職業訓練とは|公共職業訓練と求職者支援訓練の違い・受講の流れと給付金

職業訓練は、仕事に必要な知識や技術を、国の制度として無料で学べる仕組みです。受講料はかからず(テキスト代などは自己負担)、雇用保険を受けている人は失業保険をもらいながら、受けていない人も条件を満たせば月10万円の給付金を受けながら通えます。
この記事では、ハローワークで申し込む「公共職業訓練」と「求職者支援訓練」の違い、コースの種類、受講できる人の条件、受講中にもらえるお金、失業保険との関係、申し込みから受講開始までの流れをまとめます。数字や条件は厚生労働省・ハローワークの案内で確認したものだけを書き、地域や時期で変わる部分はそう書いています。
Re:WORKの求人データ(2026年10月17日時点・公開求人13,784件)
- 未経験歓迎の求人 8,207件(訓練を受けなくても応募できる求人が全体の60%)
- 研修制度充実 6,190件・資格取得支援制度や資格手当あり 5,139件
- ブランクOK 3,216件(仕事から離れていた期間があっても応募しやすい求人)
職業訓練とは?国が用意している無料の学び直しの仕組み
職業訓練は、仕事を探している人が就職に必要な知識や技術を身につけるための訓練です。国(厚生労働省)が「ハロートレーニング」という名前でまとめていて、窓口はハローワークです。受講料は無料ですが、テキスト代や、訓練によっては作業服・実習材料などの費用は自己負担になります。
ハロートレーニングのうち、仕事を探している人が使うのは大きく2つです。
- 公共職業訓練(離職者訓練):主に雇用保険(失業保険)を受けている人が対象。国・都道府県・民間の学校などが実施します。
- 求職者支援訓練:主に雇用保険を受けられない人が対象。厚生労働大臣が認定した民間の教育訓練機関が実施します。
この2つ以外に、在職中の人向けの訓練や、高校卒業者向けの学卒者訓練、障害のある人向けの訓練もあります。この記事では、仕事を探している人が受ける前の2つ(離職者向け)を中心に書きます。
「職業訓練」と検索すると、雇用保険の「教育訓練給付制度」(自分で講座を選び、費用の一部が戻る仕組み)が出てくることもありますが、これは別の制度です。ハローワークの職業訓練は、受講料そのものがかからない点が違います。
公共職業訓練と求職者支援訓練の違いを比べる
どちらも「無料で学べて、ハローワークで申し込む」点は同じです。違いは、対象になる人、期間、訓練をする場所、受講中の生活支援です。
| 項目 | 公共職業訓練(離職者訓練) | 求職者支援訓練 |
|---|---|---|
| 主な対象 | ハローワークの求職者で、主に雇用保険を受けている人 | ハローワークの求職者で、主に雇用保険を受けられない人(受給が終わった人も含む) |
| 訓練期間 | おおむね3か月〜2年 | 2か月〜6か月 |
| 受講料 | 無料(テキスト代などは自己負担) | 無料(テキスト代などは自己負担) |
| 実施する所 | 国のポリテクセンター、都道府県の職業能力開発校、都道府県から委託を受けた民間の学校など | 厚生労働大臣がコースごとに認定した民間の教育訓練機関 |
| 受講中のお金 | 失業保険(基本手当)に加えて、受講手当・通所手当など | 要件を満たせば、職業訓練受講給付金(月10万円)と通所手当など |
| コースの傾向 | ものづくり系の訓練から、事務・介護・情報系まで幅が広い | 基礎コースと、職種別の実践コースに分かれる |
出典は厚生労働省の案内(ハロートレーニング)です。「どちらを受けるか」を自分で選ぶというより、雇用保険を受けているかどうかで、ハローワークが案内するほうが決まると考えると分かりやすいです。雇用保険を受けていても、ハローワークが受講指示をした場合は求職者支援訓練を受けられますが、その場合の手当は失業保険側で支給されます。受けていない人が公共職業訓練を受ける場合もあります。最終的にはハローワークの窓口で、今の状況に合うコースを確認してください。
実施する場所で内容の色が違う
公共職業訓練は、実施する場所によっておおよその得意分野があります。国のポリテクセンターは、金属加工や住環境計画など、ものづくり分野の訓練が中心です。都道府県の職業能力開発校は、木工や自動車整備など地域の産業に合わせた訓練を実施しています。民間の学校に委託する訓練では、事務系、介護系、情報系などが開かれています。
求職者支援訓練は民間の教育訓練機関が運営していて、パソコンや簿記、医療事務、介護、Webデザイン、プログラミングなど、事務・サービス・IT系が目立ちます。どの学校がどのコースを開くかは時期で変わるので、実際の募集は後で書くハローワークインターネットサービスで探します。
どんなコースがある?分野ごとの例
厚生労働省の資料に載っている、代表的なコース名の例です。実際のコース名や定員は、地域と開講時期で変わります。
| 分野 | コース名の例 | 身につくこと・めざす仕事の例 |
|---|---|---|
| ものづくり系 | 金属加工科、住環境計画科、木工科、自動車整備科 | 機械加工、設計・施工、木工、整備など |
| 介護系 | 介護福祉サービス科 | 介護の基礎知識や実技など |
| 情報系 | ソフトウェアプログラマー養成科、JAVAプログラマ養成科、ネットワーク構築科、Webプログラミング科、Androidアプリ開発科 | プログラミング、ネットワーク構築、アプリ開発など |
| 医療事務系 | 医療・調剤事務科 | レセプト(診療報酬明細書)作成、受付業務など |
| 事務系 | 事務職向けの科、パソコン・簿記の科 | パソコンの基本操作、経理・総務などの事務 |
求職者支援訓練には2つのタイプがあります。
- 基礎コース:ビジネスマナーやパソコンなど、仕事全般に共通する基礎的な力を身につけるコース。期間は短めで、実践コースの前に基礎を固めたい人向けです。
- 実践コース:基礎から実際の仕事で使う力までをまとめて学ぶコース。介護、情報、営業・販売・事務、医療事務などの職種別に分かれています。
コースを選ぶときに見る4点
- 修了後に応募したい仕事が決まっているか:IT、介護、事務など、訓練内容と応募先の職種がつながっているコースを選びます。
- 資格につながるか:訓練中に取れる資格や、資格試験の受験を支援してくれるコースがあります。ただし資格が取れる=就職できる、ではないので、求人でその資格が条件になっているかも調べます。
- 通える場所か:通所手当には上限があります(後で書きます)。毎日通える距離かどうかを確認します。
- 就職支援の内容:履歴書の書き方、面接練習、職場見学、企業実習などをどこまでやってくれるかは訓練機関ごとに違います。募集案内や説明会で確認できます。
資格のことは、転職に有利な資格を未経験者向けにまとめた記事や、受験資格なしで取れる国家資格の記事も参考になります。
受講できる人の条件|雇用保険の有無・年齢・求職申込
職業訓練を受けるには、まずハローワークに求職の申し込みをしていることが前提です。求職申込をして、窓口での職業相談を受け、ハローワークが「訓練が就職に役立つ」と認めたうえで受講の案内(あっせん)をします。申し込みだけ先にして、後から相談、とはできません。
公共職業訓練(雇用保険を受けている人)
- ハローワークの求職者であること(雇用保険を受けている人が主な対象)
- 早期の就職を目指していて、ハローワークが公共職業訓練の受講を特に必要と認めること(これを「受講指示」といい、雇用保険を受けている人が受講指示を受けると手当の上乗せなどがあります)
求職者支援訓練(雇用保険を受けられない人)
厚生労働省の案内では、求職者支援制度の職業訓練受講給付金を受けながら訓練を受けるには、次の4つが基本の要件です。
- ハローワークに求職の申込みをしていること
- 雇用保険の被保険者や受給資格者ではないこと
- 労働の意思と能力があること
- ハローワークが、職業訓練などの支援が必要だと認めたこと
対象になる人の例として、厚生労働省は次のような人を挙げています。
- 雇用保険の適用がなかった離職者(加入期間が足りなかった人など)
- フリーランスや自営業を廃業した人
- 雇用保険の受給が終わった人
- パートタイムで働きながら正社員への転職を目指す在職者(収入が一定額以下の場合)
学校を卒業したあと就職できなかった人(学卒未就職者)や、親や配偶者と同居していて世帯収入がある人は、給付金は出ないものの、無料で訓練だけ受けられる場合があります。給付金の対象になるかどうかは次の見出しで説明します。
年齢の上限は、厚生労働省の案内に明記が見当たらなかったため、この記事では書きません。コースによって、年齢や経験の条件が付くことがあります。気になる場合は、希望するコースの募集案内を確認してください。
受講中にもらえるお金|雇用保険の人と、受けられない人の違い
訓練を受けている間の生活費は、雇用保険を受けているかどうかで変わります。
| 状況 | もらえるお金 | 金額・上限 |
|---|---|---|
| 雇用保険を受けていて、受講指示を受けた | 基本手当(失業保険) 受講手当 通所手当 | 基本手当は離職前の賃金に応じた額 受講手当は日額500円(40日分まで) 通所手当は交通費(上限あり) |
| 雇用保険を受けられず、要件を満たす | 職業訓練受講給付金 (職業訓練受講手当・通所手当・寄宿手当) | 受講手当は月10万円 通所手当は定期券などの額(月上限42,500円) 寄宿手当は月10,700円 |
受講手当の日額500円と40日分までという上限は、ハローワーク(愛知労働局の案内)の記載です。通所手当の上限額や、寄宿手当の細かい要件はハローワークで確認してください。
職業訓練受講給付金をもらえる人の要件(月10万円)
厚生労働省の案内にある要件は次のとおりです。すべて満たす必要があります。
- 本人の収入が月8万円以下
- 世帯全体の収入が月30万円以下
- 世帯全体の金融資産が300万円以下
- 現在住んでいる土地・建物以外に、土地・建物を持っていない
- 訓練の実施日すべてに出席する(やむを得ない理由で欠席し、それを証明できる場合でも、8割以上の出席が必要。育児・介護をしている人や基礎コースの受講者は、証明できない場合も含めて8割以上)
- 世帯の中に、同時にこの給付金を受けて訓練を受けている人がいない
- 過去3年以内に、偽りなどの不正で国の給付を受けていない
- 過去6年以内に、職業訓練受講給付金の支給を受けていない
本人の収入が月12万円以下で世帯収入が月34万円以下などの場合は、月10万円の受講手当は出なくても、通所手当だけ受けられる場合があります。
この給付金は、出席が条件です。たとえば「体調が悪くて休みがちになる」「アルバイトを入れすぎて欠席する」と、8割を切って支給が止まることがあります。訓練に通い始める前に、1か月の生活費を書き出して、10万円で足りるか、足りない分をどうするかを決めておくと安心です。
失業保険との関係|給付制限の解除と、給付日数が終わっても続く手当
雇用保険を受けている人が公共職業訓練の受講指示を受けると、失業保険の面でも次の3つの扱いがあります(ハローワークの案内)。
- 所定給付日数分の支給が終わったあとも、訓練が終わる日まで基本手当が支給される(訓練延長給付)
- 訓練を受けた日について、1日500円の受講手当が支給される(40日分まで)
- 訓練施設に通うための通所手当が支給される
さらに、自己都合で辞めて給付制限期間(失業保険がすぐに出ない待ち期間)にある人も、ハローワークの指示で公共職業訓練を受ける場合は、訓練を受ける期間とそのあとは給付制限が適用されません(雇用保険法 第33条第1項)。訓練が始まる日から手当を受けられる形です。自己都合退職の給付制限は、退職日が2025年4月1日以降なら原則1か月です。1か月でも、その間の生活費が出るのは大きいので、訓練を受けるつもりなら早めに相談します。
受講指示を受けられる条件は「残りの給付日数」
受講指示は、訓練が始まる時点で失業保険の支給残日数が一定以上ある人が対象です。条件は「所定給付日数の3分の2の日数分の支給を受け終わる日までに開講する訓練」で、所定給付日数が240日以上の人は150日分の支給を受け終わる日まで、とされています。
愛知労働局の資料(給付制限が2か月だった時期のもの)にある、給付制限がある人の目安を表にします(給付制限がある場合の、訓練開始日時点の支給残日数)。給付制限が1か月になった現在の取扱いは、ハローワークで確認してください。
| 所定給付日数 | 支給を受けられる上限の日数 | 訓練開始日の前日分まで支給したあとの残日数(給付制限あり) |
|---|---|---|
| 90日 | 60日 | 31日以上 |
| 120日 | 80日 | 41日以上 |
| 150日 | 100日 | 51日以上 |
| 180日 | 120日 | 61日以上 |
| 210日 | 140日 | 71日以上 |
| 240日 | 150日 | 91日以上 |
給付制限がない人の条件は、この表と少し違います。自分の場合に受講指示を受けられるかは、受給資格者のしおりと窓口で確認します。失業保険の給付日数が残っているうちに相談するほど、選べる訓練が増えます。給付日数の考え方は、失業保険の自己都合と会社都合の違いを書いた記事にまとめています。
失業保険を受けていない人の場合
雇用保険を受けられない人は、失業保険の代わりに前の見出しの職業訓練受講給付金を使います。自己都合で辞めた人が「給付制限の1か月が待てない」ときは、受講指示を受ける方法があります(受けられるかどうかは、ハローワークが訓練の必要性を判断します)。給付制限のあいだの生活費に不安がある場合は、先にハローワークで訓練の相談をしてみてください。
2025年4月以降の「教育訓練を受けた人の給付制限解除」は別の制度
2025年4月以降は、ハローワークの職業訓練とは別に、リ・スキリングのための教育訓練などを受けた(受けている)場合に給付制限が解除される取扱いもあります。解除の申し出には、訓練実施施設の開始日の証明書が必要です。対象になる教育訓練の範囲は厚生労働省のリーフレットで決まっているので、受けたい講座がある場合は、申し込む前にハローワークに確認してください。
失業保険の金額や給付日数の計算は、基本手当日額と給付日数の早見表の記事で確認できます。
申し込みから受講開始までの流れ|相談・選考・合否
職業訓練は、窓口に行ってその日に申し込める仕組みではありません。大阪のハローワークの案内では、申し込みまでに原則3回の相談が必要で、初回の相談では申し込めないとされています。地域や時期で細部は違うので、以下は大まかな流れです。
- 求職申込・職業相談:ハローワークで求職の登録をして、訓練の制度や内容の説明を受けます。訓練が必要かどうかを一緒に確認します。
- コースを探す:ハローワークインターネットサービスで、都道府県・分野・募集期間・訓練期間から開講コースを検索できます。訓練校の説明会や見学を勧められる地域もあります。
- 受講申込書の交付・提出:受講するコースを決めたら、受講申込書を受け取って、募集締切日までに提出します。写真(3×4cm)が必要です。締切の当日は受付時間が限られることが多く、最終日に行くと受け付けてもらえない場合もあります。
- 選考:訓練校が行います。筆記試験(学力検査)や面接、書類選考があります。筆記は学科試験、面接は訓練校で行われるのが一般的です。出題の範囲や配点はコースごとに違うので、募集案内や説明会で確認します。
- 合否の通知:訓練校から郵送などで結果が届きます。不合格でも、別のコースに申し込める地域があります。
- ハローワークでの手続き:合格しても、ハローワークで手続き(受講あっせん)を受けなければ訓練は受けられません。求職者支援訓練では就職支援計画書の交付が必要です。公共職業訓練では、地域によっては入校日の前日にハローワークで手続きをします。
- 受講開始:手続きが済めば、訓練が始まります。
相談から開講まで、募集期間や選考日のスケジュールによって1か月以上かかることもあります。「今月中に受けたい」と思っても間に合わないことがあるので、受講したい訓練が見つかったら、募集期間を早めに確認します。
オンラインで探すなら、ハローワークインターネットサービス
開講コースの一覧は、ハローワークインターネットサービスの職業訓練の検索から見られます。ハローワークの求職者マイページの使い方をあわせて押さえておくと、求職登録と相談予約が進めやすくなります。ハローワークと転職エージェントの使い分けは、ハローワークと転職エージェントを比べた記事にまとめています。
申し込み前に準備しておくものと、訓練中の家計チェック
訓練の相談と申し込みで慌てないために、先にそろえておくものと、生活費の見通しを整理しておきます。持ち物はハローワークや訓練校が指定するものが優先なので、以下は目安です。
| 場面 | 準備するものの例 |
|---|---|
| ハローワークでの相談 | ハローワークカード(求職登録済みの場合)、雇用保険受給資格者証(受給中の人)、これまでの職歴のメモ、筆記用具 |
| 受講申込書の提出 | 写真(縦3cm×横4cm)、訓練校が指定する書類、募集締切日までの余裕 |
| 訓練校の選考 | 受験票や案内に書かれた持ち物、筆記用具、面接用の服装、交通手段と所要時間の確認 |
| 受講開始 | テキスト代、通学用の定期券の準備(通所手当を受ける場合は申請書類)、案内にある実習用の持ち物 |
訓練中の1か月の収支を先に書き出す
給付金の月10万円や、失業保険の基本手当だけで足りるかを、通い始める前に確認します。次の項目を書き出して、足りない月は何で補うかを決めておきます。
- 固定費:家賃、水道光熱費、通信費、保険料
- 訓練に関する費用:テキスト代、実習材料費、通学の交通費のうち手当で出ない分
- 公的な保険料:国民年金保険料は、収入が減ったときに免除や納付猶予を申請できる制度があり、退職による特例では本人の前年所得をゼロとして審査されます(日本年金機構)。国民健康保険の保険料の軽減は、お住まいの市区町村で確認します
- アルバイトの扱い:給付金を受ける場合は本人の収入が月8万円以下という要件があり、失業保険を受けている場合は働いた日の申告が必要です。収入を得る前にハローワークへ相談します
選考で聞かれること・見られること|面接の答え方
訓練校の選考は、就職の面接とは少し違います。「この人はこの訓練を最後まで受けて、就職につなげられるか」が見られます。聞かれやすいことと、答えの組み立て方の例です。
| 聞かれやすいこと | 答えに入れること |
|---|---|
| なぜこの訓練を受けたいのですか | これまでの仕事や状況、なぜこの分野に決めたか、訓練後にどんな仕事に就きたいか |
| 修了後はどんな仕事に就きたいですか | めざす職種・業種。求人を見て調べたことがあれば具体的に |
| これまでの経験は | 職歴の要点と、訓練内容につながる経験(なければ、自分で勉強した内容) |
| 最後まで通えますか | 通学時間、家庭の事情、体調、アルバイトとの両立。出席が前提なので、はっきり答える |
| 就職活動はどうしていますか | 応募状況、ハローワークでの相談内容。訓練と並行して動く意思があること |
答え方の例です。
- 「前職は販売で、入力や数字の管理を任される機会が多くなり、事務の仕事に興味を持ちました。この訓練でパソコンと簿記を基礎から学んで、一般事務の仕事に就きたいと考えています。」
- 「介護の仕事に就きたいと考え、求人を見たところ、資格を持っている人の採用が多いと分かりました。この訓練で介護の基礎と実技を学び、現場で働けるようになりたいです。」
志望理由が「失業保険が切れるから」「なんとなく手に職を付けたい」だけだと、意欲が伝わりにくくなります。ただ、お金や期限の事情があること自体を隠す必要はありません。事情を伝えたうえで、訓練を終えたあとの就職の見通しを話せるようにしておきます。就職の面接での志望動機の考え方は、面接で志望動機を聞かれたときの答え方の記事が参考になります。
受講中の過ごし方と、並行してやっておく就職活動
訓練期間中も、求職活動は続けます。失業保険を受けている人は、受講指示を受けていても、ハローワークの認定日に報告が必要です。出席の扱いや欠席の連絡の仕方は、訓練校とハローワークの両方のルールがあるので、入校時に配られる案内を確認してください。
訓練の期間中にやっておきたいこと
- 出席を最優先にする:給付金を受けている人は、出席率が8割を切ると支給が止まることがあります。欠席・遅刻の連絡先と、やむを得ない理由の証明書類を確認しておきます。
- 修了の3か月ほど前から応募を始める:訓練は修了してから探すと空白期間が空きます。訓練機関によっては、修了前から求人紹介や職場見学の機会を用意しています。
- 履歴書・職務経歴書に「訓練」を書く:訓練の名前、期間、学んだ内容を職歴や学歴の欄に書きます。空白期間があるときの説明方法も、訓練を受けた期間を活かして話せます。
- 求人票で「訓練内容が活きるか」を確認する:資格や使えるツールが条件になっている求人を、早めに知っておきます。
Re:WORKでは、訓練を受けた内容を面接でどう話すかを、無料の転職相談で一緒に考えることができます。
訓練を受けるか、先に就職するか|ケース別の考え方
職業訓練は、無料で学べる反面、開講日と選考日に合わせて動く必要があり、数か月は通うことになります。すぐに働くほうがいい人もいます。判断の目安を表にします。
| 状況 | 考え方 |
|---|---|
| めざす職種が決まっていて、その仕事で資格や技術が必須 | 訓練を受ける価値が高い。介護、IT、医療事務、設備・整備系など |
| 未経験でも応募できる求人が多い職種に就きたい(営業、販売、製造など) | 訓練を受けなくても応募できる。先に応募しつつ、必要なら訓練を併用する |
| 貯金が少なく、失業保険もすぐ終わる | 受講指示で手当が続く仕組みが使えるか、早めにハローワークで確認する |
| 雇用保険を受けられず、収入も少ない | 職業訓練受講給付金の要件を満たすか確認する |
| パソコンが苦手で、事務職をめざしている | 基礎コースや事務系の訓練で基礎を固めると応募先が広がる |
| 家庭の事情で、毎日の通学や出席が難しい | 通えるコースがなければ、先に就職してから別の方法で学ぶ |
求人の面から見ると、Re:WORKの公開求人13,784件のうち、未経験歓迎は8,207件(2026年10月17日時点)。研修制度が充実している求人が6,190件、資格取得支援制度や資格手当がある求人が5,139件あります。「資格を取ってから就職」ではなく「入社してから資格を取る」道も選べるので、訓練が必須の職種かどうかを、求人を見て確かめてから決めるのがおすすめです。
未経験からめざせる求人は、Re:WORKの求人一覧から探せます。事務なら事務・管理の未経験歓迎求人を見てみてください。
働きながら資格を取る方法は、働きながら資格を取って転職する方法の記事にまとめています。フリーターからの就職を考えている人は、フリーターから正社員になる方法も参考になります。
よくある質問
Q. 職業訓練は本当に無料ですか?
受講料は無料です。ただし、テキスト代、実習で使う材料費、通学の交通費(通所手当の上限を超える分など)は自己負担になる場合があります。資格試験の受験料が別にかかるコースもあるので、募集案内で確認してください。
Q. 在職中でも受けられますか?
公共職業訓練と求職者支援訓練は、仕事を探している人(離職者)が対象で、ハローワークに求職の申込みをしていることが前提です。在職中でも、求職者支援制度ではパートタイムで働きながら正社員をめざす人が対象になる場合があります(収入の条件あり)。在職者向けの別の訓練(短期・有料)もあるので、窓口で確認します。
Q. 失業保険をもらいながら受けるのと、給付金をもらって受けるのは何が違いますか?
失業保険(基本手当)を受けている人は、受講指示を受けると、給付日数が終わっても訓練が終わる日まで基本手当が続きます。雇用保険を受けられない人は、条件を満たせば職業訓練受講給付金(月10万円など)を受けます。どちらも、ハローワークの手続きと、出席が条件になる点は共通です。
Q. 選考に落ちたらどうなりますか?
不合格になっても、別のコースに申し込める地域があります。募集の締切が近いコースが残っているか、ハローワークで相談してください。筆記試験がある場合に備えて、募集案内に書かれた試験の内容を先に確認しておくと安心です。
Q. 訓練の途中で就職が決まったらどうなりますか?
就職が決まったときは、訓練の担当者とハローワークの両方に連絡して、そのあとの扱い(修了前の退校、手当の精算など)を相談します。給付金を受けている場合は、就職後の支給の扱いが変わるので、自己判断で止めたり続けたりせず、先に連絡します。
Q. 何を基準にコースを選べばいいですか?
最優先は「修了したあと、応募したい求人があるか」です。コース名だけでなく、訓練内容、取得できる資格、就職支援(職場見学・企業実習・求人紹介)を見ます。迷う場合は、ハローワークの職業訓練担当と、転職の相談先の両方に聞くと、選択の幅が見えます。
Q. 訓練を受けると転職活動は不利になりませんか?
訓練を受けた期間は、履歴書に書ける学び直しの期間になります。空白期間をただ空けておくより、目的のある学び直しとして説明しやすい面があります。ただ、訓練期間が長いほど仕事から離れる期間が延びるので、訓練の期間と応募時期のバランスは考えておきます。
まとめ|職業訓練を使うかどうかの判断ポイント
- 職業訓練は国の制度で、受講料は無料(テキスト代などは自己負担)。窓口はハローワーク
- 雇用保険を受けている人は公共職業訓練、受けていない人は求職者支援訓練が主な対象。期間はおおむね3か月〜2年と、2〜6か月
- 雇用保険を受けている人は受講指示で手当が続き、受けていない人は月10万円の給付金を受けられる場合がある(要件あり・出席が条件)
- 申し込みは相談と選考を経るため、募集の締切と選考日に余裕を持って動く
- 未経験でも応募できる求人は多いので、訓練が必須の職種かどうかを求人で確かめてから決める
Re:WORKは、未経験からの転職に特化した転職エージェントです。職業訓練を受けるか、先に就職するかで迷っているときも、いまの状況に合う求人を一緒に確認できます。オンライン面談で全国から相談でき、相談だけでも大丈夫です。
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