるときは、切り替える日を窓口に伝えて、切れ目や重なりが出ないようにします。

退職前後の手続きの順番|時系列チェックリスト

時期やること
退職の2週間前まで標準報酬月額を確認する。任意継続の月額を協会けんぽの保険料額表で計算する。家族が会社員なら、扶養に入れるか確認を始める
退職日まで有効期限内の資格確認書や、扶養家族の分の保険証関係を返す。離職票の発行を会社に確認する(国保の軽減や失業保険に使う)。国保の概算を市区町村で聞く
退職日の翌日会社の健康保険の資格が切れる。受診の予定があれば、新しい保険で受診できる日を確認する
翌日から14日以内国保に入る場合の届出。国民年金の手続きも同じ時期(14日以内)
翌日から20日以内任意継続に入る場合の申し込み。最初の保険料の納付期日を確認する
入社後国保の脱退届、任意継続の資格喪失の確認、新しい保険証(マイナ保険証・資格確認書)の登録を済ませる

失業保険の手続きと同じ時期に動く|離職票を軸に進める

退職後の健康保険の手続きと、失業保険の手続きは、同じ時期に重なります。離職票が届くのを待たずに保険の期限が来るので、順番を決めておくと混乱しません。

  1. 退職後、会社から離職票などの書類が届く(会社はハローワークに退職の手続きをします)
  2. 国保や任意継続の期限内に、保険を決めて手続きする(離職票がなくても、退職日が分かる書類があれば進められることが多い)
  3. 離職票が届いたら、ハローワークで求職の申込みと、失業保険の手続きをする
  4. 国保の軽減の対象になる離職理由なら、市区町村に離職票や受給資格者証を見せて、軽減の手続きをする

離職票が届かないときは、会社、住所地のハローワークの順に相談します。失業保険の金額と日数はハローワークの案内で確認できます。ここでは、健康保険の期限は離職票を待たないという点だけ押さえてください。

ハローワークでの求職の手続きは、求職者マイページの使い方を先に見ておくと進めやすくなります。辞めてから転職活動をする場合、仕事から離れた期間の説明が気になる人は、空白期間の説明方法も参考になります。仕事を探す側では、ブランクがあっても応募しやすい求人をRe:WORKの求人一覧から探せます。

健康保険のほかに年金や税金など、退職後に必要な手続きを期限順に並べた退職後にやることのチェックリストもあります。

保険証の返却とマイナ保険証|退職時に気をつけること

2025年12月2日以降、従来の健康保険証は使えなくなり、マイナ保険証か資格確認書を使う仕組みになっています。協会けんぽの案内では、退職時の扱いは次のとおりです。

  • 健康保険証、資格情報のお知らせ、有効期限が切れた資格確認書は返却不要(自分で破棄する)
  • 有効期限内の資格確認書は、退職日までしか使えないので、扶養家族の分も含めて勤務先に返す
  • 退職日の翌日以降に、前の保険で受診すると、協会けんぽが負担した分(総医療費の7〜9割)をあとで返すことになる

退職日の翌日から次の保険に入るまでに時間がかかり、その間に受診が必要になったときは、いったん全額を自己負担して、あとで保険者に療養費の支給を申請する方法があります。任意継続の場合は、「資格情報のお知らせ」が届くまでの間も給付の対象になり、全額を支払ったときは療養費支給申請書を支部に出します。

マイナ保険証が使えるようになるまで、手続きの内容によって日数がかかります。通院の予定があるときは、手続きを早めに済ませて、保険者に使える時期を確認します。

よくある失敗と、防ぎ方

失敗防ぎ方
任意継続の最初の保険料を払い忘れ、加入が成立しなかった納付書が届いたら納期日をカレンダーに入れ、口座振替の可否を保険者に聞く
国保の届出が遅れ、あとからまとめて保険料を払うことになった退職日が決まったら、市区町村の窓口に14日以内に行く予定を入れる
家族の扶養に入れると思っていたが、収入の条件で認定されなかった退職前に、家族の勤務先を通じて要件を確認する。失業保険の扱いも一緒に聞く
任意継続のほうが高いと分かったが、そのまま2年払い続けた本人の申し出でやめられるので、半年ごとに国保の保険料と比べ直す
就職したのに、国保や任意継続の手続きを残した入社したら、国保の脱退届を出す。任意継続は他の保険に入った時点で資格を失うので、通知を確認する
退職日の翌日に、前の会社の資格確認書で受診した有効期限内の資格確認書は退職日までしか使えない。新しい保険の準備が整うまでは、窓口で相談する

よくある質問

Q. 任意継続と国民健康保険はどちらが安いですか?

人によって違うので、一律には言えません。任意継続は退職時の給与(標準報酬月額)で決まり、上限があります。国保は前年の所得と世帯の人数で決まり、自治体で料率が違います。退職前に両方の概算を出して比べるのが確実です。非自発的な離職の人は、国保の軽減を含めて比べます。

Q. 任意継続の20日の期限に間に合わなかったらどうなりますか?

原則として任意継続には入れません。保険者が正当な理由があると認めたときは受け付けることもあります(健康保険法 第37条)。まずは国保か家族の扶養で保険を切らさないようにして、任意継続を希望する理由があれば保険者に相談します。

Q. 任意継続を途中でやめて国保に変えられますか?

変えられます。協会けんぽの案内では、本人が任意継続をやめたい旨を申し出れば、2年の途中でも資格を失えるとされています。資格喪失日以降は保険証が使えないので、国保の加入日と合わせて手続きします。

Q. 退職してすぐ国保に入らないと、さかのぼって払うことになりますか?

国保は、他の保険を抜けた日にさかのぼって加入する扱いになることがあり、手続きが遅れると、その期間の保険料を払うことになる場合があります。細かい扱いは市区町村で違うので、窓口で確認します。

Q. 失業保険をもらうと家族の扶養には入れませんか?

一律には決まっていません。基本手当を受ける間の扶養の扱いは、家族が加入している健康保険ごとに違います。受給する日額や期間を伝えて、家族の勤務先経由で保険者に確認してください。

Q. 次の会社に入ったら、国保や任意継続はどうなりますか?

任意継続は、他の健康保険の被保険者になった時点で資格を失います。国保は、新しい会社の保険に入ったあとに、市区町村で脱退の届出をします。届出を忘れると国保の保険料が続けて請求されることがあります。

Q. 保険料を払えないときはどうしたらいいですか?

任意継続は、納付期限までに払わないと資格を失います。払うのが難しいときは、期限の前に保険者に相談します。国保は、収入の減少を理由とする減免の制度や、分割の相談ができる場合があるので、市区町村の窓口に相談してください。

まとめ|期限と保険料を、辞める前に比べておく

  • 退職後の健康保険は、任意継続・国民健康保険・家族の扶養の3つから選ぶ
  • 任意継続は退職日の翌日から20日以内、国保は14日以内が目安。国保のほうが先に期限が来る
  • 任意継続は全額自己負担で在職中のおよそ2倍。標準報酬月額32万円が計算の上限で、本人の申し出で途中でやめられる
  • 国保は世帯単位で前年の所得をもとに計算し、会社都合などの離職は軽減がある。保険料は自治体で違う
  • 家族の扶養に入れば保険料はかからない。失業保険を受ける間の扱いは保険者ごとに確認する

Re:WORKは、未経験からの転職に特化した転職エージェントです。辞めてから転職活動をするか、在職中に進めるかで迷っているときも、状況に合う進め方と求人を一緒に確認できます。オンライン面談で全国から相談でき、相談だけでも大丈夫です。

まずは無料の転職相談から

辞めたあとの生活や、転職活動の進め方に不安があるときも、状況に合わせて一緒に整理します。

無料で転職相談する
キャリアアドバイザー

未経験からの転職、
ひとりで悩んでいませんか?

Re:WORKエージェントでは、専属のキャリアアドバイザーが
あなたに合った求人をご紹介します。相談は無料です。

無料で転職相談する 求人を探す

無料・3分で完了

あなたに向いている仕事は?

20問の質問に答えるだけで、あなたの強みと適職が分かります。

適職診断を受ける

この記事の執筆・監修

大林 諒

株式会社Nexly 代表取締役

未経験からの転職支援に特化した転職エージェント「Re:WORK」を運営。求職者一人ひとりに寄り添ったキャリア支援を行い、長く働けるホワイト企業への転職を実現しています。

未経験からの転職の全体の流れは「未経験からの転職の始め方」にまとめています。

運営会社
株式会社Nexly
許可番号
有料職業紹介事業 28-ユ-301343
取扱求人数
13,784件以上

転職ノウハウの関連記事

未経験歓迎の求人に興味がありますか?
未経験OKの求人を多数掲載しています。

未経験歓迎の求人を探す
無料で転職相談(約1分) 適職診断