65歳以上の失業保険|高年齢求職者給付金の金額・条件と定年退職後のもらい方

結論から言うと、65歳以上で仕事を辞めたときに雇用保険から受け取れるのは、毎月の分割払いの「基本手当」ではなく、一括払いの「高年齢求職者給付金」で、雇用保険に入っていた期間が1年未満なら基本手当日額の30日分、1年以上なら50日分です。最高でも1日7,450円ですから、50日分でも約37万円が上限になります。
この記事では、高年齢求職者給付金の対象になる条件、金額の決まり方と月給別の目安、定年退職のときの待ち期間、ハローワークでの手続き、年金や再就職手当との関係、受け取ったあとの仕事の探し方をまとめます。金額や日数は厚生労働省とハローワークの公表資料で確認できたものだけを載せています。
Re:WORKの求人データ(2026年10月17日時点・公開求人13,784件)
- 「50代活躍中」の目印がついた求人 444件、うち未経験歓迎 231件(65歳以上だけを絞り込む項目は無いため、いちばん年齢の高い目印で集計)
- 444件のうち正社員は 366件(82%)、月給(下限)の中央値は 24万3,900円、転勤なしは 427件(96%)
- 残業20時間未満の求人 208件(47%)、土日祝休みの求人 255件(57%)
65歳以上の失業保険は「一括払いの給付金」|64歳以下との違い
失業保険と呼ばれている給付の正式名称は、雇用保険の「基本手当」です。ただし、基本手当の対象は離職した日に65歳未満の人です。65歳以上で離職した人は、雇用保険の中でも「高年齢被保険者」という扱いになり、基本手当ではなく「高年齢求職者給付金」を受け取ります。
名前が違うだけでなく、受け取り方も違います。基本手当は原則として4週間に1回ハローワークで失業の認定を受けながら、日数分を少しずつ受け取ります。高年齢求職者給付金は、失業の認定を1回受けると、日数分が一括で支給されます。ハローワークインターネットサービスにも、失業認定は一般の受給資格者と異なり1回限りと書かれています。
| 比べる点 | 65歳未満(基本手当) | 65歳以上(高年齢求職者給付金) |
|---|---|---|
| 受け取り方 | 認定日ごとに、その間の日数分を受け取る | 失業の認定を1回受けて、一括で受け取る |
| 日数 | 年齢・加入期間・離職理由で変わる。定年や自己都合で離職した場合は90日から150日 | 加入期間が1年未満なら30日分、1年以上なら50日分 |
| 日額の上限 | 年齢で異なる。45〜59歳は9,110円、60〜64歳は7,830円(令和8年8月1日現在) | 7,450円(29歳以下と同じ表を使う) |
| 受給できる期間 | 原則、離職日の翌日から1年。病気などで延長できる場合がある | 離職日の翌日から1年。延長の制度は無い |
| 再就職手当 | 要件を満たせば対象 | 対象にならない |
参考までに、ハローワークインターネットサービスの所定給付日数の表では、定年退職・契約期間満了・自己都合で離職した人の基本手当は、加入期間が10年未満なら90日から120日、10年以上20年未満で150日です。65歳未満の人の日数の決まり方は転職で失業保険はもらえる?自己都合と会社都合の違いにまとめているので、64歳以下の人はそちらを見てください。
高年齢求職者給付金をもらえる人の条件3つと、もらえない人
厚生労働省のリーフレットによると、高年齢求職者給付金は次の条件をすべて満たしたときに支給されます。
- 離職の日の時点で、雇用保険の高年齢被保険者(65歳以上)だったこと
- 離職の日以前の1年間に、被保険者期間が通算6か月以上あること
- 「失業の状態」にあること
被保険者期間の数え方は少し独特です。離職日から1か月ごとに区切って、賃金を支払った基礎の日数が11日以上ある月を1か月と数えます。11日以上の月が6か月に届かないときは、賃金の支払の基礎になった時間が80時間以上の月を1か月と数えます。週に数日だけ働いていた人も、この2通りのどちらかで6か月に届くか、会社の離職票で確認できます。
「失業の状態」とはどういう状態か
雇用保険でいう失業の状態は、働く意思があり、いつでも働ける健康状態と環境にあり、積極的に仕事を探しているのに、まだ仕事に就けていない状態のことです。ただ仕事を辞めただけでは、失業の状態とは判断されません。厚生労働省のリーフレットでは、次のような人は就職する意思や能力が無いと判断され、その状態が続くあいだは支給されないとされています。
| 支給されない状態の例 | 補足 |
|---|---|
| 家事に専念している | すぐに働ける状態に無いと判断される |
| 学業に専念している | 昼間の学生と同じ状態と認められる場合も含む |
| 家業に従事していて、職業に就けない | 家業の手伝いが中心の場合 |
| 自営を始めた、または自営の準備に専念している | 求職活動のなかで創業を検討している程度なら、支給できる場合がある |
| 次の就職がすでに決まっている | ハローワークの紹介を必要としない状態とみなされる |
| 会社の役員などに就任している | 予定や名義だけの役員も含む |
| 就職・就労している(試用期間を含む) | 週の労働時間が20時間未満のパートやアルバイトなら、支給を受けられる場合がある |
| 雇用保険に入れない短時間の仕事だけを希望している | 雇用保険に入れる働き方を探していることが前提になる |
気をつけたいのは、「定年退職したので、しばらく休みたい」という場合です。長野労働局のリーフレットにも、定年退職後にしばらくの間休養するときは、失業の状態にはあたらないと書かれています。働く意思が整うまでは手続きを待ち、探し始めたらすぐに申し込むのが基本です。ただ、後で書くように受給できる期間は離職日の翌日から1年で、延長の制度がありません。休養したい期間と給付の期限を、先に突き合わせておいてください。
いくらもらえる?賃金日額から基本手当日額を出す計算方法
高年齢求職者給付金の金額は、「基本手当日額」に日数(30日または50日)をかけて決まります。基本手当日額は、次の2段階で計算します。
- 賃金日額を出す:離職した日の直前の6か月間に、毎月きまって支払われた賃金の合計を180で割ります。ボーナス(賞与)は含まれません
- 賃金日額に給付率をかける:賃金が低い人ほど率が高く、おおむね50〜80%です
厚生労働省の資料(令和8年8月1日からの金額)では、離職時の年齢が65歳以上で高年齢求職者給付金を受ける人は、29歳以下の人と同じ表を使うと明記されています。60歳から64歳の表とは違い、給付率が下がりにくい表になります。
| 賃金日額(円) | 給付率 | 基本手当日額(円) |
|---|---|---|
| 3,203以上 5,480未満 | 80% | 2,562〜4,383 |
| 5,480以上 13,490以下 | 80%から50%へ段階的に下がる | 4,384〜6,745 |
| 13,490超 14,900以下 | 50% | 6,745〜7,450 |
| 14,900超 | 上限 | 7,450 |
賃金日額が3,203円を下回る場合も、下限の2,562円が基本手当日額になります(令和8年8月1日以降の下限)。この上限や下限は、例年8月1日に見直されています。離職の時期によって使う金額が変わるので、実際の日額はハローワークで確認してください。
月給別の目安|毎月の給料がほぼ同じ人の場合
毎月の賃金がほぼ一定の人なら、賃金日額はおよそ「月給÷30」になります(6か月分を180日で割るため)。この賃金日額を上の表の式に当てはめて、令和8年8月1日以降の金額で計算した目安が次の表です。ボーナスは計算に入りません。税金や社会保険料が引かれる前の賃金で考えてください。
| 離職前の月給(額面) | 基本手当日額の目安 | 30日分 | 50日分 |
|---|---|---|---|
| 12万円 | 3,200円 | 9万6,000円 | 16万円 |
| 15万円 | 4,000円 | 12万円 | 20万円 |
| 18万円 | 4,683円 | 14万490円 | 23万4,150円 |
| 20万円 | 5,036円 | 15万1,080円 | 25万1,800円 |
| 25万円 | 5,775円 | 17万3,250円 | 28万8,750円 |
| 30万円 | 6,307円 | 18万9,210円 | 31万5,350円 |
| 35万円 | 6,629円 | 19万8,870円 | 33万1,450円 |
| 40万円 | 6,744円 | 20万2,320円 | 33万7,200円 |
| 45万円以上 | 7,450円(上限) | 22万3,500円 | 37万2,500円 |
この表は、公表されている計算式に当てはめた試算です。実際の金額は、離職前6か月に残業代や手当がどれだけ含まれていたか、途中で給料が変わったかで上下します。正確な金額は、手続きのときにハローワークが賃金証明のある離職票から算出します。
金額を見て思うのは、50日分でも多くの人は20万円台後半から30万円台前半にとどまることです。生活を支える収入としては小さいので、「給付金をもらってから考える」のではなく、「給付金は仕事探しの間の足しにする」と位置づけておくほうが、あとで慌てません。
64歳以下の失業保険の金額と給付日数の計算は、失業保険の金額の記事で説明しています。
30日分か50日分か|分かれ目は雇用保険に入っていた期間1年
日数の分かれ目は、雇用保険の被保険者であった期間が1年以上あるかどうかだけです。年齢や離職理由では日数は変わりません。
| 被保険者であった期間 | 1年未満 | 1年以上 |
|---|---|---|
| 高年齢求職者給付金の額 | 基本手当日額の30日分 | 基本手当日額の50日分 |
定年後に再雇用や別の会社で勤めた人は、どこまでの期間が数えられるのか分かりにくいものです。離職票の被保険者期間の欄で確認できますし、分からないときはハローワークの窓口で聞いてください。
受給期限を過ぎると、日数分をもらえなくなる
高年齢求職者給付金は、離職日の翌日から1年が受給期限です。厚生労働省のリーフレットには、手続きが遅れて認定日が期限に近づくと、その日から期限までの日数分しか支給されないと書かれています。例として、認定日から期限まで15日しか残っていなければ、50日分の資格があっても15日分になります。基本手当のような受給期間の延長制度は、高年齢求職者給付金にはありません。
離職票が届いたら、できるだけ早くハローワークに行くのが原則です。「落ち着いてから」と後回しにすると、金額を目減りさせる原因になります。
定年退職のとき、いつから受け取れる?待期と給付制限の違い
支給が始まる時期は、離職の理由で決まります。厚生労働省のリーフレットでは、基本手当も高年齢求職者給付金も、次の2つに分かれています。
| 離職の理由 | 支給が始まるまで |
|---|---|
| 解雇、定年、契約期間満了で離職 | 求職の申し込みと離職票の提出をしてから、失業している日が7日間(待期)たったあと |
| 自己都合、重責解雇で離職 | 待期7日のあとに、さらに給付制限(自己都合は原則1か月、重責解雇は3か月)がある |
定年退職は、自分から辞めたわけではないので、待期7日だけで進められます。給付制限は自己都合の退職にかかるもので、令和7年4月1日以降に離職した人は原則1か月です。それ以前に自己都合で離職した人は2か月でした。退職日から遡って5年のあいだに、正当な理由なく自己都合で辞めて受給資格決定を受けたことが2回以上ある場合(今回が3回目以降)と、自分の責めに帰すべき重大な理由で解雇された場合は、3か月になります。
「定年」か「自己都合」かは離職票で決まる
同じ65歳での退職でも、会社の就業規則上の定年なのか、定年前に自分から辞めたのかで扱いが変わります。離職理由はハローワークが、会社が出した離職証明書の内容と本人の申し立てを見て判断します。離職票を受け取ったら、離職理由の欄が実際の事情と合っているかを必ず見てください。事実と違う場合は、ハローワークで説明すれば、確認してもらえます。
再雇用の契約が満了になった場合は「契約期間満了」にあたり、上の表では定年と同じ行になります。再雇用の更新を自分の意思で断ったときは、自己都合として扱われる場合があります。判断が分かれるので、契約書と離職票を持ってハローワークで相談するのが確実です。
手続きの流れと持ち物|離職票を受け取ってからの6ステップ
手続きは、住所を管轄するハローワークで行います。求職の申し込み自体はどこのハローワークでも受け付けますが、雇用保険の受給手続きは管轄のハローワークでしかできません。
- 会社から離職票(1と2)を受け取る:離職票は退職後に会社経由で届きます。届かないときは、まず会社に連絡し、それでも届かなければハローワークに相談します
- ハローワークで求職の申し込みをする:パソコンで仮登録してから窓口で手続きするか、ハローワークインターネットサービスで求職者マイページを作ったうえで、窓口で追加の手続きを行います
- 離職票を提出して、高年齢受給資格の決定を受ける:この日から、失業している日が7日たつと待期が終わります
- 窓口で、失業の認定日などの説明を受ける:次に来所する日(失業の認定日)が指定されます
- 指定された失業の認定日にハローワークへ行く:求職活動をしていることを確認してもらいます。高年齢求職者給付金の認定は1回だけです
- 約1週間後に、指定口座へ入金される:長野労働局の資料では、入金は認定日の約7日後です。土日祝日があれば、その分遅れます
持っていくもの
- 離職票-1、離職票-2
- マイナンバーカード(無い場合は、通知カードや個人番号の載った住民票と、運転免許証などの身元確認書類)
- 写真1枚(正面上半身、縦3.0cm×横2.4cm)。マイナンバーカードを提示する場合は省略できる
- 本人名義の預金通帳またはキャッシュカード(一部の金融機関を除く)
求職の申し込みでは、仕事を探す意思があることが前提です。窓口では職業相談もあり、希望する仕事や条件を聞かれます。ここでの回答も失業の状態の確認材料になるため、「働くつもりはあるが、条件が合えば」ではなく、「いつから、どんな働き方なら応募できるか」を決めて行くとスムーズです。
手続きでつまずきやすい点と、その対処
| つまずき | 対処 |
|---|---|
| 離職票がなかなか届かない | まず会社の人事・総務に連絡する。それでも届かない場合は、ハローワークに相談する。受給期限(1年)が進むので、早めに動く |
| 被保険者期間が6か月に届かない | 賃金支払基礎日数が11日未満の月は、働いた時間が80時間以上かで再計算される。離職票の記載で確認する |
| 離職理由が事実と違う | 離職票を受け取ったら、理由の欄を確認する。違う場合はハローワークの窓口で事情を説明する |
| 認定日に行けない | 認定日は指定された日です。やむを得ない事情がある場合は、事前にハローワークへ連絡する |
| マイナンバーカードが無い | 通知カードや住民票と、免許証などの身元確認書類が必要。早めに用意する |
| 金額が想像より少ない | 日額は賃金日額で決まり、上限は7,450円。給付の日数も30日か50日で決まっているため、ほかの収入の見通しを先に立てる |
年金・他の給付との関係|減らされる?再就職手当は?
手続きの前に気になる人が多いのが、年金との関係と、再就職したときのお祝い金のような手当です。分かっている範囲を整理します。
| 気になること | 公表資料に書かれていること |
|---|---|
| 老齢年金は止まるか | 日本年金機構が失業給付との調整の対象としているのは、65歳になるまでの老齢厚生年金です。ハローワークで求職の申し込みをした月の翌月から、基本手当を受けている間は全額が支給停止になります(受けていない月の分は、あとから支給されます)。65歳以上の人の老齢年金は、この調整の対象として案内されていません。受給中の年金の状況は人によって違うため、不安なときは年金事務所で確認してください |
| 再就職手当 | 岩手労働局・ハローワークの案内に、高年齢求職者給付金を受ける人は再就職手当の対象にならないと書かれています |
| 延長の申請 | 基本手当にある「60歳以上の定年等で休養する場合の受給期間の延長」は、高年齢求職者給付金には無い |
| 不正受給 | 働いたのに申告しないなど偽りの申告をすると、以後の給付を受けられなくなり、返還を求められる。さらに受け取った額の2倍以下の金額の納付を命じられることがある |
アルバイトをしながら受給する場合は、働いた日や時間を認定のときに申告する必要があります。申告をしないで受け取ると不正受給になるので、「少しだけだから」と省略せず、正直に書くのが約束です。
給付金をもらいながら、65歳以上の仕事をどう探すか
高年齢求職者給付金は、働く意思があって手続きをする人への給付です。受け取る間に、次の仕事の探し方を決めておくと、給付が終わったあとの収入が途切れません。
求人の「年齢制限」は原則つけられない
労働施策総合推進法の第9条により、事業主は労働者の募集と採用で、年齢にかかわりなく均等な機会を与えなければならないとされています。ただし、例外が認められています。厚生労働省のQ&Aには、定年年齢を上限として募集する場合などが挙げられています。つまり、「65歳まで」や「定年が65歳」という求人があるのは、例外にあたる場合があるということです。年齢だけを理由に応募を諦める前に、「定年は何歳か」「再雇用の制度はあるか」を応募前に確認するとよいでしょう。
働き方別|雇用保険との関係で考えること
| 働き方 | 雇用保険の面で意識すること |
|---|---|
| 週20時間以上のフルタイム・パート | 就職が決まったら、ハローワークに伝える。就職後は失業の状態でなくなるため、給付の対象から外れる |
| 週20時間未満の短時間 | 雇用保険に入れない働き方です。リーフレットでは、週20時間未満のパートやアルバイト中なら、支給を受けられる場合があるとされています。働いた日は必ず申告 |
| 起業・個人事業 | 自営の準備に専念していると、失業の状態とは扱われません。ハローワークで状況を話して判断してもらう |
| しばらく休む | 失業の状態にあたらないため、支給されない。受給期限(離職日の翌日から1年)には延長が無い |
Re:WORKの求人データから見えること
Re:WORKの求人には、65歳以上かどうかで絞り込める項目がありません。年齢の目印でいちばん上は「50代活躍中」で、この目印がついた求人は444件(2026年10月17日時点)でした。うち未経験歓迎が231件です。444件のうち、製造・技能工・設備保全が299件(67%)、物流・運輸・ドライバーが46件、販売・サービス・接客が46件、事務・管理が23件でした。
| 職種の区分 | 「50代活躍中」の求人数 | 見方 |
|---|---|---|
| 製造・技能工・設備保全 | 299件 | 組み立て、検査、フォークリフトなどの運搬、設備のメンテナンスなどを含む区分 |
| 物流・運輸・ドライバー | 46件 | 運転や配送、倉庫内の仕事を含む |
| 販売・サービス・接客 | 46件 | 店舗スタッフやコールセンターなど |
| 事務・管理 | 23件 | 一般事務や営業事務など |
ここには偏りがあります。444件のうち、最も多い1社だけで約35%、上位3社で約76%を占めていて、会社数は26社です。「製造の求人が圧倒的に多い」というより、「製造系の大量募集をしている会社が目立つ」という読み方が正確です。「50代活躍中」は50代を想定した目印で、65歳以上の採用実績を示すものでもありません。気になる求人は、年齢の上限や定年の有無を面接前に確認してください。
65歳以上の人が選びやすい仕事は、身体への負担、勤務時間、通勤のしやすさで決まります。警備やビルメンテナンス、運転、軽作業などの例は50代・60代でも転職できる!警備・ビルメン求人の実態と採用のコツで、介護の仕事は50代の介護職転職で詳しく書いています。50代の転職全般は50代の転職事情が参考になります。製造や物流で探すなら、製造・技能工・設備保全の未経験歓迎の求人、物流・運輸・ドライバーの未経験歓迎の求人から見られます。
応募書類と面接で、年齢に不安があるときの準備
年齢を気にして応募の手が止まる人は少なくありません。その不安を軽くするには、書類の中身と面接の準備を整えておくのが近道です。
- 働ける日数と時間を具体的に書く:週何日、何時間働けるかを先に決めておく。曖昧だと、会社側も採用後のイメージが持てません
- 体力面の質問に答えを用意する:現在の健康状態、通勤にかかる時間、立ち仕事や運転の経験を、事実で答えられるようにする
- 前職の経験を、仕事の言葉で言い換える:役職や年数ではなく、何を担当してどんな工夫をしたかを短く書く
- 空白期間があるなら、理由を一言で添える:定年後に休んでいた期間などは、空白期間(ブランク)ありの転職|面接での説明方法と例文の考え方が使えます
- 求人の確認項目を決めておく:定年や再雇用の有無、更新の条件、体力的な負担の程度は、求人票の見方の項目表を使って、応募前に洗い出します
ハローワークと転職エージェントの使い分けは転職エージェントとハローワークの違いにまとめています。給付金の手続きのために通うハローワークでは、職業相談や求人検索も使えます。求職者マイページの使い方はハローワーク求職者マイページとはが参考になります。
ケース別|自分の場合はどう進めるか
ここまでの内容を、よくある状況ごとに並べ直します。自分に近い行を見て、最初にやることを決めてください。
| 状況 | 最初にやること | 気をつける点 |
|---|---|---|
| 65歳で定年退職し、次の仕事を探したい | 離職票が届いたら、すぐにハローワークで求職の申し込みと受給の手続きをする | 待期7日で進められる。受給期限は離職日の翌日から1年で、延長は無い |
| 定年後の再雇用が満了になった | 離職票の離職理由が「契約期間満了」になっているか確認する | 更新を自分から断った場合は、自己都合の扱いになる場合がある。契約書と離職票を持って相談する |
| 65歳を過ぎてから入社し、1年たたずに辞めた | 離職の日以前の1年間に、被保険者期間が通算6か月以上あるか確認する | 6か月以上あれば30日分。足りないときは対象外になる |
| 体調がすぐれず、今は働けない | 体調が整うまで手続きは待つ | 病気やけがで今すぐ働けない状態は、失業の状態にあたらない。その間にも受給期限は進む |
| 家業や自営の手伝いに移る | ハローワークで事情を話し、対象になるか確認する | 家業に従事して職業に就けない人や、自営の準備に専念している人は、対象外とされている |
| しばらく休んでから探したい | 休む期間と、受給期限の1年を突き合わせる | 探し始める日が遅いほど、認定日から期限までの日数が短くなる |
手続きに行く前の確認リスト
- 離職票-1と離職票-2が手元にあるか。届いていなければ、会社に連絡したか
- 離職票の離職理由と、離職前1年間の被保険者期間の欄を確認したか
- マイナンバーカードか、代わりになる書類をそろえたか
- 本人名義の口座の通帳かキャッシュカードを用意したか
- 働ける曜日・時間・通勤できる範囲を、自分の言葉で言えるか
- 受給期限(離職日の翌日から1年)の日付を、手帳やカレンダーに書いたか
65歳以上の加入の扱いは、雇用保険の加入条件でも確かめられます。
よくある質問
Q. 65歳の誕生日の直前に退職した場合、基本手当と高年齢求職者給付金のどちらになりますか?
離職した日に65歳未満なら基本手当、65歳以上なら高年齢求職者給付金です。年齢は離職の日で判断されます。年齢の数え方には法律上の細かい決まりがあるため、誕生日の前後で退職日を決める場合は、退職前にハローワークで確認しておくと安心です。
Q. 雇用保険に入って半年しか経っていなくても、もらえますか?
離職の日以前の1年間に、被保険者期間が通算6か月以上あれば、対象になります。この場合は被保険者であった期間が1年未満なので、30日分です。
Q. 老齢年金をもらっていると、高年齢求職者給付金は減らされますか?
日本年金機構が失業給付との調整の対象としているのは、65歳になるまでの老齢厚生年金です。65歳以上の人の老齢年金は、この調整の対象として案内されていません。受給中の年金の状況は人によって違うため、不安なときは年金事務所で確認してください。
Q. 定年後に少しアルバイトをしながら受け取れますか?
週の労働時間が20時間未満のパートやアルバイトであれば、支給を受けられる場合があります。働いた日と時間は、認定のときに必ず申告してください。申告しないと不正受給になります。
Q. 会社を辞めてからしばらく休んで、半年後に手続きしても間に合いますか?
受給期限は離職日の翌日から1年なので、手続き自体は半年後でもできます。ただし、残りの期間が短くなるほど、認定日から期限までの日数が足りなくなって、満額の30日分・50日分を受け取れなくなる可能性があります。また、休養している期間は失業の状態にあたらないため、手続きを始める日は「働く意思が整った日」です。
Q. 受け取ったあとに就職した場合、返すものはありますか?
認定を受けて支給されたあとに就職しても、通常は返す必要はありません。ただし、就職が決まっているのに隠して申し込んだり、働いたのに申告しなかったりすると不正受給になり、返還や納付を求められます。
Q. 65歳以上でも、ハローワーク以外で仕事を探していいですか?
探して構いません。給付金の認定では、求職活動をしていることを確認されますが、活動の方法はハローワークの求人に限りません。民間の転職エージェントや求人サイトでの活動も実績にできるかどうかは、窓口で確認しておくと確実です。
まとめ|65歳以上の失業保険は、期限と離職票の確認が先
- 65歳以上の離職では、基本手当ではなく一括払いの高年齢求職者給付金。日数は加入1年未満で30日分、1年以上で50日分
- 条件は、離職前1年間に被保険者期間が通算6か月以上あることと、失業の状態にあること。休養中や就職が決まっている人は対象外
- 日額は29歳以下と同じ表で決まり、上限は7,450円(令和8年8月1日現在)。50日分でも上限は37万2,500円
- 定年退職は待期7日のみ、自己都合は原則1か月の給付制限が加わる。受給期限は離職日の翌日から1年で延長は無く、遅れるほど日数分が減る
- 再就職手当は対象外。老齢年金との調整は65歳になるまでの年金が対象として案内されているので、個別の状況は年金事務所で確認する
- 求人の年齢制限は原則つけられない。給付の手続きと並行して、定年や再雇用の有無を確認しながら仕事を探す
65歳を過ぎてからの仕事探しは、「できる仕事があるか」より「どの条件なら無理なく続けられるか」を先に決めるほうがうまくいきます。Re:WORKは未経験の転職に特化した転職エージェントで、求職者は無料で使えます。働ける日数や体力面の条件の整理、書類や面接の相談から、オンライン面談で全国どこからでも受けられます。
無料・3分で完了
あなたに向いている仕事は?
20問の質問に答えるだけで、あなたの強みと適職が分かります。

