転職エージェントの面談で聞かれること・服装・準備|やってはいけない5つのこと

結論から言うと、転職エージェントの面談で準備しておくべきことは3つです。「転職理由を1分で話せるようにしておく」「希望条件に優先順位をつけておく」「職務経歴書を事前に送っておく」。この3つができていれば、服装や言葉づかいが多少ぎこちなくても面談は問題なく進みます。
面談は選考ではありません。担当のキャリアアドバイザーが、あなたの経歴と希望を聞いて「どの求人なら通りそうか」を見立てる場です。ただし、面談でのやりとりはそのまま求人の紹介内容と推薦の仕方に反映されるので、やってはいけないことが5つあります。この記事では、面談の流れ、聞かれることと答え方、服装と持ち物、やってはいけない5つのこと、オンライン面談の注意点、面談後にやることをまとめます。
この記事でわかること
- 転職エージェントの面談で必ず聞かれる7つの質問と、答え方
- 面談の服装と持ち物(対面・オンライン・電話で違う)
- 面談でやってはいけない5つのことと、その理由
- 面談の前日までに済ませておく準備(所要30分)
転職エージェントの面談とは?目的と所要時間
転職エージェントの面談は、登録後にキャリアアドバイザーと1対1で話す最初の打ち合わせです。「キャリアカウンセリング」「初回面談」「キャリア面談」と呼ぶ会社もあります。目的は、あなたの経歴・希望・転職の事情を担当者が理解して、紹介する求人と進め方を決めることです。
多くのエージェントで所要時間は30分から1時間、形式はオンライン(ビデオ通話)か電話が中心で、対面に対応している会社もあります。費用はかかりません。職業紹介の会社は、職業安定法(第32条の3第2項)で、求職者から手数料を受け取ることが原則として禁止されているためです(例外は芸能家・モデルなど、省令で定める一部の職業に限られます)。エージェントの収入は、採用が決まったときに企業側から支払われる紹介手数料です。
ここで押さえておきたいのは、面談は「落とす」ための選考ではないという点です。ただし、面談の内容で担当者が「この人には紹介できる求人が無い」と判断すると、その後の連絡が来なくなることはあります。面談で何を話すかが、紹介される求人の量と質を決めると考えてください。
面談の流れ|5つのステップ
会社によって細部は違いますが、面談はおおむね次の順番で進みます。
| 順番 | 内容 | 目安 |
|---|---|---|
| 1. 挨拶と説明 | 担当者の自己紹介、サービスの流れと利用条件の説明 | 5分 |
| 2. 経歴の確認 | 職務経歴書をもとに、これまでの仕事内容・担当範囲・実績を確認 | 10〜20分 |
| 3. 転職理由と希望の確認 | なぜ転職するのか、職種・年収・勤務地・入社時期の希望 | 10〜15分 |
| 4. 求人の紹介 | その場で候補の求人を見せて、興味の有無を確認 | 5〜15分 |
| 5. 今後の進め方 | 書類の修正点、応募の進め方、次の連絡の約束 | 5分 |
初回の面談では求人の紹介まで行かず、経歴と希望の確認で終わることもあります。その場合は、後日メールや電話で求人が送られてきます。求人の紹介が無いまま連絡が途切れたときの動き方は、未経験向け転職エージェントの選び方|タイプ別4種類と断られない使い方で解説しています。
面談で話を聞く側であるキャリアアドバイザーの仕事の流れは、キャリアアドバイザーの記事で紹介しています。
転職エージェントの面談で聞かれること7つと答え方
聞かれることはどのエージェントでもほぼ共通です。答えを前日までに用意しておくと、面談の時間を求人の相談に使えます。
1. 転職を考えた理由
必ず聞かれます。「今の職場の何が合わなくて、次は何を変えたいのか」を1分以内で話せるようにしておきます。不満を並べるのではなく、「残業が月60時間を超えていて、次は月20時間以内の職場に移りたい」のように、事実と、次に求める条件をセットで伝えると担当者が求人を選びやすくなります。
面談の時点では、不満を正直に話して問題ありません。企業の面接で話す退職理由とは別物です。担当者は不満の中身から「避けるべき求人」を判断するので、隠すと合わない求人を紹介されます。面接向けの言い換えは、担当者が一緒に考えてくれます。面接での答え方は面接で「退職理由」を聞かれたら|好印象な答え方と例文集を参考にしてください。
2. これまでの仕事内容と実績
職務経歴書に沿って、担当した業務・規模・成果を聞かれます。数字で言えるものは数字で答えます(担当件数、売上、チームの人数、短縮した時間など)。アルバイトや短期の仕事も、聞かれたら省略せずに話します。未経験の職種に応募する場合は、前職の経験のどこが活かせるかを担当者が探す材料になるためです。
3. 希望する職種・業界
「決まっていない」と答えても構いませんが、「何でもいい」とは言わないでください(理由は後述します)。決まっていないときは、「人と話す仕事がいい」「体を動かす仕事は避けたい」のように、やりたくないことを先に伝えると担当者が候補を絞れます。
4. 希望年収
現在の年収と、希望の年収を聞かれます。「最低ライン」と「できれば」の2段階で答えるのがコツです。例えば「最低でも現状維持の350万円、できれば400万円」のように伝えます。最低ラインを高く言いすぎると紹介できる求人が減り、低く言いすぎると条件交渉で損をします。
5. 希望の勤務地・働き方
通勤可能な範囲、転勤の可否、残業・休日・勤務時間の希望を聞かれます。ここも「譲れない条件」と「できれば」に分けて伝えます。全部を譲れない条件にすると、紹介できる求人が無くなります。
6. 転職活動の状況
他のエージェントや転職サイトを使っているか、すでに応募している企業があるか、を聞かれます。正直に答えて問題ありません。複数のエージェントの併用は一般的で、担当者もそれを前提に動きます。隠すと、同じ求人に別のルートから重複して応募してしまう事故が起きます。
7. 転職の時期(いつまでに決めたいか)
在職中なら退職の見込み時期、離職中なら入社できる最短の時期を聞かれます。企業は「いつ入社できるか」を重視するので、担当者はこの答えをもとに紹介する求人を決めます。「良いところがあれば」という答えでも問題ありませんが、目安の時期があるなら伝えたほうが動きが早くなります。
面談の服装と持ち物|対面・オンライン・電話で違う
服装で面談の評価が変わることはありません。ただし、担当者は「この人を企業に推薦して大丈夫か」を見ているので、清潔感が無い服装は避けます。
| 形式 | 服装 | 持ち物・準備 |
|---|---|---|
| 対面 | オフィスカジュアルで十分。スーツの指定がある会社は事前に案内がある | 履歴書・職務経歴書(事前提出していれば不要な場合も)、筆記用具、メモ |
| オンライン | 上半身は対面と同じ。部屋着・寝起きの格好は避ける | 安定した通信環境、静かな場所、カメラと音声の事前テスト、職務経歴書の手元のコピー |
| 電話 | 指定なし | 静かな場所、職務経歴書の手元のコピー、メモ |
在職中で、仕事の合間に面談を受ける場合は、その旨を担当者に伝えておけば服装はいつもの仕事着で構いません。オンライン面談でのカメラ位置・背景・照明の整え方は、Web面接のカメラ位置・背景・照明|映りで損しない完全準備ガイドがそのまま使えます。企業の面接の服装は別の基準になるので、転職面接の服装・マナー完全ガイド【男女別】を確認してください。
転職エージェントの面談でやってはいけない5つのこと
面談で損をするパターンは、だいたい次の5つに集約されます。どれも「担当者が求人を紹介しにくくなる」か「あとで信用を失う」行動です。
1. 経歴や年収で嘘をつく
在籍期間を延ばす、年収を多めに言う、退職理由を作る、といった嘘はやめてください。入社の手続きで前職の源泉徴収票などの提出を求められる会社もあり、経歴や年収に重大な偽りが見つかると、内定の取り消しにつながることがあります。嘘が発覚すると、そのエージェントからの紹介は止まります。短い在籍期間や空白期間は、担当者が企業への説明の仕方を一緒に考えてくれるので、そのまま話して大丈夫です。
2. 「何でもいいです」と言う
希望を聞かれて「何でもいい」と答えると、担当者は求人を選べません。結果として、誰にでも送っている求人がまとめて届くか、連絡が来なくなるかのどちらかになります。決まっていないなら、「避けたい仕事」と「気になる仕事を2〜3個」だけ伝えてください。それだけで紹介の精度が変わります。
3. 希望条件を全部「譲れない」にする
年収・勤務地・休日・残業・職種のすべてを譲れない条件にすると、該当する求人がほぼ無くなります。担当者は「この人は紹介しても決まらない」と判断して、紹介が後回しになることがあります。条件は「譲れないもの1〜2個」と「できれば」に分けて伝えるのが、紹介を増やす一番の近道です。
4. 遅刻・無断キャンセル・連絡を返さない
面談の遅刻や無断キャンセル、求人の連絡に数日返事をしない、といった行動は、紹介が後回しになることがあります。エージェントは同時に多くの求職者を担当しているので、連絡が早い人のほうが求人の相談を進めやすくなります。都合が悪くなったら、前日までに連絡して日程を変えてもらえば問題ありません。面談後の連絡は、できれば24時間以内に返してください。
5. 他のエージェントで応募中の求人を隠す
複数のエージェントを使っていること自体は問題ありません。ただ、すでに応募している企業を隠していると、同じ企業に別のエージェント経由で二重に応募することになります。企業側から見ると「応募の管理ができていない人」に映り、選考で不利になることがあります。応募中の企業名は、面談で聞かれたら答えてください。
面談の前日までにやっておく準備(30分で終わる)
準備に時間をかける必要はありません。次の4つを前日までに済ませておけば十分です。
- 職務経歴書を送っておく:面談前に送ると、担当者が経歴を読んだ状態で面談が始まり、求人の話に時間を使えます。書き方に自信が無ければ、下書きのままで構いません。添削は面談後にしてもらえます
- 転職理由を1分で話せるようにする:「何が合わなくて、次は何を変えたいか」を口に出して1回練習しておきます
- 希望条件を「譲れない」「できれば」に分けてメモする:年収・勤務地・休日・残業・職種の5つについて、どちらに入るかを決めておきます
- 質問を2〜3個用意する:「未経験でも応募できる求人はどれくらいあるか」「書類の通過率を上げるために何を直せばいいか」「選考はどれくらいの期間で進むか」など、担当者にしか聞けないことを聞きます
職務経歴書の書き方は、未経験転職の職務経歴書の書き方完全ガイドにまとめています。まだ作っていない場合は、エージェントのテンプレートを使うのが早いので、面談のときに「テンプレートはありますか」と聞いてください。
オンライン面談・電話面談の注意点
いまは多くのエージェントがオンラインか電話での面談に対応しています。対面と違う点は3つです。
- 通信と音声を先にテストする:面談の5分前に接続して、カメラと音声を確認します。通信が不安定だと、話の内容より「聞き取れない」ことに時間を取られます
- 職務経歴書を手元に開いておく:画面共有で経歴を一緒に見ることが多いので、自分の手元でも同じファイルを開いておくと話が早く進みます
- 家族や同僚に聞かれない場所を選ぶ:在職中の転職活動は、職場に知られないことが大前提です。昼休みに社内から電話面談を受けるのは避けてください
オンラインでも電話でも、担当者が見ているのは「話の中身」と「連絡の返し方」です。画面映りで評価が変わることはないので、通信環境と静かな場所の2つだけ整えておけば十分です。
面談後にやること|紹介された求人への返事と、合わないときの対処
面談が終わると、数日のうちに求人の紹介と、書類の修正点の連絡が来ます。ここでの動き方で、その後の紹介の量が決まります。
- 紹介された求人には、応募しない場合も返事をする:「この求人は勤務地が合わないので見送ります」のように理由を添えて断ると、担当者が次の紹介の精度を上げられます。無視が続くと紹介が止まります
- 書類の修正は1週間以内に返す:企業の募集は締め切りがあるので、修正が遅れると応募できなくなることがあります
- 担当者が合わないと感じたら、変更を頼んでよい:連絡が遅い、希望と違う求人ばかり来る、話を聞いてくれない、と感じたら、問い合わせ窓口や会員ページから担当者の変更を依頼できます(変更の理由を書く会社が多く、希望どおりになるとは限りません)。遠慮する必要はありません
面談を受けたのに求人の紹介が無い、連絡が途切れた、という場合は、そのエージェントに合う求人が無かっただけです。別のタイプのエージェントに登録し直せば結果は変わります。選び直し方は未経験向け転職エージェントの選び方を参考にしてください。
面談のあと連絡が多すぎる、応募を急かされると感じたときの返し方は、転職エージェントの連絡がしつこいときの対処法|連絡を減らす伝え方の例文と、担当変更・退会の頼み方 で例文つきで解説しています。
転職エージェントの面談でよくある質問
Q. 面談で何を話せばいいかわかりません。準備なしで行っても大丈夫ですか?
準備なしでも面談自体は受けられます。担当者が質問して引き出してくれるためです。ただ、転職理由と希望条件の2つだけは前日に考えておくと、面談の時間を求人の相談に使えます。この記事の「面談の前日までにやっておく準備」の4つを済ませれば十分です。
Q. 面談で落とされることはありますか?
面談は選考ではないので、合否はつきません。ただし、経歴と希望に合う求人がそのエージェントに無い場合は、紹介してもらえなかったり、その後の連絡が来なくなったりすることはあります。これはあなたの評価ではなく、求人の有無の問題です。
Q. 面談で不満や本音を話しても大丈夫ですか?
大丈夫です。むしろ話したほうが、合わない求人を避けられます。担当者には職業安定法(第51条)で守秘義務が課されていて、面談で聞いた内容をあなたの同意なく企業に伝えることはありません。企業に伝える内容が気になるときは、先に担当者へ確認しておくと安心です。企業の面接でどう言い換えるかは、担当者と一緒に考えます。
Q. 面談は何回ありますか?
初回の面談は1回です。その後は、求人の紹介や書類の修正、面接対策を電話・メール・チャットで進めるのが一般的です。面接の前に、企業ごとの対策として短い打ち合わせが入ることがあります。
Q. 複数のエージェントの面談を同じ週に受けてもいいですか?
問題ありません。2〜3社の面談を同じ時期に受けて、担当者の対応と紹介される求人を比べるのは一般的な使い方です。応募中の企業名だけは、それぞれの担当者に正直に伝えてください。併用のコツは転職エージェントとは?使い方・メリット・選び方を徹底解説にまとめています。
まとめ|面談は「転職理由」「希望の優先順位」「職務経歴書」の3つで決まる
- 面談は選考ではなく、担当者が「どの求人なら通るか」を見立てる場。費用はかからない
- 聞かれるのは、転職理由・仕事内容・希望職種・希望年収・勤務地と働き方・活動状況・時期の7つ
- 服装はオフィスカジュアルで十分。オンラインは通信と静かな場所、電話は職務経歴書のコピーを手元に
- やってはいけないのは、嘘・「何でもいい」・全部譲れない・遅刻と無視・応募中の求人を隠す、の5つ
- 前日に30分で、職務経歴書の送付・転職理由の練習・条件の仕分け・質問の用意を済ませる
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