失業保険はいくら・何日もらえる?|基本手当日額の計算と給付日数の早見表

失業保険(雇用保険の基本手当)は、退職前6か月の賃金から出した「賃金日額」のおよそ5〜8割が1日分(基本手当日額)になり、それが90〜330日分(難しい就職困難者は最大360日分)もらえるしくみです。金額には年齢別の上限があり、日数は辞めた理由、年齢、雇用保険に入っていた年数で決まります。
この記事では、2026年8月1日に改定された基本手当日額の上限と下限、賃金日額から日額を出す計算の流れ、月給別の目安、給付日数の早見表(自己都合・会社都合)、受給期間と延長、一度もらうと加入期間がリセットされる話をまとめます。自己都合と会社都合の違いや再就職手当は、こちらの記事にまとめているので、ここでは金額と日数に絞ります。数字は厚生労働省とe-Gov法令で確認したものです。
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失業保険の金額は「日額×日数」で決まる
失業保険で受け取る総額は、次の式で決まります。
- 総額の目安 = 基本手当日額 × 所定給付日数
- 基本手当日額 = 賃金日額 × 給付率(約50〜80%)
- 所定給付日数 = 辞めた理由・年齢・雇用保険に入っていた期間で決まる日数(90〜360日)
実際には、4週間に1度の「失業の認定」を受けた日数分が、まとめて振り込まれます。金額は人によって大きく違うので、まず自分の賃金日額を出すことが最初の一歩です。
手続きの流れ(離職票、ハローワークでの申込み、待期期間、給付制限)や、自己都合と会社都合の違い、再就職手当は、転職で失業保険はもらえるかを書いた記事にまとめています。この記事は金額の計算と日数の確認用です。
賃金日額の出し方|退職前6か月の給与の合計÷180
賃金日額は、退職前6か月に支払われた賃金の合計(賞与などを除く)を180で割った額です(雇用保険法 第17条)。
- 対象になる賃金:残業代、通勤手当、各種手当を含む「税金や保険料が引かれる前の総支給額」
- 対象にならない賃金:ボーナス(3か月を超える期間ごとに支払われる賃金)
- 6か月:離職日から数えて、賃金の支払いの対象になった日数が11日以上ある月を6か月分
退職前の給与明細を6か月分並べて、総支給額(ボーナスを除く)を足し、180で割れば出ます。離職票-2にも、同じ賃金の欄が書かれています。
たとえば、月給(ボーナスなし)が毎月25万円なら、6か月で150万円、これを180で割って、賃金日額は約8,333円です。
賃金日額に入るもの・入らないもの
| 項目 | 入るか | メモ |
|---|---|---|
| 基本給 | 入る | 税金・保険料を引く前の額 |
| 残業代・深夜手当 | 入る | 月によってばらつく場合も、そのまま合計する |
| 通勤手当・役職手当・住宅手当 | 入る | 毎月支払われる手当 |
| ボーナス | 入らない | 3か月を超える期間ごとに支払われる賃金は対象外 |
| 退職金 | 入らない | 退職金は賃金とは別の扱い |
基本手当の計算は、手取りではなく総支給額が基準です。手取りで計算すると、日額が低く出てしまいます。
基本手当日額の出し方|賃金日額に給付率をかける
賃金日額に、賃金の水準に応じた給付率をかけます。賃金が低い人ほど給付率が高く、最大80%、最小で50%(60〜64歳は45%)です。
| 賃金日額(60歳未満) | 給付率の考え方 |
|---|---|
| 5,480円未満(下限は3,203円) | 80% |
| 5,480円以上13,490円以下 | 80%から50%へ、賃金が上がるほど少しずつ下がる(直線的に低下) |
| 13,490円を超える | 50% |
60〜64歳は区切りが違い、5,480円以上12,120円以下の間は給付率が下がっていく計算式(厚生労働省の資料では、2つの式のうち低いほうを採用)、12,120円を超えると45%です。区切りの金額は毎年8月1日に見直されます。上の数字は、厚生労働省の「基本手当日額の計算式及び金額」(令和8年8月1日以降)のとおりです。
60歳未満で、賃金日額が5,480円〜13,490円の間の給付率は、次の式で求めます。
- 給付率 = 0.8 − 0.3 ×(賃金日額 − 5,480)÷(13,490 − 5,480)
- 基本手当日額 = 賃金日額 × 給付率(1円未満は切り捨て)
計算が難しいと感じたら、次の「月給別の目安表」で近い金額を探してください。賃金日額の上限と下限に当たるかどうかも、先に確認しておくと計算を飛ばせます。
2026年8月1日改定|基本手当日額の上限・下限
基本手当日額には、年齢別の上限と、全員共通の下限があります。厚生労働省は、2026年8月1日から次の額に変わったと公表しています。受給中の人にも、8月1日以降の認定日に新しい日額が通知されます。
| 年齢 | 基本手当日額の上限 |
|---|---|
| 30歳未満 | 7,450円 |
| 30歳以上45歳未満 | 8,270円 |
| 45歳以上60歳未満 | 9,110円 |
| 60歳以上65歳未満 | 7,830円 |
下限(最低保障)は、全年齢で2,562円です。賃金日額にも上限と下限があり、上限を超える賃金は、計算に入りません。上限の賃金日額は、30歳未満で14,900円、30〜44歳で16,540円、45〜59歳で18,220円、60〜64歳で17,400円です。
上限があるため、月給がかなり高くても、もらえる日額は上限で止まります。30歳未満なら、1日7,450円×30日で、1か月あたり約22万円が上限の目安です。上限額は毎年8月1日に見直されます。年齢は離職の日の年齢で見ます。自分にどの額が当てはまるかは、ハローワークの通知(受給資格者証)で確認してください。
上限に当たるのは、月給いくらから?
日額の上限は、賃金日額の上限を超える人に適用されます。賃金日額の上限を30日分に直すと、月給の目安が分かります。
| 年齢 | 賃金日額の上限 | 月給(総支給)の目安 | 日額の上限 |
|---|---|---|---|
| 30歳未満 | 14,900円 | 約44.7万円 | 7,450円 |
| 30歳以上45歳未満 | 16,540円 | 約49.6万円 | 8,270円 |
| 45歳以上60歳未満 | 18,220円 | 約54.7万円 | 9,110円 |
| 60歳以上65歳未満 | 17,400円 | 約52.2万円 | 7,830円 |
月給の目安は、賃金日額に30をかけた参考値です。月給が上の額を超える人は、収入が高くても日額が頭打ちになります。反対に、月給が上限より低い人は、自分の賃金から出た額がそのまま日額になります。
計算の手順|月給25万円・自己都合・30歳の例
実際に計算してみます。退職前6か月の総支給額(ボーナスを除く)が、毎月25万円だった人の例です。
- 6か月の賃金の合計:25万円×6か月=150万円
- 賃金日額:150万円÷180=約8,333円
- 給付率:賃金日額が5,480円〜13,490円の間なので、0.8 − 0.3 ×(8,333 − 5,480)÷(13,490 − 5,480)=約0.693(69%)
- 基本手当日額:8,333円×0.693=5,775円(1円未満は切り捨て。上限7,450円より低いので、そのまま)
- 所定給付日数:自己都合・被保険者期間が10年未満なら90日
- 総額の目安:5,775円×90日=519,750円(約52万円)
同じ人が会社都合で、被保険者期間が3年だった場合は、30歳以上35歳未満の「1年以上5年未満」で120日なので、5,775円×120日=693,000円(約69万円)です。同じ賃金でも、辞めた理由で総額が変わることが分かります。
月給別の目安|ボーナスなし・毎月同じ月給の場合
毎月の総支給額が同じ場合の基本手当日額の目安です。厚生労働省の計算式で計算し、1円未満は切り捨てています。実際の額は、賃金の内訳、残業代、手当などで変わります。
| 月給(総支給) | 賃金日額 | 基本手当日額(目安) | 30日あたりの目安 |
|---|---|---|---|
| 15万円 | 5,000円 | 4,000円 | 約12万円 |
| 18万円 | 6,000円 | 4,683円 | 約14万円 |
| 20万円 | 6,666円 | 5,036円 | 約15万円 |
| 25万円 | 8,333円 | 5,775円 | 約17万円 |
| 30万円 | 10,000円 | 6,307円 | 約19万円 |
| 35万円 | 11,666円 | 6,629円 | 約20万円 |
| 40万円 | 13,333円 | 6,744円 | 約20万円 |
| 45万円 | 15,000円(30歳未満は上限の14,900円) | 30歳未満は7,450円、30歳以上は7,500円 | 約22万〜23万円 |
| 50万円 | 16,666円(上限は30歳未満14,900円、30〜44歳16,540円) | 30歳未満は7,450円、30〜44歳は8,270円、45〜59歳は8,333円 | 約22万〜25万円 |
月給が20万円の人なら、日額は5,036円、30日分で約15万円です。在職中の手取りよりかなり少なくなるのが現実的な見方です。月給が高いほど、給付率が下がるためです。
この表は、基本手当日額の上限を2026年8月1日からの値として計算しています。賃金日額の上限や区分は、改定のたびに変わります。最終的な額は、ハローワークが離職票をもとに決めるので、表は目安として使ってください。
日額×日数で、総額を試算してみる
月給別の日額と、給付日数の表を組み合わせた試算です。あくまで目安として見てください。
| ケース | 日額 | 日数 | 総額の目安 |
|---|---|---|---|
| 月給20万円・自己都合・勤続5年 | 5,036円 | 90日 | 約45万円 |
| 月給25万円・自己都合・勤続12年 | 5,775円 | 120日 | 約69万円 |
| 月給30万円・会社都合・35歳・勤続8年 | 6,307円 | 180日 | 約114万円 |
| 月給40万円・会社都合・47歳・勤続15年 | 6,744円 | 270日 | 約182万円 |
自己都合の90日は、実際には待期期間7日と給付制限(原則1か月)のあとから数えます。そのため、手続きから最後の支給まで、数か月かかると考えます。総額の表を見て驚く人は多いので、退職前の生活費の見積もりに使ってください。
給付日数の早見表|自己都合と会社都合でどう違うか
自己都合で辞めた場合
自己都合(一般の離職者)の所定給付日数は、雇用保険に入っていた期間(被保険者期間)で決まります。年齢は関係ありません(雇用保険法 第22条)。
| 被保険者期間 | 所定給付日数 |
|---|---|
| 10年未満 | 90日 |
| 10年以上20年未満 | 120日 |
| 20年以上 | 150日 |
自己都合で辞めた人が受給資格を得るには、離職日以前の2年間に、被保険者期間が通算12か月以上必要です(雇用保険法 第13条)。入社して1年に満たない場合は、受給資格がない場合があります。
自己都合の場合は、待期期間の7日が過ぎたあとに、さらに給付制限があります。2025年4月1日以降に辞めた場合は、原則1か月です(5年以内に2回以上、自己都合などで受給資格の決定を受けている場合は3か月)。この間は基本手当は支給されません。
会社都合(特定受給資格者)の場合
倒産や解雇などで辞めた「特定受給資格者」は、年齢と被保険者期間の組み合わせで日数が決まります(雇用保険法 第23条)。
| 年齢\被保険者期間 | 1年未満 | 1年以上5年未満 | 5年以上10年未満 | 10年以上20年未満 | 20年以上 |
|---|---|---|---|---|---|
| 30歳未満 | 90日 | 90日 | 120日 | 180日 | - |
| 30歳以上35歳未満 | 90日 | 120日 | 180日 | 210日 | 240日 |
| 35歳以上45歳未満 | 90日 | 150日 | 180日 | 240日 | 270日 |
| 45歳以上60歳未満 | 90日 | 180日 | 240日 | 270日 | 330日 |
| 60歳以上65歳未満 | 90日 | 150日 | 180日 | 210日 | 240日 |
会社都合では、受給資格に必要な被保険者期間も短く、離職日以前の1年間に通算6か月以上です。給付制限もありません。契約期間が満了して更新されなかったなどの「特定理由離職者」の一部も、2027年3月31日までの離職なら、特定受給資格者と同じ日数になる扱いがあります。
障害のある人などの「就職困難者」は、年齢と加入期間にかかわらず、45歳未満は300日、45歳以上65歳未満は360日(被保険者期間が1年未満は150日)です。
自己都合と会社都合で、総額はどれだけ変わるか
同じ賃金・同じ勤続年数でも、辞めた理由で日数が変わります。月給25万円(日額5,775円)の人を例に比べます。
| 年齢・加入期間 | 自己都合の日数と総額 | 会社都合の日数と総額 |
|---|---|---|
| 28歳・加入3年 | 90日・約52万円 | 90日・約52万円 |
| 32歳・加入3年 | 90日・約52万円 | 120日・約69万円 |
| 40歳・加入8年 | 90日・約52万円 | 180日・約104万円 |
| 50歳・加入12年 | 120日・約69万円 | 270日・約156万円 |
会社都合のほうが、日数が長く、給付制限もありません。ただし、辞めた理由は、離職票に書かれた理由とハローワークの判断で決まります。自分で選べるものではないので、理由の欄は届いたら必ず確認してください。
金額が少なく感じても、失業保険は転職活動を支える一時的な制度です。生活費から逆算して、いつまでに次の仕事を決めるかの目安に使います。
65歳以上の場合は一括払いの給付金になるため、65歳以上の失業保険の記事を確認してください。
受給期間は原則1年|日数が残っていても過ぎると受け取れない
基本手当を受け取れる期間(受給期間)は、原則として、離職日の翌日から1年間です(雇用保険法 第20条)。この期間を過ぎると、給付日数が残っていても、残りは受け取れません。
- 所定給付日数が330日の人は、1年に30日が加わる
- 所定給付日数が360日の人は、1年に60日が加わる
- 病気、けが、妊娠・出産・育児、介護などで、30日以上働けない場合は、受給期間を延長できる(延ばせる期間は、原則の1年とあわせて最大4年)
- 定年などで退職してすぐに働かない人は、最大1年の延長ができる
延長の申請は、働けなくなってから30日を過ぎた後に、住所地のハローワークで行います。申請の期限や必要書類は、事情で変わるので、早めに相談してください。受給期間は、手続きを後回しにしても延びません。
一度もらうと、加入期間がリセットされる
失業保険を一度受け取ると、それまでの雇用保険の加入期間は、次の失業保険の計算に使えません。たとえば、10年勤めた会社を辞めて基本手当をもらったあと、1年働いてまた辞めた場合、次の受給で数えられる被保険者期間は、その1年だけです。
- 受給資格を得たことがあるときは、それより前の被保険者期間は通算されない(雇用保険法 第14条第2項)
- 給付日数を計算するときも、前に基本手当を受けた日より前の期間は含まれない(雇用保険法 第22条第3項)
- 途中で就職して受給をやめた場合は、残りの日数の扱いが変わることがある(再就職手当などはこちらの記事)
短期間で辞めると、2回目の失業保険は、日数が少ない(90日)か、そもそも受給の条件に届かない場合があります。短い勤務期間で辞めるかどうか迷っている人は、短期離職からの立て直し方も参考にしてください。
失業保険を受けながら学び直す方法として、職業訓練の記事で受講の条件や流れを確認できます。
もらうまでの期間と手続き|待期・給付制限・認定日
もらうまでの期間|待期・給付制限・認定日
| 段階 | 内容 |
|---|---|
| 離職票を持ってハローワークへ | 求職の申込みをして、受給資格の決定を受ける |
| 待期期間(7日) | 全員にある。失業の日が通算7日になるまで、基本手当は出ない(雇用保険法 第21条) |
| 給付制限期間 | 自己都合の場合のみ。原則1か月(2025年4月1日以降の退職)。3か月になる場合もある |
| 失業の認定 | 原則4週間に1回、ハローワークで求職活動の実績を報告して認定を受ける |
| 振込 | 認定を受けた日数分が、口座に振り込まれる |
給付制限期間中に、ハローワークが指示する職業訓練を受けると、制限が解除される場合があります。
ハローワークの使い方は、求職者マイページの記事で紹介しています。ハローワークと転職エージェントのどちらを使うか迷う場合は、ハローワークと転職エージェントの比較が参考になります。
離職票を手にしたら、この順で確認する
- 離職票-2の「離職理由」が、実際の退職理由と合っているか
- 賃金の欄の金額が、給与明細と大きく違っていないか(退職前6か月分)
- 被保険者期間(雇用保険に入っていた期間)が、勤続年数と合っているか。前の会社の期間が通算される場合もあるが、一度失業保険を受けているとその前の期間は入らない
- 自分の年齢が、日数表のどの区分にあたるか
- 年齢は離職の日の年齢で区分される。2026年8月1日以降の認定日には、新しい日額が受給資格者証で通知される
- ハローワークで基本手当日額と所定給付日数の通知を受けたら、自分の試算と比べる
このうち、ハローワークの決定が優先されます。試算と違っても、賃金に含まれる手当の範囲や、給付率の端数処理など、細かな違いで数円ずれることがあります。大きく違うときは、窓口で理由を聞きます。
手続きに必要なもの|金額を決めてもらうために
基本手当日額は、ハローワークが離職票をもとに決めます。手続きの日に持っていくものは、次のとおりです(ハローワークによって案内が違うので、事前に確認します)。
- 離職票-1・離職票-2(複数ある場合は全部)
- マイナンバーカード(ない場合は、番号が分かる書類と本人確認書類)
- 本人名義の預金通帳またはキャッシュカード
- 写真(指定された枚数。マイナンバーカードの提示で省略できる場合がある)
離職票がまだ届いていないときは、会社に確認し、それでも届かなければ、ハローワークに相談します。受給期間は離職日の翌日から数えるので、書類待ちで手続きが遅れないよう、早めに動くのが基本です。
教育訓練を受けると、給付が延びることがある
ハローワークが指示した公共職業訓練などを受けるあいだは、所定給付日数を超えても基本手当が続く「訓練延長給付」の対象になる場合があります。給付制限がある自己都合の人は、訓練の受講で制限が解除される扱いもあります。詳しくはハローワークの窓口で確認してください。
ただし、訓練は定員があり、選考もあります。申し込みの締め切りと、離職票を受け取るタイミングが合わないこともあるので、受給の手続きをしたらすぐに、窓口で職業訓練の説明を聞いておくと間に合いやすくなります。
自己都合・90日の人のスケジュール例
自己都合で辞め、所定給付日数が90日の人が、離職票を受け取ってすぐ手続きした場合の流れのイメージです。日付は例で、認定日や振込日はハローワークの指定に従います。
| 時期 | 状況 | 転職活動でやること |
|---|---|---|
| 手続きの日〜7日 | 待期期間。支給なし | 職務経歴書を作る。応募先の条件を整理する |
| 8日〜約1か月 | 給付制限期間。支給なし | 応募・面接を進める。早く内定が出れば再就職手当の対象になる場合がある |
| 約1か月後〜 | 基本手当の対象期間が始まる。認定を受けた日数分が振り込まれる | 認定日までに求職活動の実績を作る |
| 約4か月後 | 90日分の給付が終わる | この時点で内定が出ていると、収入が切れ目なくつながる |
この表のとおり、自己都合の90日は、手続きから数えると4か月近くです。手続きと並行して応募を始め、給付が終わる前に次の仕事を決めるのが現実的な進め方です。面接はオンラインでも受けられる求人が多いので、移動の時間をかけずに活動できます。
受給中の注意|アルバイトや内定で金額が変わる
- アルバイト:働いた日は基本手当が出ない日として扱われる場合がある。働いた日数や収入は、認定日に必ず申告する(申告しないと不正受給になる)
- 就職が決まったとき:就職した日から、基本手当は終わる。早期に再就職すると、残日数に応じた再就職手当がもらえる場合がある(詳しくはこちらの記事)
- 病気やけがで働けないとき:基本手当は「働ける状態」が前提のため、働けない間は受給期間の延長を申請する
- 税金:失業保険は課税されない(雇用保険法 第12条)
収入が一時的に減っても、国民健康保険や国民年金の保険料はかかります。保険料の負担を見込んだうえで、失業保険の総額を見ておくと、生活費の計画が立てやすくなります。転職活動を進める間の動き方は、在職中と退職後の転職活動を比べた記事が参考になります。
失業保険だけで暮らせるか|生活費と並べて見る
基本手当は、在職中の手取りより少なくなります。そのうえ、退職すると国民健康保険と国民年金(2026年度は月17,920円)、住民税の支払いが自分に回ってきます。次の表は、月給20万円・自己都合の人の、1か月の収支のイメージです。
| 項目 | 金額の目安 | メモ |
|---|---|---|
| 基本手当(30日分) | 約15万円 | 日額5,036円×30日。認定された日数分が振り込まれる |
| 国民年金保険料 | 17,920円 | 2026年度。払えないときは免除・猶予の申請ができる |
| 国民健康保険料 | 自治体で違う | 前年の所得で決まる。窓口で概算を聞く |
| 住民税 | 前年の所得で決まる | 退職時期で払い方が変わる |
| 家賃・光熱費・食費など | 人による | 現在の生活費をそのまま計算する |
この表のとおり、基本手当だけで退職前と同じ暮らしを続けるのは、多くの人で難しいと考えられます。貯金とあわせて、何か月で次の仕事を決めるかを逆算します。
65歳以上の人は、別の給付になる
65歳以上で離職した人は、基本手当ではなく「高年齢求職者給付金」という別の給付の対象になります。日数や金額の決まり方が違うので、この記事の表は使えません。該当する人は、ハローワークで確認してください。
働きながら、または空白期間を短くして次を探す
失業保険は、あくまで次の仕事が決まるまでの生活を支える制度です。給付日数が90日の人は、手続きの時間も含めると、受け取りながら探せる期間は3〜4か月ほどです。早めに応募を始めて、面接の日程を入れていきます。
仕事から離れた期間(ブランク)は、空白期間の説明方法を使えば、面接で説明しやすくなります。未経験の職種に挑戦したいときは、Re:WORKの求人一覧から、未経験歓迎の求人を探せます。
よくある勘違い
| 勘違い | 実際 |
|---|---|
| 失業保険は退職すると自動で振り込まれる | 離職票を持ってハローワークで手続きをし、4週間に1度の認定を受けて初めて振り込まれる |
| 月給が高ければ日額も高い | 上限があり、賃金が高いほど給付率が下がる |
| 自己都合でも、年齢が高ければ日数が増える | 自己都合は加入期間だけで決まる(90・120・150日)。年齢で変わるのは会社都合 |
| 受給期間の1年は、手続きした日から数える | 離職日の翌日から数える。手続きが遅れても延びない |
| 一度もらうと、二度ともらえない | もらえるが、前の加入期間は数えられない |
給付日数を残して就職するときの手当は再就職手当はいくら?もらえる条件と計算例にまとめています。
よくある質問
Q. 失業保険は、結局いくらもらえますか?
人によって違います。月給が20万円で自己都合、勤続5年なら、日額は5,036円、90日で約45万円が目安です。賃金日額(退職前6か月の賃金の合計÷180)に給付率をかけて日額を出し、日数をかけて総額を出します。
Q. 失業保険は何日間もらえますか?
自己都合は、雇用保険に入っていた期間によって90日、120日、150日です。会社都合は、年齢と加入期間により90〜330日です。就職困難者は、最大360日です。
Q. 上限はいくらですか?
2026年8月1日から、基本手当日額の上限は、30歳未満が7,450円、30〜44歳が8,270円、45〜59歳が9,110円、60〜64歳が7,830円です。下限は2,562円です。受給中の人も、8月1日以降の認定日に新しい日額が通知されます。
Q. 賞与(ボーナス)は金額に入りますか?
賃金日額の計算には、3か月を超える期間ごとに支払われるボーナスは入りません。月々の給与(残業代、手当を含む)だけで計算します。
Q. 一度もらったら、次はもらえませんか?
もらえますが、前の加入期間は数えられません。次の離職で、必要な被保険者期間(自己都合は12か月以上)を、新たに積み直す必要があります。
Q. 受給期間の1年を過ぎるとどうなりますか?
日数が残っていても、1年(所定給付日数が330日・360日の人は30日・60日が加わる)を過ぎると、受け取れません。病気や育児などで働けない場合は、延長を申請できます。
Q. 金額を正確に知るにはどうすればいいですか?
離職票-2の賃金の欄をもとに、ハローワークが計算して決定します。受給資格の決定のときに、基本手当日額が通知されます。事前の目安は、この記事の表を使ってください。
まとめ|日額と日数を分けて見ると、金額が読める
- 失業保険の総額は、基本手当日額×所定給付日数。日額は、退職前6か月の賃金の合計÷180(賃金日額)に、50〜80%の給付率をかけて出す
- 2026年8月1日以降の日額の上限は、30歳未満7,450円、30〜44歳8,270円、45〜59歳9,110円、60〜64歳7,830円。下限は2,562円
- 日数は、自己都合なら90・120・150日、会社都合なら年齢と加入期間で90〜330日、就職困難者は300〜360日
- 受給期間は原則、離職日の翌日から1年。病気や育児で働けないときは、延長を申請できる
- 一度受給すると、前の加入期間は次の計算に入らない。短期間で辞めると、次は日数が少なくなる
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